
はーい。こんにちわー。
元気堂です。
海外の研究では、中等度~重度のアトピー性皮膚炎では、貧血を伴わない鉄欠乏が高頻度に認められると研究結果が分かったようです。
ヴロツワフ医科大学(ポーランド)のMalgorzata Ponikowska氏らによる研究・解析の結果、貧血に目安であるヘモグロビン値は概ね正常にもかかわらず、鉄欠乏を示す異常がアトピー性皮膚炎の患者に多く認められたようです。
■ 今回の件を東洋医学から考えてみよう。
東洋医学では、皮膚の状態を良くすると言えば、血が関与します。つまり、栄養だったり血液の事を指します。これが、不足すると血虚という症状になります。
陰陽のバランスで言えば、身体を潤す陰である血が不足する事で、陽である力が強くなります。
そのため、皮膚炎のような湿疹・発赤などの症状として表れるようになります。
イメージしてみると、血虚を伴う皮膚疾患というのは、乾いた大地と同じ状態です。水分不足・栄養不足により、表面はカサカサまたはヒビ割れたり、触ってみると熱感が強かったりします。
そのため、皮膚の状態を良くするには、血を補う事が大事となります。この血は、脾胃で食べ物をから作られたり、肝臓が貯蔵庫になっています。そのため、補血薬だけでなく、胃腸の機能や肝臓の状態も、考慮に入れる必要もありますね。
しかし、今回の件としては、貧血にはなっていないが鉄不足が関与している事に注目しています。
鉄不足と言えば、鉄欠乏性貧血が耳にする事があるかと思います。
■ 鉄欠乏性貧血とは
まず貧血とは、血液中のヘモグロビンの量が少なくなった状態のことを言います。ヘモグロビンは、赤血球の中にあり、全身に酸素を運ぶ働きをしています。
これが減ると、使う酸素量が同じなのに、送られてくる酸素が減ってしまうために、酸欠状態になります。めまい・立ちくらみ・頭痛などの状態が出てくる事が想像出来るかと思います。
その中でも、鉄分不足により起こるものを鉄欠乏性貧血となります。
鉄というのは、体内の約70%がヘモグロビンに含まれています。他は、肝臓・脾臓により貯蓄されています。
良く怪我などをしたり、口の中を切ると鉄の味がするのは、このためです。
厚生労働省の調査だと、貧血は20~40代の女性の約15%が悩んでいると言われます。もしかしたら、怠さ・疲労感などがある方は、原因は鉄分不足かもしれませんね。
鉄欠乏性貧血は、若い女性で多く発症しやすく、月経が酷い・婦人科疾患がある・マラソンなどの激しい運動で多い傾向にあります。加齢と共に、原因がポリープや胃潰瘍・胃癌などにより出血で引き起こされる事があります。
最近だと、無理なダイエットにより栄養不足から起きたり、偏食により栄誉バランスの偏りが多い原因になります。
そのため、良く病院では鉄剤を処方されています。
もし、予防を考えるのであれば、赤身肉や魚・小松菜・ホウレンソウ・ひじき・レバーなどがビタミンと鉄分が豊富でおすすめとなります。なぜなら、ビタミンCは一緒に取ると鉄の吸収率が高まりまるからです。
■ 今回の研究と共に考察してみよう。
中等度~重度のアトピー性皮膚炎の中でも、ヘモグロビン値が正常だが鉄が不足している。
この事から、肝臓や脾臓の鉄の貯蔵・血虚の可能性はあるのかなと考えます。
貧血予備軍である可能性があります。
そのため、東洋医学でアプローチする際には、血を補う事がやはり第一選択肢となります。
その上で、先ほどの触れたように、血を作るための家庭で大切な脾胃も補う必要もあるでしょう。
つまり、補気補血剤から試して見る方が良いので、十全大補湯がオススメです。
十全大補湯は、補気補血の両方を補います。血液だけで無く、元気を補う漢方薬です。良く手術後には、十全大補湯が良いと言われます。
補気の生薬で、体力の低下を防ぎ、手術により失われた血液を補血の生薬で補います。
この十全大補湯は、その他にも免疫力を高めることから風邪予防やガンに対しても使われるので、非常に幅広い使い方が出来ます。
また、『十全』は完璧なものという意味もあり、年齢を重ねた方のあらゆる部分をカバーしてくれる意味があります。
このタイプは、顔色はさほど悪くなく、食欲の低下、倦怠感を訴える人です。
■ まとめ
アトピー性疾患の原因の1つとして、鉄不足の可能性があるかもしれません。
貧血でなくても、皮膚への影響に関わるなら鉄の補充・今回紹介した十全大補湯で改善を試みてみましょう。
また、一貫堂医学の考えでは、解毒体質であり身体の解毒力の低下の可能性もあります。
その際には、補充して身体を治すというよりも解毒力を高める治療方法へ切り換えても良いかと思います。
以上、参考になれば幸いです。
参考文献:「Nutrients」に11月28日掲載