はーい。こんにちわー。
元気堂です。
紅花(サフラワー)が咲く季節となり、家庭菜園でも育てる方も多いかと思います。
そんな紅花は、生薬としても使われており古くから薬としても応用されてきました。
活血化瘀という血の巡りを良くする作用があり、婦人系の漢方薬にはよく使われています。
では、紅花とはどんな植物なのか?
紅花は、名前の通り真っ赤な花を咲かすキク科の植物になります。
口紅など紅花を原材料として作られたり、実から取れる油は『紅花油』・『サフラワー油』と呼ばれ、健康食品としても使われています。
この事からも、生活に身近であったことが分かるでしょう。
紅花を使った民間療法とは??
① 紅花・シュロの葉・白蚕を各6gずつ混ぜたものを煎じて服用することで、脳出血・高血圧・半身不随などに使われていたそうです。
確かに、漢方薬でも補陽還五湯といった脳梗塞後遺症に使うものにも、紅花が含まれています。
ちなみに補陽還五湯とは、構成生薬:黄耆 当帰 芍薬 川芎 桃仁 紅花 地龍となります。
この中でも黄耆がたくさん入っており、補気作用が高められます。黄耆という生薬は、固摂作用・衛気作用に優れます。つまり、漏れ出ないようにしたり、維持する作用に優れ、病気が体内へ侵入するのを防ぎます。
例えば、脳出血を予防したり、脳浮腫にも使えます。血管から血液を漏れ出ないようにしたり、余計な水分が出ない事により出血や浮腫のリスクを下げます。
その他に、当帰・川芎などにより、補血作用を高める事で、血液や栄養を補充します。
また、血の巡りも良くする活血作用のある桃仁・紅花があるので、脳梗塞が起こりにくく、地龍により通絡作用が気血の巡りをサポートする構成となっています。
このような事から、補陽還五湯は脳卒中などの後遺症に用いられる処方です。
② 紅花の粉末にお酢を加えて、患部に塗布する。 腫れ物に効果があるとされています。
③ 紅花・タラの木の樹皮・乾姜を等量混ぜて、その後煎じたものをしもやけに塗布する。
④ 授乳中にかまれたために起こる痛みにも、効果があるとされています。
紅花の薬効を詳しく知ろう!!
冒頭にもお伝えした通り、活血化瘀という作用があります。
この作用のため、漢方薬においては婦人科疾患には無くてはならないものとなっています。
基本に女性は男性と違い、月経があります。そのため、瘀血体質になりやすい傾向があります。この 瘀血 とは、血の流れが悪くなった状態で、血液循環・月経異常・不妊症・更年期障害などを引き起こす原因となっています。
紅花は、この 瘀血 を取り除く作用があります。
その他にも、紅花には色々な特徴があります。
大量に使用した場合は、活血化瘀血作用となり、少量の場合では、養血和血という作用があり、血を補い血液の流れを良くする作用があります。
また、注意点があります。
流産を引き起こす可能性があるので妊娠中は禁忌です。また、あまりにも出血が強い場合もよくありません。月経過多・脳出血の度合いで使い方が変わっていきます。
まとめ
紅花は、服用するだけでなく塗布剤としても昔から使われています。
腫れている部分には、血が凝集していたり鬱滞することが多いので、その流れを良くする事で腫れや炎症を取り除きます。
飲んで良し、塗って良しの生薬です。
漢方薬にもよく使われるので、妊娠中の場合は注意する事が大切です。専門家の意見をきちんと聞いてからの使用をおすすめします。
以上、参考になれば幸いです。