風邪の時に、早めに薬の効果が出て欲しい・・・。服用する姿勢で、効果発現が変わるかもしれない。

はーい。こんにちわー。

元気堂です。

急性な病気の時に、薬を服用するなら効果の発現も早いほうがいいとは思いませんか??

アメリカでの研究において、以下のような事が判明しました!!

服用する姿勢で、分解までの時間が2.3倍も速い!!

いったい、この結果はどういう事なのでしょうか??

錠剤を服用する時は、その体勢や姿勢まで、気にすることはあまりないかと思います。けれど、これからは、錠剤を飲むなら、体の右側を下にした状態で寝て飲むのが良いかもしれない。そんな研究結果が明らかになりました。

錠剤を服用する姿勢が、薬の吸収にどのような影響を与えるのかを調べるために、この研究が行われました。コンピューターモデルを用いた結果、右側を下にして寝ながら錠剤を飲んだ場合と立位で飲んだ場合と比べると、胃の最奥部に到達して分解されるまでの時間が2.3倍速いことが判明したのです。

薬の効果発現は、基本的に代謝の後・・・。

一般的な飲み薬というのは、そのままが全ての成分が効果を示すわけではありません。

食べ物と同じように、食道から胃 ⇒ 胃から腸で吸収 ⇒ 肝臓へ運ばれます。

そして、肝臓などで代謝されることで、無害化されると薬の効果も失います。この無害化された代謝物は、尿や便、汗などと一緒に体外に排泄されます。

この時に、代謝されずに残った薬の成分が血流に乗って患部へ作用します。そして、血液で肝臓にまた運ばれ、1回、2回と肝臓を何回も通る度に代謝をされ、薬効を失い体外へ排出されます。

一般的な錠剤を服用した後は、胃から腸へと排出されてから効果が現れます。そのため、効果発現は胃と腸の狭間である幽門洞と呼ばれる部分が深く関与します。

ここへ、より早く到達した錠剤ほど分解も早く、小腸の入口である十二指腸へ排出されるのも早いと考えられています。また、一般的には効果を発揮するまでには、15〜30分程度かかるとされるので、すぐ飲んで効果がないと判断するのは注意が必要です。

※ 基本的に、代謝が行われる肝臓・排尿などに関わる腎臓の機能により、薬が体外へ排出時間が変わります。機能障害により、個人差が現れます。

早く、薬の効果を求めたい・・・。
それなら、身体の右側を下にして寝ながら、飲め!!

立って飲んでも、横たわって飲んでも、そんなに変わらないでしょ!! 普通に飲んでも、15分~30分くらいで効果が出るなら、別に気にして飲む事はないと思う・・・。

確かに、このように思う方は多いでしょう。しかし、今回の研究では、なかなか興味深いことも分かりました。

① 右側を下にして横たわった状態 ⇒ 服用した錠剤が分解されるまでにかかる時間は、10分

② 立って飲んだり、身体を起こしている状態 ⇒ 服用した錠剤が分解されるまでにかかる時間は、23分

③ 左側を下にして横たわった状態 ⇒ 服用した錠剤が分解されるまでにかかる時間は、100分以上

驚くべき事に、③のように心臓を下にして横たわって服用すると、効果発現はかなり遅くなる恐れがあるのです。なかなか寝ながら服用する事は少ないと思いますが、なるべく③の状態を避けることが大切でしょう。

特に、小さなお子さんや介護で寝たきりだったり、高齢の方の服用には、①または②の状態がオススメとなります。

※ 基礎疾患があったり、胃腸の健康状態などにより、影響が出る可能性があります。

まとめ

錠剤を服用する際には、少なくとも③の状態は避ける方が良いことが分かります。今のところ、①や②の状態の違いは、そこまで気にする時間差はないかと思います。飲みやすい方で服用すると良いでしょう。

内服薬と違う座薬・注射は、直に血流へと吸収されるので、効果の発現はかなり早いとされます。また、舌下錠も同様です。

今回は、あくまで内服の錠剤について研究結果です。他の剤型とは比べることが出来ません。

以上、参考になれば幸いです。

参考文献:「Physics of Fluids」に8月9日発表

漢方専門薬局元気堂(各種生薬、健康食品の通信販売、漢方無料個別相談) (kanpo.co.jp)

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