食事で、生理痛の強さが変わる!? 生活習慣も悪化の原因に・・・。

はーい。こんにちわー。

元気堂です。

思春期になると、女性には生理という現象が始まり、個人差はありますが強い痛みを伴います。
そんな生理痛が、どうやら普段の生活習慣で変わる事が判明しました。

特に、朝食を欠かさずビタミンD・B12が不足しない事・毎日の入浴習慣などが生理痛の痛みを軽減してくれるようです。

今回は、順天堂大学の奈良岡佑南氏らの研究結果であり、生理痛の軽い方と重い方の生活習慣を比較した結果のようです。

日本人の約8割の女性が生理痛があることが知られています。
子宮壁が剥がれるために痛みが出るのは、当たり前の症状かと思います。しかし、この痛みの強弱は何故起こるのか。確かに、痛みに対しての許容度も個人差があります。

でも、なるべく痛みがない方が良いでしょう。生理痛で毎月悩んでいる方は、少しでも軽減に繋がるかもしれません。

今回の研究の注目ポイントとは!?

生理痛と食事・日常生活においての研究はこれまでにもあり、主に学生が研究対象とされてきました。
しかし、これだと年齢も若年層となり偏りが生じていました。

そのため、研究対象者を就労年齢(満15歳に達した日以後の最初の3月31日が経過した義務教育終了者)である日本人女性としています。
その中でも、年齢40歳以上・妊娠中・授乳中、何らかの疾患治療中・経口避妊薬使用・摂食障害などの該当者を除外した上で、20~39歳の健康な女性321人を解析対象としています。

これらの内76.19%が月経痛を経験があり、痛みが重いと判定された人が101人・軽いと判定された人が220人に分かれれました。
この2つのグループを比較すると、年齢・BMI・体脂肪率・摂取エネルギー量では有意差がなし。
しかし、総タンパク質・動物性タンパク質・ビタミンD・ビタミンB12・魚の摂取量は、月経痛が重いグループは大きく少ない事が判明。

そして、月経痛が重いグループは砂糖・ラーメン・アイスクリームなどの糖質の摂取量が多い事が判明。
朝食を取る頻度も、若干ながら重い方が少ない事も判明。(月経痛が軽い群73.6%・重い群64.4%)

この時点で、食事と生理痛の強弱は深い関係性があり!!

では、他の生活習慣では、どのような違いが出てくるのでしょうか。

まずは、気持ちをリラックス・自律神経を整えたりするお風呂において、毎日入浴する割合は生理痛の軽い方が多い傾向が見られます。(軽い40.5%・重い26.7%)

睡眠時間・1日30分以上の運動習慣においては、大きな違いは認められなかった。

これらの事から考えられる注意すべきポイントとは??

食事内容である糖質には、注意!!
もともと、糖質の取り過ぎは生理痛を悪化させる事は知られています。生理中になると、身体のエネルギー不足にもなり甘い物を欲するようになりますが、あくまで適度なら大切ではあります。

糖質を多く取ってしまうと、血糖値が上がります。
ご飯を食べると、身体が温かくなるでしょう。基本的には、これにより生理痛は軽減する事もあります。

ですが、過度に糖質をを取る事で、それを細胞に取り込むようにインスリンが血糖値を下げるように身体が反応します。これにより、反対に身体が冷えるようになってしまいます。この冷えが生理痛には良くありません。

また、インスリンは脂肪組織でプロスタグランジンの受容体を活性化すると言われます。つまり、痛みなどを起こすプロスタグランジンが反応しやすくするのも原因の1つかもしれませんね。

東洋医学でも、生理痛の原因には【寒さ・冷え】が原因になる事が多いでしょう。冷える事で血流が落ちてしまい、瘀血の原因にもなります。また、下肢の浮腫がある場合には、より身体を冷やす原因にもなるので、当てはまる方には当帰芍薬散・温経湯などがオススメでしょう。

これらは、温中散寒つまり温めて寒さを追い出す働きを持ちます。
また、補血作用(生理により失ってしまう血液を補充)・利尿作用(余分な水分を追い出し、冷えにくくする)も持ちます。

生活習慣において、朝食・入浴習慣により生理痛が軽減するのも身体を温める事が関与している考えられています。
特に、朝は空腹時であり身体が冷えている事が多いので、ここで白湯など温かい飲み物も加えると尚良いでしょう。

食事内容には、ビタミンD・ビタミンB12がオススメ!!

実は、ビタミンDには子宮内膜でのプロスタグランジン産生抑制する働きがあります。このプロスタグランジンには、発熱・痛みを起こす原因物質でもあるので、これを抑えるビタミンDが生理痛の予防にも良いのは頷けるでしょう。
また、将来的にも女性は閉経により骨が脆くなりやすいので、その予防にも重要な働きを持ちます。

次に、ビタミンB12はシクロオキシゲナーゼの合成阻害する作用により、これも炎症抑制・疼痛緩和へ影響していると考えられています。

そのため、ビタミンD・ビタミンB12が豊富に含まれている魚の摂取が良いでしょう。
また、最近は食事の欧米化により、大腸癌・乳癌も増えているので肉から魚に切り替えるのも健康上も良いかと思います。

まとめ

生理痛で悩む日本人女性は、まずは私生活を見直すといいかもしれませんね。
これにより、体質を改善できない時には当帰芍薬散・温経湯なども取り入れてみては、いかがでしょうか。

女性と冷え性などは関係性が深いので、普段から冷え症持ちで生理痛が重い場合には、まずは身体を温めていきましょう。

以上、参考になれば幸いです。

参考文献:「Healthcare」に4月30日掲載

漢方専門薬局元気堂(各種生薬、健康食品の通信販売、漢方無料個別相談) (kanpo.co.jp)

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