若年女性に増えている抑うつ症状×下部尿路症状とは?? 2つの疾患の原因は、根本治療が必要!!

はーい。こんにちわー。

元気堂です。

日本人の女性において、抑うつ感と頻尿・尿失禁などの泌尿器疾患(下部尿路症状)には影響がある事が判明したようです。
特に、若年層の女性に強い傾向のようです。

性別差があるのは、尿路の長さも関係があるため男性は女性よりも下部の尿路症状は少ない事が分かっています。
共通な点と言えば、加齢と共に増加する傾向があります。

下部尿路症状というのは、頻尿・尿意切迫感・尿失禁・排尿後の尿漏れなどの症状を言います。
病気としては、命には問題ないのものの毎日の生活では、大きな問題となります。

海外の研究では、うつ病との関連性が報告されており、今回は日本人女性にも影響がある事が分かったようです。
結果として、まとめると・・・

・ 抑うつ症状のスコアが高いほど、過活動膀胱の症状も強く出ている。
・ 過活動膀胱・切迫性尿失禁の有病率も、抑うつ症状が強いほど高い。
・ 若いほど、抑うつレベルが高く、下部尿路症状も強い。

下部尿路症状とは、なにか!?

下部尿路症状とは、膀胱に尿をためる(蓄尿)尿を排出する(排尿)が円滑にできなくなっている症状!!
一般的に、1日の大部分を蓄尿し、適切な尿量が溜まることで膀胱を圧迫する刺激により尿意を感じて排尿します。
この蓄尿を感じ取る末梢神経・排尿を指示する中枢神経の働きも大切となります。

つまり、膀胱・尿路だけの問題ではなく、神経も関与していきます。
この神経が障害されたり、尿の通り道に障害がある場合には下部尿路症状が起こる可能性があります。

そのため、原因としては多く考えられており、脳血管障害・脊髄疾患・糖尿病性神経障害などの神経障害や前立腺肥大症・尿道狭窄症なども考えられます。

症状としては、蓄尿障害である頻尿・尿意切迫感・尿失禁だったり、排尿障害として尿の勢い低下・尿閉・残尿などが生じます。

東洋医学で、抑うつ・下部尿路症状の原因を考えてみよう。

基本的に、肝気鬱結・気滞(気の巡りが悪い)・気虚(元気が落ちている)などにより、抑うつ感などが現れます。
これらの働きが悪くなると、まず排尿の流れを悪くする事が想像できます。

また、気には固摂作用という働きがあります。この固摂作用とは、漏れ出ないように保つ働きがあります。
つまり、蓄尿にも関与していきます。

気が少なくなると、元気不足・食欲不振・疲れが取れないなど日々の生活にも影響が・・・。
若い方にも多い理由には、過度のダイエットも影響しています。基本的に、食事から気が作られるため慢性的なエネルギー不足になる可能性も・・・。

また、気が不足する事で、正気を保てない・気が短いなど情緒の乱れも生じます。
これは、気の巡りに関与する推動作用が関与しています。肝気鬱結症は、肝の疏泄作用(推動作用)が低下により起こります。

今回の研究で、抑うつ感が強いほど、下部尿路症状があるのは、【気】が原因ではないかと考えられますね。
治療としては、気を補う事が重要ではないかと思います。

気を補うには、脾胃の働きが大切!!

基本的には、食事から栄養を取り身体を運行させているため、その消化・吸収を担う脾胃の働きは要でしょう!!

脾胃は、冷える事を嫌います。夏場で冷たい物を食べすぎると、下痢になるのも消化機能が低下するからですね。
そのため、食べ物としては脾胃を温める必要性があります。
温める食材は、秋冬に旬となるものが当てはまります。また、薬味である生姜・山椒・シナモンなども良いでしょう。

逆に取ってはいけないものは、消化に悪い刺し身などの生もの・水分を多く含む野菜や果物(すいか・きゅうり・とまと)は注意が必要でしょう。

脾胃は、湿を嫌うので暴飲暴食・甘い物の取り過ぎ・辛いものなどの刺激物×
日頃の食事で、胃もたれを起こすような食べ物を避けましょう。

食事での駄目なら、漢方薬で補おう!!

人参・白朮・黄耆など漢方薬には、補気薬が多く存在しています。
例えば、補中益気湯・人参湯・六君子湯など

このような補気薬に分類される中でも、補中益気湯が使いやすい。

補中益気湯は、固摂作用を高める補気薬としてファーストチョイスです。そのため、下部尿路症状にもオススメとなります。
また、気の巡りも良くする柴胡などの生薬も入っているため、抑うつ感などにも対応できるからです。

今回の研究結果で該当するような 【抑うつ】×【下部尿路症状】 には試してみると良いでしょう。

まとめ

日本の研究においても、若い女性の下部尿路症状・抑うつ感には深い関係性あるようですね。
最近では、PMSなども増えているため、早めの内に体質改善が望ましいでしょう。

SNSなどの影響もあり、適正体重よりも痩せすぎている事でも起きています。
過度のダイエットには、注意しておくと良いでしょう。

以上、参考になれば幸いです。

参考文献:「Lower Urinary Tract Symptoms」に3月30日掲載

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