ひな祭りの前に、桃の節句と呼ばれる理由を知ろう。昔ながらの行事を知ると、楽しみも増やしましょう。

はーい。こんにちわー。

元気堂です。

3月の行事と言えば、ひな祭りですね。桃の節句とも呼ばれ、3月3日となります。

ひな祭りの起源は、中国の節句であり災厄から逃れ、不浄を除くためのお祓いが由来とされています。今ほど医療が発達していない時代は、風邪などの邪気により子供が大人になるまで育てるのも困難でした。そのため七五三のように、幼いときの厄払いは重要な行事でした。

何故、桃の節句なのか??

これは、かなり身近な童話が関与しています。

桃と言えば、桃太郎ですね。桃太郎は、鬼つまり邪を払う役割を担っています。東洋の考えでは、桃は古来より邪気を払って百鬼を制す信仰の対象でした。

また、桃は兆しを持つ木と言う意味があり、未来を予見することで、邪気を払う木と考えられています。また、多くの実を付ける桃の木は、子供を多く生む多産にも良いとされ、女の子の幸せを祈る桃の節句と呼ばれています。

つまり、大人になるまで厄払い・将来に子供を産めるように祈る行事という事になります。

桃が邪気を払う理由は、桃太郎の話を思い出すと分かってきます。そのためには、陰陽五行論について軽く知る必要性があります。

陰陽五行論とは、なにか??

陰陽五行論とは、中医学の基礎となる考えで、全てを5つのタイプに分けるような考えです。

細かいことを話すと、難しいよーって聞こえそうなので、今回は5つのタイプに分別する考えくらいで捉えてください。ゴミの分別よりも簡単ですね。この5つのタイプは、お互いに助け合ったり、抑制しあう関係があります。

これを、相生・相剋の関係といいます。

相生(お互いに、助け合う関係)

陰陽五行論には、方角を東・南・中央・西・北と分けるように、木・火・土・金・水と分ける五行という考えがあります。これを、木→火→土→金→水そして、また水→木に戻りサイクルを繰り返す流れがあります。

木は燃える事で火を生み、燃えればあとには灰が残り、灰は土に還ります。鉱物・金属の多くは土の中にあり、土を掘ることによってその金属を得ることができる。そして、金属の表面が冷え事で凝結し水が生じます。木は水によって養われ、水がなければ木は枯れてしまう。このように、グルグルと五角形で、お互いに助け合う関係の事を相生の関係と言います。(図の青矢印が相生関係。)

相剋(お互いに、抑え合う関係)

木は根を地中に張って土を締め付け、養分を吸い取って土地を痩せさせる。土は水を濁したり、水を吸い取ることで、水を堤防や土塁等でせき止めます。 水は火を消し止めます。火は金属を熔かし、金属製の斧や鋸は木を傷つけ、切り倒す。このように、☆を描くように、お互いの力を抑え合う関係です。

もう一度、先ほどの図を見てください。今、話した関係が赤矢印で表してます。

ここまでの話について来れない方は、もっと簡単に考えてください。

ポケモンやHUNTER×HUNTERにもあるように、相性の良し悪しと同じです。もし、難しいと思う方は、ポケモンをやってみましょう。ポケモンの方が相手のタイプや弱点を考えつつ、自分のポケモンを管理するので、もっと難しいです。

それでは、ここから桃太郎の話を思い出していきましょう。

桃太郎は、桃から生まれ鬼退治をしに鬼ヶ島へ向かいます。そして、おばあさんからもらったキビ団子を使い、申(さる)、酉(とり)、戌(いぬ)を従えて鬼を退治することで、金銀財宝を手に入れるお話です。

この話の中に、陰陽道がもりもりと詰まっていますね。それでは、説明していきましょう。

まずは、桃についてですね。桃から産まれたからと、桃太郎って、簡単すぎませんか??

この名前にも、理由があります。陰陽五行論には、5果が存在します。
● 木 ・・・ 「李」 すもも
● 火 ・・・ 「杏」 あんず
● 金 ・・・ 「桃」
● 水 ・・・ 「栗」
● 土 ・・・ 「棗」 なつめ

ここで、皆さんに覚えていて欲しい事があります。桃は、五行でいう『金』に属している事です。

次に、方角(方位)も干支(えと)も五行で分類されています。
●木 ・・・ 東を表すのが、寅(とら)、卯(う)、辰(たつ)
●火 ・・・ 南を表すのが、巳(み)、午(うま)、未(ひつじ)
金 ・・・ 西を表すのが、申(さる)、酉(とり)、戌(いぬ)
●水 ・・・ 北を表すのが、亥(い)、 子(ね)、丑(うし)

ここで、気が付いた方もいると思います。『金』に続する桃太郎の力を高めるには、申(さる)、酉(とり)、戌(いぬ)がベストなんですね。

また、皆さんも想像する鬼は牛の角に、虎のような歯。そして虎のパンツでしょう。

「陰陽道」では、鬼の「丑寅(うしとら):北東」の方角は、邪悪なもの、忌み嫌うものなど「鬼」が出入りする方角を《鬼門(きもん)》と呼んでいます。

これに対して、対極にあるのが「裏鬼門」と呼び、先ほど話した相剋の関係です。鬼を抑える方角ですね。この鬼門を抑える方角には、桃太郎の出身地である村が存在します。(未申(ひつじさる):南西)

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村から旅立つ桃太郎が、時計回りという時系列に沿いながら、相生で助けあうよう巡り会うのが、申(さる)、酉(とり)、戌(いぬ)となります。

つまり、村から出発し出会うのが、申(さる)・酉(とり)・戌(いぬ)は必然だったのです。また、キビ団子に使われるタカキビは陰陽五行論では「土」に属しており、土⇒金へと相生関係となります。これもまた、パワーアップアイテムといえましょう。

まとめ

桃太郎の話から桃がいかに邪気を払う果物かが学べますね。桃の節句を行うことで、邪気を払い健康を願ってみましょう。

もっと、陰陽五行論に学びたい方は、東洋医学を学んでみるのも良いかと思います。養生法など日々の生活に役立つ知識も豊富となります。

以上、参考になれば幸いです。

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