正しい漢方薬を選ぶには、生薬を知ろう。生薬知らずして、漢方を使用するべからず。

はーい。こんにちわー。

元気堂です。

漢方薬の種類は、実に豊富です。全ての効能・効果を暗記しても、それで漢方薬を選ぶ事は難しい。

例えば、神経痛の効能・効果がある漢方薬は、桂枝加朮附湯・疎経活血湯・四逆散など色々あります。これらは、全て使い方は事なるのです。

順番に、冷えによるもの・血液の流れによるもの・ストレスなどの気の流れが悪いものとなり、原因が事なります。

こうなると、効能・効果では判断が出来ません。

そのため、生薬から読み解く事が重要になっていきます。

■ 四君子湯の系列について

漢方薬の基本である四君子湯を生薬から学んでいきましょう。

四君子湯:党参(人参)・白朮・茯苓・炙甘草の4つの生薬から構成されています。

これは、補気薬のベースとなる漢方薬です。これを、足したり減らしたりする事で、漢方薬も変わってきます。

例えば、四君子湯に、陳皮を足せば、異功散という漢方薬になります。

四君子湯と四物湯(補血薬)を足せば、八珍湯となります。このように、組み合わせで漢方薬は変わってきます。そのため、一人一人に合う漢方薬を見つけることが出来ます。

話を戻しますが、四君子湯は、党参(人参)が主薬で、身体に元気を与えてくれます。そこに、その元気を高めつつ、水分代謝を良くする白朮が入っています。また、茯苓も同じように補佐してくれています。炙甘草は身体を元気にする作用もありますが、他の生薬を調和するために配合されたものです。

つまり、この漢方薬は元気がない人に与えると良いでしょう。元気が落ちたことで、生じる病状に使えます。

そのため、効能・効果には、痩せて顔色が悪く、食欲が無く、疲れやすい者で、胃腸虚弱・胃もたれ・慢性胃炎・嘔吐・下痢などが表記されています。

先ほどの異功散は、これに陳皮というミカンの皮が含まれます。陳皮は、理気作用があります。この理気とは、気の流れを良くする作用です。言い換えると、動きを良くする作用です。
胃腸の蠕動を促したり、異常なけいれんを抑制するなどの動きを調節してくれます。また、陳皮には、制吐作用もあり、嘔吐・悪心の抑制作用があります。

元気が無くて、気の流れが落ちている状態(気滞)の方に用います。

このように、生薬を知ることで、漢方薬がどのような効能・効果を発揮するのかが理解できます。

生薬を学ぶとなると、難しいイメージがあるかと思いますが、身近な所にも生薬があります。

山薬というのは、ヤマイモだったり、独活はウドだったりと食べ物にも生薬はあります。身近にある生薬から知ると、興味が出るのかもしれません。

■ 有名な漢方薬:葛根湯について

まずは、葛根湯の中身に注目したいと思います。

葛根9グラム・桂枝6グラム・麻黄6グラム・白芍6グラム・炙甘草5グラム・生姜6グラム・大棗5グラム

んんん!?
なにこれ?こんなの入ってても、何が何だか分からないよー。

漢方の生薬の勉強をしてない人は、そう思うのが当たり前です。それでは、細かく説明をしましょう。

麻黄と桂枝は、汗をかくのを促し、熱を下げるように働きかけます。また、麻黄は気管支の筋肉のけいれんを抑え咳を軽くしてくれます。
これにより、蓄熱した熱を外に追い出します。

葛根は、強い解熱作用を持ち、軽く汗をかくように働くだけでなく、滋潤作用により筋肉を潤し首や背中の筋肉をほぐす作用もあります。
つまり、風邪だけでなく首肩の凝りにも効果があります。
身体が冷えて、凝り性の方にはオススメですね。

白芍と大棗は、滋養強壮作用により身体の働きを助け、炙甘草とともに筋肉のけいれんを抑えます。
生姜は、軽度に汗をかかせ、消化吸収を助ける作用を持ちます。

また、麻黄・桂枝・生姜の過度の発汗作用しないように、白芍・大棗・炙甘草が抑えてくれています。

まとめると、発汗を促す事で解熱作用が働き、滋養強壮しながら筋肉のけいれん(呼吸器・首・背中)を緩めてくれる薬となっています。

■ 正しい葛根湯の使い方。

良く、風邪の引き始めには、葛根湯と良く耳にします。まさに、その通りです。

風邪の初期で、汗が出なく熱が高い場合。この場合には、葛根湯がぴったりかと思います。
また、冷え症で肩こりを持つ人が風邪でなくても服用しても良いのです。

他にも、乳汁が出ない場合にも、発汗作用と一緒で、出しやすくする作用があると言われます。

私は、普段の漢方薬のおすすめとして葛根湯は、常備してもいいかと思います。
むしろ、風邪薬よりも冷えや低血圧があり、首肩こりある人には、良く使用しています。

さらに、朝に疲労感や起きれない人には、補中益気湯と併せて服用するとより効果的な印象を持っています。

■ まとめ

基本的な四君子湯でも、人によっては異功散・補中益気湯などの別の補気薬がよりベストな場合もあります。
また、血が不足していれば十全大補湯で補気補血をするのも良いでしょう。

そして、葛根湯は風邪じゃなくても使って良い事を知らない人も多いでしょう。
冷え症・首肩こりなど冷えによる血流低下している方にはオススメです。

例えば、葛根湯+桂枝茯苓丸などで温めつつ血流を高める事も可能ですね。

以上、参考になれば幸いです。

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