本格カレースパイスの中身を知ろう。 胃腸が弱る時期にこそ、カレーがオススメな理由とは??

はーい。こんにちわー。

元気堂です。

胃腸が弱り始める時にこそ、おすすめの薬膳料理があります。

それが、カレー!!

カレーと聞くと、あまり薬膳のイメージはないですし、どちらかというと少し胃にもたれるイメージがあるかもしれませんが、実は胃腸を元気にする生薬が一杯詰まっています。

今回は、台北市の迪化街にあるカレー粉の中身について話していきたいと思います。この中に含まれる生薬を知る事で、家庭で作るカレーにちょい足しスパイスをしてみてはいかがでしょうか?

まずは、パッケージ書かれている生薬を1つ1つ勉強していきましょう。

本格スパイス(生薬)を知って、胃腸を整えよう。

■ 姜黄(春ウコン・ターメリック)

代表的な秋ウコンよりもクルクミンは少ない代わりに、精油とミネラル豊富となっています。
精油は、胃腸を整え、胃腸内のガスを排出する働きがあります。また、血圧降下させる作用があると言われています。

カレーの色素となるクルクミンも秋ウコンよりは少ないですが、もちろん含まれています。そのため、強い抗酸化力を持ち、老化予防にも良いでしょう。
このクルクミンは、肝臓からの胆汁分泌を促進する作用があり、アルコールやその代謝物であるアセトアルデヒドの分解を促進させるといわれています。

お酒の時には、秋ウコンの方がオススメですね。

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■ 小茴香(フェンネル)

小茴香は、香りが良く健胃薬としてよく使われます。消化を助け、胃腸に溜まったガスの除去、消化不良、便秘、お腹の張りなどに効果があると言われます。


胃腸以外の作用もあり、利尿により手足・身体のむくみを取り除きます。また、去痰剤としても用いられます。

また、食中毒の予防にもいいので、魚の調理にはスパイスとして優れていることが分かります。似た名前で、大茴香と呼ばれるものがあり、火鍋にも見られる「八角(ハッカク)」ですね。

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■ 丁香(丁字・クローブ)

胃腸の働きを良くし、鎮痛作用、口臭予防、抗感染作用、抗菌特性があるほか、カビの増殖を抑える作用もあります。丁字とも呼ばれ胃腸を温めることで、消化不良を緩和したりする生薬として処方されます。

分類としては、芳香性健胃薬に使われる生薬で、嘔吐・胃痛・腹痛・便秘・下痢などに効果を発揮します。
特に、冷えによる胃腸病におすすめ。
その他にも芳香による食欲増進作用を高めたり、鬱などの精神安定にも効果があるとされています。

■ 胡椒(ブラックペッパー)

一番身近な生薬かもしれませんね。

胡椒は、抗菌・防腐作用、血行・代謝促進作用などがあり、冷えの解消にも用いられます。そして、調味料として使う事で、食欲増進だけでなく、胃腸を温めて消化不良の改善にも良いでしょう。

胡椒の辛味成分であるピペリンには、栄養の吸収を促す作用があるとされ、粒を細かくするほど強く、油に溶けやすくなります。

また、ピペリンには血管を広げて血流を良くする働きがあり、体の末端まで血が巡るようにします。また、抗酸化さようもあり、老化予防にも!!

そして、βカリオフィレンには、神経をリラックスさせることで自律神経を整え、先ほどのピペリンには、落ち込んだ気分を持ち上げてくれるホルモン(セロトニン、エンドルフィン)を増やす効果があると言われます。

■ 辣椒(トウガラシ)

トウガラシと言えば、カプサイシンですね。カプサイシンは、副腎皮質を刺激し、アドレナリンの分泌を促進します。そのため、脂肪を分解したり、エネルギーの代謝が活発化されます。

また、カプサイシンには、末梢血管を広げる働きがあるため、血流改善により冷えを散らしたり、血圧を下げる事も期待されます。
胡椒と似ており、舌・胃を刺激するため、唾液や胃液の分泌量を増加させることで、食欲を増進させる働きがあるため、胃腸が弱り易い梅雨にはオススメでしょう。

また、胡椒よりも発汗作用が優れるため、体温調節や体内の水分調節にも優れます。この時期は、ジメジメとしており発汗が上手くいかない方には、トウガラシを少し加えると良いでしょう。

■ 胡荽子(コリアンダー)

体を温めたり胃腸を活発にし、整えたりする効果に期待されています。食欲がない時や、胃が弱まったときの消化不良の改善のほか、胃もたれにも効果的です。

消化を促進する事で、肉や脂肪類などによる胃もたれ・腹部膨満感を改善してくれます。また、気を巡らせ止痛作用があり、湿疹・痒みなどの熱を散らして解毒を促します。収斂作用もあるので、下痢止めにも良いでしょう。

実は、パクチーの果実がコリアンダーなんですね。医学の父ヒポクラテスは、『誓い』において「胸焼けを防止し催眠薬にもなる」と記載さています。

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■ 肉桂(桂皮・シナモン)

これも身近な生薬でしょう。1度くらいは嗅いだことがあるかと思います。漢方薬にもよく構成される生薬です。
毛細血管を再生させたり、胃腸を温め消化機能を高めてくれる温脾胃の効果があります。

また、風邪などの悪寒・発熱、腹痛、月経痛など体を温める効果があることで痛みを緩和させます。香りが良く、精神を安定したり、リラックスさせるため、カフェなどでも良く見られますね。

 豆蒄(ズク)

・ 肉豆蒄(ナツメグ)
健胃薬として使用されたり、ハンバーグなどの肉料理に使うイメージでしょうか。
これも、脾胃を温めて、下痢止めにも使用されます。肉料理で使われるのは、使う事で旨味だけでなく、食欲増進させる作用もあるからです。

・ 百豆蒄(カルダモン)
漢方医学の世界では、胃腸薬の原料とされます。体の余分な水分の調節をしてお腹の張りをなくし、胃もたれの改善や吐き気などの緩和なの胃腸に良いとされています。

「香りの王様」と呼ばれるピリッとしたミントのような香りを持ちます。このスッキリとした芳香で、胃腸を整えたり、消化を促す作用があります。また、吐き気や嘔吐を改善にも使用されます。

■ 麦芽(デンプン)

大麦(麦)を発芽させたものを、麦芽と言います。不溶性と水溶性食物繊維がバランスよく含まれるので、腸内環境を整える働きを持ちます。

炭水化物の消化を促進する代表的な生薬のため、胃腸系の機能を高めて消化を促進します。

また、麦芽にはビタミンB群の栄養が多く含まれているため、新陳代謝を促進し髪の毛やお肌などを健康的にしてくれます。

まとめ

カレーのスパイスの効能・効果をみると、胃腸薬といっても過言ではないでしょう。
胃腸が弱る梅雨~初秋にかけて、カレーを食べることで健康的に乗り切れることでしょう。

しかし、注意点はあまり油を使用しない事です。

脂っこいカレーですと、胃腸に負担をかけるので夏野菜カレーのようなさっぱりとしている方が、胃腸には良いでしょう。

台湾に旅行に行く際には、本格的なカレー粉もお土産にしてみてはいかがでしょうか。

以上、参考になれば幸いです。

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