はーい。こんにちわー。
元気堂です。
多くの女性は、月に一度の生理で血液を失い、体調に影響が出ています。そんな時に、生活にも影響が出る場合には、PMS(月経前症候群)などが疑われます。
最近の研究では、PMSの原因の1つに鉄分の不足があるようです。鉄分が豊富な食事を摂ると、PMSになるリスクが30~40%も低くなるようです。確かに、鉄分は正常な血液を維持する為には、必要不可欠となります。
血液を舐めると鉄の臭いを感じた事もあるかと思います。この鉄分は血液の中でも、赤血球のヘモグビンを作る材料として使われているからです。そのため、不足すると赤血球が作る事ができないので、貧血になってしまうのです。
この鉄不足でおこる貧血を鉄欠乏性貧血と呼ばれ、貧血の原因では約7割となっています。
つまり、貧血やPMS予防には、鉄分が必須!!
このような結果となります。また、亜鉛を多く取っている女性も、PMSになりにくい結果が判明しています。逆に、カリウムの摂取が多い方は発症しやすい傾向にあるそうです。
それじゃあ、他のミネラルはどうなのか??
実は、これ以外のミネラルでは、大きな関連性は見い出されてはいないようです。
今回の研究結果において、鉄分がセロトニンの合成に関わっている事がPMSに影響していると考えられています。
セロトニン!?? なにそれ??
あまり耳にしない言葉ですね。 これは、神経伝達物質と呼ばれ、気持ちを安定させる働きがあります。脳内物質であり、その構造は精神安定剤に似ている特徴があります。そのため、ストレスに対する効果があり、平常心・安心感・頭の回転をあげる働きがあります。
また、女性ホルモンにも影響を与えるため、これが不足する事でイライラ・うつ感・やる気の低下などが生じます。特に、うつ病はセロトニン不足が一因にもなっています。PMSも情緒の乱れも生じるので、セロトニンとPMSには深い関係がありそうなのは、イメージできるのではないでしょうか。
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セロトニンを増やすには、なにをすべき??
セロトニン分泌は、朝起床してから30分以内に日光に浴びる事が大切です。15分~30分程度浴びると良いとされます。その他にも、トリプトファンと呼ばれる必須アミノ酸の摂取が重要です。
このトリプトファンは、体内では作る事ができないため、食事からの摂取となります。チーズや牛乳などの乳製品・ナッツ類・納豆や豆腐などの大豆類・鰹やまぐろに含まれています。
このセロトニンは、脳内物質と言いましたが、その多くは消化管にあります。つまり、腸ですね。この腸には、体内のセロトニン約90%が存在しています。精神的な乱れにも関与しているので、PMSやうつ症などがある方は、便秘なども併発している事が多い傾向です。
この事から腸内環境を良くする事でも、セロトニンを増やす事に繋がっています。以上の事をまとめると・・・
・ 起床したら日光浴(15分~30分程度)
・ トリプトファンや鉄分、亜鉛を含む食事を取り入れる
・ 腸内環境を整える。
この3点を改善すると良いでしょう。その他にも当たり前となりますが、規則正しい生活をする事が一番です。運動・食事・睡眠はしっかりする事が前提となります。
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東洋医学において、貧血は血虚に該当。
この血虚は、名前の通りで血が乏しい状態を言います。漢方薬では、それを補う四物湯が基本とされます。PMSで使われる当帰芍薬散・加味逍遥散・芎帰調血飲第一加減などの基本となる処方です。
そのため、婦人科系疾患では、この四物湯から作られた処方が多く使われます。 鉄剤がお腹にもたれたり、身体に合わない場合には、四物湯から試してみるのも良いでしょう。
私の経験上では、貧血を起こしている場合には十全大補湯をよく使います。十全大補湯とは、四君子湯+四物湯+黄耆+桂皮で構成されています。(10=4+4+1+1)
補気薬も含まれるので、脾胃虚弱な方には十全大補湯がオススメです。
まとめ
今回の研究から、鉄分を多く取るようにすると少なくともPMSになるリスクは減ることが分かっています。そのため、まだPMSになっていなくても鉄欠乏性貧血と診断されたら、早めの対策が必要でしょう。
その対策の1つにセロトニンの分泌を高める生活があります。別名では、幸せホルモンとも呼ばれストレス社会には重要な役割を発揮します。
また、PMSは漢方薬でも改善される疾患の1つです。自分にあう漢方薬を探す事も1つの手段でしょう。
以上、参考になれば幸いです。
参考文献:『米国疫学雑誌』に発表