はーい。こんにちわー。
元気堂です。
皆さんは、春の七草はご存じのかたは多いかと思います。お正月の胃腸の疲れには、七草粥などが知られています。しかし、秋の七草については、あまり耳にした事がないように思えますね。
実は、この秋の七草の1つには、有名な生薬が含まれているのです。
それは、葛(くず)という生薬です。
葛といえば、日本では葛餅などにも用いられ、身近な食材でもあり、漢方薬でいえば葛根湯の葛根です。一度は、服用はした事があるかと思います。
また葛は、至る所にも存在しており、日本でも河川敷などでも見られる植物です。夏から秋(7-9月)には、紫の花を咲かせるのが特徴です。実は、この花を乾燥したものも生薬としてオススメです。
特に、お酒が大好きで飲み過ぎてしまう・・・。また、二日酔いだ・・・。このような方は、葛花(かっか)は、二日酔いを防止してくるので、煎じて飲むことをオススメします。
台湾では、漢方薬として葛花解酔湯があります。名前の通り、葛花で酔いを解いてくる漢方薬となります。
また、最近では飲酒後の血中の中性脂肪・血糖値の上昇を予防してくれるようですね。
お酒を飲んだ後は、ウコンよりも葛花がこれからは良いかもしれません。
葛花はダイエットにも良い効果も!?
葛花には、イソフラボン・サポニン・トリプトファン誘導体などが含まれ、これらが作用する事で身体には良い働きが多いようです。
葛花のイソフラボンには、なんと脂肪の合成を抑制する働きがあるようです。これは、余分なエネルギーを肝臓で中性脂肪にする働きを抑えます。
さらに、皮下脂肪・内臓脂肪のように肥大化した脂肪細胞を分解するサポートも!!
つまり、脂肪を溜めにくくするだけでなく、脂肪の分解までしてくれるのです。これは、ダイエットにはもってこいでしょう。
葛花のイソフラボンの効果には、さらに分解されて出来た遊離脂肪酸を燃焼するサポートもしれくれます。褐色脂肪細胞による遊離脂肪酸の消費を促すと言われています。
葛花だけでく、葛根もやはり有用なのが葛!!
皆さんが知っている葛根は、葛の根を使用しています。風邪薬のイメージが強いですが、ダイゼインという主成分により僧帽筋の緊張を緩和してくれるため、首肩こりにもよく使われます。
■ 特に、有名である葛根湯とは??
まずは、葛根湯の構成生薬に注目したいと思います。
葛根9グラム・桂枝6グラム・麻黄6グラム・白芍6グラム・炙甘草5グラム・生姜6グラム・大棗5グラム
んんん!? なにこれ? こんなの入ってても、何が何だか分からないよー。
漢方の生薬の勉強をしてない人は、そう思うのが当たり前です。それでは、細かく説明をしましょう。
麻黄と桂枝は、汗をかくのを促します。これにより、気化熱とともに熱を下げるように働きかけます。
また、麻黄は気管支の筋肉のけいれんを抑え咳を軽くしてくれます。
葛根は、強い解熱作用を持ち、軽く汗をかくように働くだけでなく、滋潤作用により筋肉を潤し首や背中の筋肉をほぐす作用もあります。
白芍と大棗は、滋養強壮作用により身体の働きを助け、炙甘草とともに筋肉のけいれんを抑えます。
生姜は、軽度に汗をかかせ、消化吸収を助ける作用を持ちます。
また、麻黄・桂枝・生姜の過度の発汗作用しないように、白芍・大棗・炙甘草が抑えてくれています。
まとめると、発汗を促す事で解熱作用が働き、滋養強壮しながら筋肉のけいれん(呼吸器・首・背中)を緩めてくれる薬となっています。
■ 葛根湯を使うタイミングとは??
風邪の引き始めには、葛根湯と良く耳にします。まさに、その通りです。
風邪の初期で、汗が出なく熱が高い場合。この場合には、葛根湯がぴったりかと思います。
また、冷え症があり、肩こりなどを持つ人が風邪でなくても服用しても良いのです。
他にも、乳汁が出ない場合にも、発汗作用と一緒で、出しやすくする作用があると言われます。
特に、白湯など温かくすることで、胃腸を温めつつ飲む事より良いでしょう!!
まとめ
今回は、秋の七草であり花を開花の時期である葛についてでした。
日本では、古くからあり身近な植物です。
漢方薬と言えば、葛根湯をイメージする人が多いくらい有名な生薬です。
しかし、海外ではちょっと厄介な植物で問題にも・・・。気になる方は、以下に過去のブログも貼り付けているので読んでもらえたら嬉しく思います。
以上、参考になれば幸いです。