糖尿病の検査値であるHbA1cは、一人暮らし・同居で影響される!? パートナーがいると、低下する傾向が!!

はーい。こんにちわー。

元気堂です。

糖尿病に関する少し変わった研究報告がありました。これは、ルクセンブルク大学(ルクセンブルク)のKatherine Ford氏とオタワ大学(カナダ)のAnnie Robitaille氏が、糖尿病と診断されていない人を対象に行った研究の結果です。

それが、配偶者・同居しているパートナーがいる人は、一人暮らしの人よりも、HbA1cが有意に低い!!
というのです。また、パートナーとの関係がうまくいっているかどうかは関係ないようです。

そもそも、HbA1cってなに?? 

糖尿病を計る数値であるけど、これって実際に何?? 悪い物なの?? このように、実際は何なのかを知らない方も多いかと思います。

・ HbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)とは、なにか??

赤血球内にあるヘモグロビンは、肺で酸素と結びつき、身体全体へ酸素を運ぶ役割をしています。また、各部位で溜まった二酸化炭素を回収して再び肺まで運ぶ働きをしています。

酸素の運搬屋さんといった所でしょう。しかし、このヘモグロビンが血液中のブドウ糖とくっつくと、糖化ヘモグロビンになります。ヘモグロビンがブドウ糖と触れあう機会が多いほど、糖化ヘモグロビンになりやすくなるために、HbA1cも高くなる傾向です。

この糖化したヘモグロビンは、厄介な事に非可逆性であり、元に戻すことが出来ないために赤血球の寿命(120日)が尽きるまでは壊せません。

つまり、高血糖(血液中に糖が多い状態)だと、ヘモグロビンは糖化する機会が増えHbA1cは高くなります。
HbA1cは、過去1~2ヶ月前の血糖値を反映しますので、直近の食事・運動など短期間の血糖値の変動は影響しない特徴があります。

また、貧血だとヘモグロビンが少なくなるので、HbA1cは高くなる傾向があります。先ほども話したように、ヘモグロビンは、酸素を全身に運びます。貧血の場合は、より働かないと酸素不足になるので全身を巡る回数が増えます。

すると、血液中のブドウ糖と触れあう回数も増える故に、HbA1cは高くなります。逆に、貧血治療・予防をしていると、血液中に比較的に若いヘモグロビンが多いと、HbA1cは低くなります。

今回、覚えていて欲しいことは、高血糖だとHbA1cは高くなる!!つまり、糖尿病の可能性が高くなるので、生活習慣病になりやすいという事です。

本当に、HbA1cがパートナーの可否で、変動するの??

研究報告では、パートナーがいるグループ:HbA1c5.47±0.53%・パートナーがいないグループ:HbA1c5.52±0.49%という結果となり、若干ですがパートナーがいないグループの方が高い傾向です。

また、パートナーがいないグループの特徴として、女性・高齢者・非就労者・喫煙習慣のある人・抑うつ傾向・運動不足の方が多いとされています。

ここで、HbA1cに影響を及ぼす可能性がある年齢・BMI・喫煙・運動習慣・収入・家族や友人の存在なども考慮しても、パートナーのありなしで0.21%の差が生まれるそうです。

たった0.21%の差じゃ、あまり変わりが無いじゃん・・・。
確かに、このように思えますね。

しかし、このHbA1cが0.21%低下することで、一般人口の超過死亡が25%減少すると考えられています。リスクが1/4も低下するのは大きくは感じませんか??
そのため、離婚・死別によってパートナーを失った高齢者へのサポートを強化することが、血糖値の上昇を防ぐかもしれないと言われます。

最後に、東洋医学では糖尿病をどのように捉えているのか??
これに付いても触れておきましょう!!

糖尿病は、多飲口渇(水を多く飲み、渇きが止まらない。)多尿といった消渇という症状を示します。

これは、陰虚または虚熱という東洋医学的な症状になります。陰虚とは、潤す力の事を指します。
これが不足すると、身体を冷やしたり潤す事が出来ないために、熱が生じた場合を虚熱といいます。

東洋医学において、糖尿病の多くは陰虚が関係しており、その中でも腎陰虚・脾胃陰虚に分類されやすいです。

 腎陰虚

簡単にいえば、先天的な症状だったり、加齢により発症することが多いでしょう。あの徳川家康も糖尿病を患っていたとされ、この腎虚という加齢を予防する漢方薬を常飲していました。

腎陰虚の代表的な漢方薬といえば、六味地黄丸です。補腎薬といった老化防止の漢方薬でもあるので、サプリメントのように飲んでおくのもオススメです。

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・ 脾胃陰虚

脾胃の陰虚とは、胃を冷やしたり潤す力の低下により、消化管全般に症状が現れます。特に、胃粘膜の分泌不足・萎縮や慢性の炎症が多く見られます。

実は、これが慢性的に続くことで、糖尿病の症状である消渇が現れる場合があります。この場合は、上記とは違い麦門冬湯・養胃湯などの脾胃を潤す事をメインにした漢方薬を飲む方が良いでしょう。

同じ糖尿病でも、漢方薬の種類や治療方針が異なっていきます。この他にも、様々な病気の症状に対して、加減することで治療する事がオススメです。血の濁りが強い(瘀血)・毒素を溜め込みやすい(解毒)などの体質も考慮していくとベターでしょう。

まとめ

HbA1cの変動には、パートナーも関与している可能性は否定は出来なそうですね。確かに、パートナーがいることで、食事の偏り・食事時間がゆっくりになったりなども考えられます。

それにより、糖の吸収が穏やかになったり、食事がバランス良くなることで高血圧などの他の生活習慣病の予防にも良いでしょう。

また、パートナーがいることで近所を散歩したり、買い物に出かけるなど外に出ることで、無意識に運動しているかもしれません。

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以上、参考になれば幸いです。

参考文献:「BMJ Open Diabetes Research & Care」に2月6日掲載

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