糖尿病だと、五十肩になりやすい!? 肩関節周囲炎を避けるために、やるべき事とは??

はーい。こんにちわー。

元気堂です。

年齢を重ねると、急に肩に痛みが・・・。腕が上がらないなど五十肩の症状が出ていませんか??
人によっては、30代後半や40代でも引き起こすこともあります。

50代頃に生じることが多いために、このような名前で呼ばれますが、肩関節周囲炎という病名があります。多くの場合は、自然治癒もしますが痛みが酷い場合は動かさない事が続くと、凍結肩にも・・・。

原因は、不明である事が多く、様々な要因が存在します。例えば、運動不足・寒さ・血流障害などですね。また、年齢を重ねることで生じることから加齢による筋肉・靱帯・腱・軟骨などの関節周囲が原因とも言われます。

五十肩の特徴としては、症状が3つに分類されます。

まずは、急性期と呼ばれ、発症~約2週間までを指し、運動時だけでなく、安静時や夜間でも肩に痛みが現れます。1番痛い時ですね。
しかし、この時にあまり動かさないいると、予後が悪くなります。痛くても動かすことで、肩の可動域が保たれます。

次に、慢性期ですね。肩の痛みが徐々に軽減する時期ですが、肩の可動域は狭いままで半年くらい続くとも言われます。

最後に、回復期です。この時期に入ると、関節の痛み・動きが徐々に軽快していきます。

この3つの段階を経るため、治癒するのに約1年くらいかかると言われます。実に厄介な病状でしょう。
その上、半数くらいは、痛みや可動範囲が制限されることが平均して7年も続くといった報告もあります。

予防や治療としては、肩周囲の血液循環を良い状態にしておくことです。そのため、軽度の運動やお風呂などがオススメとされます。

五十肩と糖尿病には、因果関係が・・・。

血流により悪化することから、糖尿病との関連が研究されてきました。そして、その結果として・・・

糖尿病である方は、そうでない方と比べて五十肩になるリスクが3倍以上!! このような報告がされています。
これは、英キール大学のBrett Paul Dyer氏らが行った結果となります。
その他にも、甲状腺機能障害・心血管代謝疾患などとの関連のあることが報告されています。

研究結果としては、以下のようになっています。

・ 糖尿病患者と非糖尿病者において、五十肩のリスクに有意差なしと報告していたものは1件。
・ 他の5件は、糖尿病患者の方がハイリスクの可能性があると結論もされています。
・ 糖尿病患者での五十肩発症は、非糖尿病者の3.69倍であることが判明。

これらの結果から、糖尿病であると五十肩のリスクは大いに関係があるのはないかと考えられています。

東洋医学では、五十肩をどのように考えるのか??

五十肩のような肩の痛みの原因には、3つの可能性があると考えられています。または、その3つが合わさって起きている事も・・・。

① 風寒の肩痛

基本的に、風寒の邪気により起こります。症状としては、鈍痛・肩の運動障害を伴いません。経過も短く、温める痛みが和らいだりします。

風邪を引くと、関節痛が出ることがありますが、それと同じ考えです。そのため、葛根湯などの漢方薬で改善しやすい肩の痛みとなります。

② 痰湿の肩痛

痰湿という水分・脂肪の代謝が低下し肩に停滞することで肩の痛みを生じます。痰湿は、ネバネバ・湿気を伴うために除外するのに時間がかかるため、寛解まで経過が長いとされます。肩の痛みも強いので、動かしにくい症状となります。

五十肩の特徴に似ていますね。これも、温める事で症状が和らぎます。漢方薬では、二朮湯が代表として用いられます。

③ 瘀血の肩痛

 血液の流れが悪かったり、ドロドロとしたイメージです。今回の研究結果で関係しているのは、この瘀血ではないでしょうか。この瘀血による痛みは、刺すような痛みをもたらします。

瘀血による痛みは、女性の生理痛と同じです。血の巡りを良くするために、活血化瘀薬を用いる事が多く、折衝飲・丹心方・桂枝茯苓丸などの婦人系の漢方薬が代表です。

まとめ

今回は、糖尿病と五十肩の関連性についてでした。
まだ、不明なことが多いとされていますが、東洋医学である痰湿が、その不明な原因かもしれませんね。

肩の痛みの多くは、肩周囲の筋肉などが冷え固まったり、老廃物が溜まって起こるイメージです。年齢を重ねると、若い時のように運動をする時間が減るのも原因でしょう。その上、暴飲暴食・ストレスなどの悪影響が拍車をかけているかもしれません。

また、若い時には潤っている肩関節も、年齢を重ねると自転車の錆びのようになります。こうならないためにも、仕事の合間にも、肩周りを解すストレッチを行うと良いでしょう。

以上、参考になれば幸いです。

参考文献:「BMJ Open」に1月4日掲載

漢方専門薬局元気堂(各種生薬、健康食品の通信販売、漢方無料個別相談) (kanpo.co.jp)

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