あの有名なベートーヴェンもB型肝炎だった!? どのようにして判明した!? 

はーい。こんにちわー。

元気堂です。

ベートーヴェンといえば、子供でも知っている音楽家ですね。音楽室にも絵が飾ってある事が多いかと思います。
特に、交響曲第9は年末などでも耳にするかと思います。

その作曲家であるベートーヴェン(ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン)の毛髪をゲノム解析をする事で、死因の新しい情報が判明したそうです。

その結果、ベートーヴェンはB型肝炎に罹患しており、肝疾患が原因で死亡した可能性が高いようです。
それだけでなく、このゲノム解析により、ベートーヴェンの家族によるスキャンダルの証拠も得られたようです。

※ ゲノム解析とは、コンピューターにより遺伝子情報(DNAの塩基配列)を解明するこで、これにより病気の予防や診断・治療などに応用されます。

ベートーヴェンを軽くおさらいしましょう。

ベートーヴェンは、聴覚障害を患った作曲家という事でも知られています。その聴力は、20代半ばから低下し始め、30歳になる頃には全く聞こえない状態だと言われています。
しかし、そんな聴力障害にも屈せず、多くの代表作を残しています。

一言で言えば、波瀾万丈な人生を過ごしたということでしょう。

健康面でも、実は苦労していたと言われます。
少なくとも22歳以降から腹痛・下痢などの胃腸症状に苦しみ、その後は黄疸などの肝疾患を経験していることが分かっています。これらから肝臓病により死亡したと考えられています。

何故、このようなことが知られているかは、ベートーヴェンの残した手紙に残されていたそうです。
ベートーヴェンは、自分の弟子達への手紙に、聴力低下の悩み・それによる自殺を考えたこと・悩んでいた病気についての記録を公開するように遺書を残していました。

ベートーヴェンは、聴力以外にも様々な健康に悩んでいた事が後世に伝わっています。

ベートーヴェンがかかったB型肝炎とは??

今回のゲノム解析からは、死の少なくとも数カ月前に、B型肝炎ウイルスに感染していたことを裏付ける遺伝的エビデンスが得られとされます。
また、遺伝子解析から、遺伝的に肝疾患になりやすかったことも推定されました。その他にも、自身の手記から飲酒習慣も分かっており、原因の一端と考えられています。

B型肝炎の原因は、ウイルス感染となります。このウイルスをB型肝炎ウイルス(HBV)と呼ばれます。
全世界でも、約3億5,000万人が感染していると言われ、日本でも、およそ100人に1人が感染しているとも言われています。意外と多い感じはしますね。

ウイルスが感染することで、肝臓の炎症つまり肝炎が生じます。これが、継続的に炎症を起こすことで慢性肝炎を経て肝臓癌を引き起こします。

HBVは、どうやって感染するのか??

このHBVを含む血液・体液が、体内に入ることで感染します。そのため、原因は輸血・母胎からの垂直感染・性行為などで感染します。

東洋医学的なアプローチは??

やはり、肝の保護作用・機能を高める事が大切です。

そのため、熊胆・牛黄・田七などが使われた漢方薬を服用したり、睡眠・食事などの生活を見直す事も必要です。

まずは、睡眠は23時~3時は寝ていることが重要です。
これは、子午流注(しごるちゅう)という考えです。
子午流注(しごるちゅう)では、23時~1時は、胆の時間帯です。

この時間帯に寝ていると、胆汁の分泌・排泄が促進されます。0時を起点に陰⇒陽の時間へと変化します。

胆は『決断』にかかわる臓腑と呼ばれます。昔から胆力があるなどの言葉もありますね。その胆の気が落ちることにより、決断力がなくなり、優柔不断な性格になります。つまり、きちんと寝ることで、精神面のケアにも良いでしょう。

また、1時~3時は、肝の時間帯です。

寝ていることで、全身の汚れた血液が肝臓に集まって、きれいな血液を再び全身に送ると考えられています。1日の解毒を行う時間となります。そのため、起きていると血液が汚れたままとなり病気を引き起こします。

お酒・薬の飲み過ぎは、これを解毒することに肝が消耗するため、寝ていても休め目ている状態でないので注意が必要です。

早寝早起きが、心臓病や糖尿病予防に!? 子午流注(しごるちゅう)という考えを取り入れよう!! – 元気堂 漢方薬 (pet-kanpo.com)

食事においては、暴飲暴食を避けることでしょう。
また、酸味のきいた物・青魚や青菜などは肝を養生する働きがありますので、なるべく取り入れると良いでしょう。
春に旬を迎える食材が基本的に、肝を元気にします。

最後に、肝はストレスに弱いので、それを除外することです。しかし、簡単に排除する事が出来ないのがストレス・・・。例えば、仕事や人間関係だったり、すぐには対処が難しいことでしょう。

そんな時に、サポートしてくれるのが漢方薬です。

肝が弱ると生じるのが、疏泄作用の低下です。この疏泄は、淀みなく綺麗な流れを意味します。
例えば、綺麗な川は、絶えず淀みがなく、水が循環しています。反対に、ドブ川はヘドロのようになり、流れが悪くなります。

皆さんの体内は、どちらを選びたいですか?? 勿論、綺麗な川ですよね??
この綺麗な状態を維持するには、この肝の疏泄が大切となります。

肝の疏泄を改善する代表方剤は、四逆散です。肝気鬱結症に使用する漢方薬で、気の巡りを改善します。

また、ベートーヴェンのように胃腸の症状を伴う場合には、肝脾不和と呼ばれ逍遙散・半夏厚朴湯・柴胡疏肝湯などを用います。

しかし、肝が弱りと起こるのが炎症つまり熱です。これが、俗に言う肝炎ですね。
このような場合には、肝を滋養するだけでなく炎症を鎮めないといけません。この時には龍胆瀉肝湯・温清飲・茵陳五苓散などが使われます。

また、高貴薬になりますが牛黄がいいでしょう。
牛黄には、様々な効果がありますが、抗炎症・抗ウイルス作用や肝を保護する作用もあります。

金より高い!!! 牛黄という生薬。牛黄とは何か? その効果とは?? – 元気堂 漢方薬 (pet-kanpo.com)

まとめ

今回は、B型肝炎というウイルス感染から起こる肝炎についてでした。

血液や体液からも感染するために、HIVだけでなく気をつけたい事柄でしょう。
また、肝炎を放置することで、慢性化・ガン化を引き起こします。早めに治療する事が完治への近道です。

ベートーヴェンと同じく、肝臓病を避けるためには早期治療を選択しましょう。

以上、参考になれば幸いです。

参考文献:「Current Biology」に3月22日掲載

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