はーい。こんにちわー。
元気堂です。
秋は、五行説の五味では【辛み】が関わってきます。
寒暖差などで身体が弱るため、風邪の侵入を許しやすくなります。
ここで、辛みは発汗作用があるので侵入してきた風邪を追い出す働きがあります。
また、この辛みの程度には、大根などの辛みの物~唐辛子まで辛さの度合いも変わっていきます。
秋は、食欲の季節!!
そうすると、気になるのが体重でしょう。
そこで、体重にも季節の養生にも良い食材を紹介しましょう。
その食材とは、キムチ!!
キムチは辛みもあり、含まれている食材である白菜・大根など白い食材が秋の食養生に欠かせません。
そして、韓国でキムチの摂取量と肥満との関係を実際に調べた報告があります。
これは、BMI25 kg/m2以上の肥満の方を対象で、大体50gをキムチの標準摂取量として設定しています。
すると、どのような結果が起こったのでしょうか??
ダイエットの民は、気になる事かと思います。
標準よりも多くキムチを摂取している人は、アルコール・脂肪・タンパク・線維の摂取量が多く、炭水化物の摂取量は少ない傾向が見られたようです。
また、キムチ摂取量が多いグループではBMIの増加が少なく、長期間においては中高年(特に男性)の適正な体重維持につながる可能性があるそうです。
今回の研究結果では、辛みよりも発酵食品である事が注目されているようです。
キムチには、ラクトバシラス(Lactobacillus)というグラム陽性菌が多く含まれていて、この細菌が大きな役割をもつという説が有力だそうです。
その理由には、マウスを使った実験で、高脂肪食を与えたマウスは,視床下部を含む全身に慢性炎症を引き起こしましたが、白菜キムチを処理してマウスに経口で与えると、体重・脂肪量の増加・炎症誘発性サイトカインのレベルが有意に低下した事が判っています。
これらの事から肥満がある韓国人にキムチ由来のグラム陽性菌Lactobacillus Sakeiを3カ月間与えた結果、偽薬では0.6 kg脂肪が増加したのに対し、0.2 kg減少する事が判ったようです。
ここで注意点は、キムチは塩分も多いので血圧などの生活習慣病でしょう。
キムチ以外のラクトバチルス属の乳酸菌を多く含む食べ物とは!?
ラクトバチルス属の細菌は、発酵食品に多く含まれているため以下の食品でも良いでしょう。
・乳酸菌飲料
・ヨーグルト
・チーズ
・醤油
・ぬか漬け
・納豆
ラクトバチルス属の働きとは!?
ラクトバチルス属の仲間は主に小腸に住み着き、食物の分解を促進したり、タンパク質・カルシウムなどの栄養素の吸収率を高める働きをしています。
糖から乳酸を作り、腸の働きを正常に保ちます。
ちなみに、ラクトバチルス属の細菌の働きを治療としてもちいた病気には、胃痛・花粉症・下痢・便秘・湿疹・アレルギー・糖尿病・高コレステロール・むくみ・口腔粘膜炎・上気道の感染症・関節リウマチなどがあります。
腸内環境の正常化により、腸内の免疫反応も整えることがうかがえるでしょう。
まとめ
秋の養生の1つとして、キムチがいいかもしれません。
辛み・白い食材は秋の食養生にピッタリ。
しかし、苦手な方もいるので、その際は他の発酵食品を取り入れてみましょう。
以上、参考になれば幸いです。
参考文献:Tan LJ, et al:Effect of kimchi intake on body weight of general community dwellers:a prospective cohort study. Food Funct, 14:2162-2171, 2023(PMID:36752575)
Kim N, et al:Kimchi intake alleviates obesity-induced neuroinflammation by modulating the gut-brain axis. Food Res Int, 158:111533, 2022(PMID:35840231)
Lim S, et al:Effect of Lactobacillus sakei, a Probiotic Derived from Kimchi, on Body Fat in Koreans with Obesity:A Randomized Controlled Study. Endocrinol Metab (Seoul), 35:425-434, 2020(PMID:32615727)
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