はーい。こんにちわー。
元気堂です。
根菜類は、冬が旬のイメージがあるかもしれませんが、その中でもゴボウが春ゴボウとして旬となります。きんぴらゴボウなど、お節として選ぶこともあり、季節問わず食べられる食材ですね。
このゴボウに対しては、食物繊維が豊富というイメージしかないかもしれません。確かに、その通りでしょう。しかし、さずがに食物繊維だけではなく、水分吸収率が他とは比べものになりません。
この事は、どういうことかというと、便秘には良い食材という事です。そのために、腸内を綺麗にして、便通も良くします。
ゴボウには、不溶性食物繊であるセルロースとリグニン・水溶性食物繊維であるイヌリンが含まれています。この2つを含むことで、バランス良く便通を改善します。
・ 不溶性食物繊維は、水に溶けない性質であり大腸で水分を吸収し、数倍から十数倍に膨らみ便のかさを増やします。これにより、大腸を圧迫することで、蠕動運動を促進します。
・ 水溶性食物繊維は、水に溶ける性質で、腸内で水分に溶け込みヌルヌルとしたゲル状となり、有害成分を吸着して排出させます。
また、セルロースとリグニンには、腸内の善玉菌を増やす働きがあります。腸内環境を整える事は、体内の免疫力も向上させます。腸内には、身体の免疫が約70%も存在しているからです。
そのため、アレルギーなどの免疫が過剰に反応する症状にも効果が期待されます。
ゴボウの凄さは、生活習慣病予防にも!!
不溶性食物繊維のリグニンには、動脈硬化や高血圧を予防する効果があると言われます。不溶性食物繊維は、肝臓でコレステロールの材料となる胆汁酸を吸着し排出する働きがあるからです。つまり、コレステロールが減る事で動脈硬化の予防に繋がります。
また、イヌリンにはナトリウムを排出する働きもあるため、高血圧の予防にも効果的です。
そして、水溶性食物繊維は、他の食べ物とヌルヌルとしたゲル状となることで、血糖値の急な上昇を予防します。糖尿病にも使える食材という事が判明しているのです。
ちなみに、ゴボウの皮には、ポリフェノールの一種であるクロロゲン酸やタンニンが含まれています。ポリフェノールといえば、抗酸化作用つまり老化予防となります。
そんなゴボウを食べるのは日本人だけだった!?
欧米人から見ると、木の根を食べている人種だそうです。当たり前のように食べる食材も、海外から見れば驚きのようですね。日本と世界では、食文化の違いはあることは今では当たり前でしょう。
寿司・ラーメンは、すでに知られているでしょうが、ホルモンなどの臓物・馬刺しなどはまだまだ知られていないかと思います。
このように、食文化の違いがあり、ゴボウを好んで食べるのは日本人だけとも言われます。
第二次世界大戦では、以下のような話があるそうです。
捕虜収容所で、空腹の外国人に食事としてゴボウ料理を出したようです。この事で、日本人は『木の根を食べさせて、虐待した。』などとも言われます。
ゴボウは、元々中国から来ていた!?
実は、千数百年前に、薬用として日本に入ってきたのです。つまり生薬として、解熱・解毒・鎮咳作用などの効果があり、あくまで用途は薬でした。ヨーロッパでも、利尿剤として使われていたようです。
これを、品種改良して食用にしたのが日本だったのです。この歴史からも、日本人しか食べないというイメージを作ったのかもしれませんね。
今でも生薬として使われるのが、牛蒡子というゴボウの種です。
これが、乳腺炎に良く効きます。また、産後のお乳の出を良くしてくれるので、1年を通しても購入する方がちらほらいます。
牛蒡子は、解毒の民間薬であり、感染症・慢性皮膚炎に活用されています。消炎、解毒、排膿作用があるので、風邪・皮膚病の生薬として漢方薬にも使われています。
牛蒡子の使い方とは??
牛蒡子の量は、10g~20gを目安にしてください。これを、鍋もしくは土瓶などに600ccの水と一緒に入れた後、軽く泡立つ程度の弱火またはとろ火にかけ、水の量が半分になるまで煎じます。これを、こしたら完成となります。
1日3回に分け、食前・食間などの空腹時に服用してください。結構、苦いですが頑張って飲んで下さい。
煎じるのが、一般的な使い方なのですが、苦いのは無理だ!!!
そんな方には、他の方法を紹介します。
フライパンで炒ったり、ミル(粉砕機)で粉末に服用するという方法です。粉末にすれば、オブラート・カプセルに詰めれば服用が簡単になります。
まとめ
ゴボウは、もともと薬用として入ってきただけに、それを食べるのは身体にも良いでしょう。特に、大腸には効果的ですね。春は、花見や歓迎会などがあるので飲む機会が増えるため、日々の体調を整えるにもオススメ食材です。
また、腸が綺麗というのは、免疫だけでなく、美容にも効果を発揮します。
ゴボウシは、乳腺症・お乳の出には即効性がある生薬です。騙されたと思って試してもらいたい生薬の一つとなります。ちなみに、咽頭炎などにも効果があるので、お茶として飲む事で喉のケアにもなります。
以上、参考になれば幸いです。