はーい。こんにちわー
元気堂です。
7月も中旬、これから漢方薬の生薬も花をさせる頃となります。
そして、その中でも7月から9月にかけて、道ばたや野原などで見かけるのが益母草という生薬です。
この生薬は、メハジキ(目弾き)とも呼ばれ、シソ科の植物です。益母草は、名前からも意味が感じ取れるかと思いますが、婦人病の生薬として用いられています。
また、メハジキ(目弾き)という名前は、子供の遊びに使っていた事から名付けられました。メハジキの茎を短く切ったものを、上下まぶたのつっかえ棒にしていたのです。小さい子供は、昔も今も面白いことを思い付きますね。
そんな益母草の効果とは??
益母草は、古くから漢方に用いられ、その全ての部分が薬として利用できます。
そうなると、気になるのが効能・効果だと思います。先ほどもお伝えしたとおり、母に益をもたらす生薬です。
つまり、婦人科系である産後の症状・不正出血・月経不順、生理痛など汎用性が高く使えます。特に、収れん作用・子宮収縮作用などがあるとされます。そのため、産後の収縮力の弱まりで出血や腹痛が治まらない場合には、おすすめです。
益母草の効果は、まだまだこれだけじゃありません。
益母草の成分の一つであるレオヌリンは、利尿作用があり、血圧を下げる効果があります。そのため、女性の悩みの種である浮腫の解消にも良いでしょう。
また、ルチンという成分も含み、血管の強化・抗酸化作用を持ちます。
ただし、そんな益母草も、妊娠中・月経による出血が多い場合には、注意が必要です。子宮収縮作用があると言うことは、早産や流産の恐れも出てきたり、子宮に大きな影響をもたらす可能性があるからです。
実は、小さなマリファナと呼ばれていた!?
益母草の英語名は「Marihuanilla」と言います。マリフアニアと読まれ、スペイン語だと『小さなマリファナ』とも略されます。多くの国々(台湾・日本・韓国・シベリア・スペイン・ブラジル・メキシコなど)で使用・栽培されています。
マ・・・マリファナなの!?
こう聞くと、怖い薬になってしまいますが、そんな事は無いので安心してください。
この益母草は、ハーブとしても使用されたり、身近な食材にも使用されています。
益母草が入っている漢方薬と言えば??
■ 芎帰調血飲第一加減
この漢方薬は、血の道の症に効果があるとされます。そのため、婦人科系の疾患に多く使う事ができ、特に産後の症状の特効薬になります。
良く産後から体質が代わり、人によっては風邪を引きやすい・とにかく疲れやすい・感情が落ち着かない・貧血・皮膚炎など様々が出ます。
この原因は、産後の瘀血が関与します。産後は、古い血を体外へ出さないといけないという考えが東洋医学にはあります。しかし、出産により、上手く行えない方が多くなります。
それだけ、出産というのは体力が酷使されるのです。
それを改善するのが、芎帰調血飲第一加減という漢方薬なのです。
まとめ
これから、益母草が花を咲かす時期となります。身近な生薬なので、見つけたら採取しても良いでしょう。
婦人科疾患で悩んでいる方は、試しに使用するのも一つの手段です。
経験上、芎帰調血飲第一加減は良く使用します。その場合には、一人一人合わせて調合が基本となります。自分に合った漢方薬を使用しましょう。
ちなみに、この益母草の花言葉は「よき願い」「心は優しい」「現実逃避」「憎悪」です。奥さんやパートナーに渡すときには、場合により注意が必要でしょう。
以上、参考になれば幸いです。