季節の変わり目には、自律神経の乱れによりホルモン障害も・・・。ホルモン分泌で生じる症状とは??

はーい。こんにちわー。

元気堂です。

季節の変わり目で起こる症状として、身体の均衡を保つために自律神経が疲弊します。
この自律神経は身体を正常に保つためにホルモンの分泌に関与しています。

ホルモンの分泌障害で、よく耳にするのが更年期障害でしょう。
最近では、女性だけで無く男性にも起こりうる更年期なので、この季節の変わり目には注意が必要ですね。

今回は、更年期障害について話していきましょう。

■ そもそも、更年期とは??

更年期とは、閉経の前後5年の十年間を指します。
閉経とは、生理が来なくなってから1年以上経過した状態を言います。

多くの方は、50歳くらいから始まりますが、個人差もあるので40歳から始まります。

何故、更年期障害が起きるのか??

卵巣ホルモンであるエストロゲンは、名前の通り卵巣から出ます。このエストロゲンが閉経を起こすと低下します。

そうすると、脳は、あれーーー??なんか、卵巣でホルモン足りてないな。良し、もっとホルモンを出すように指示を出しておいてくれ。

脳は、このように判断し指令というホルモンを放出します。しかし、卵巣では、すでにエストロゲンが枯渇しているので出したくても、指示された量が出ません。

材料がないので、出来ないんです・・・・。

そこで、また身体から脳にその情報が流れます。そうすると、脳はちゃんと働けー!!もっと、出せと催促状のように指令を送ります。

このサイクルにより、脳がパニックを起こすために、体温・心拍・血流などを司る自律神経が疲弊し乱れます。そのため、身体のバランスが崩れ、ホットフラッシュ・肩こり・頭痛・不安感などの多くの症状が現れるのです。

閉経前後には、ブラック企業のような事が身体の中で起きていきます。こうなると、身体に異常が出るのは当たり前だとは思いませんか??

更年期障害とは、このようにして起こります。

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■ エストロゲンが今までしていた働きとは??

もちろん、妊娠・生理・など月経には欠かせないホルモンという事は知っているかと思います。

その他に、身体では何をしているのでしょうか??

■ 骨を形成する。

骨を作る骨芽細胞の働きを良くし、逆に骨を破壊する破骨細胞の働きを抑えます。低下すると、破骨細胞が強くなるので、骨粗鬆症になりやすくなります。

■ 自律神経を整える。

エストロゲンの低下で、月経不順になると、自律神経も乱れてしまいます。そのため、PMSなどの月経前の体調不良が起こりやすくなります。

■ 脂質の代謝を促す。

閉経・月経が減ってくると、太りやすくなる原因の一つです。エストロゲンは、肝臓で悪玉コレステロールの代謝を進めてくれます。その働きが落ちるので、中性脂肪・コレステロールの値は高くなりやすいです。

■ 尿酸の再吸収の阻害。

尿酸は、腎臓から尿に出されます。しかし、尿細管で再び身体の中へ取り込む作用があります。

この作用を邪魔してくるのが、エストロゲンです。そのため、体外へ尿酸を排出しやすくなります。男性には、この働きがないので、女性よりも多く痛風になります。

■ インスリンの作用を助け血糖値に関与。

以上の事から、エストロゲンが低下した後に考えられる病気とは??

■ 高血圧 ■ 高コレステロール血症・中性脂肪が高値 ■ 肥満 ■ 痛風 ■ 糖尿病など

エストロゲンの低下により、生活習慣病と呼ばれるような症状が起きやすくなります。
そのため、更年期障害を終えたとしても、注意して生活することが大切となります。

■ 自律神経の乱れに、オススメな漢方薬とは!?

それは、加味逍遥散!!
加味逍遥散は、更年期障害で生じるイライラなどに良く使われますが、ストレス社会である現代には使いやすい漢方薬です。

加味逍遥散は、肝の疏泄作用という気の巡りなどを改善したり、イライラなどの熱を鎮めるので男女関係なく使えます。

構成生薬:柴胡・白朮・薄荷・当帰・牡丹皮・白芍・茯苓・甘草・生姜・山梔子

柴胡・白芍のペアは、疏肝解鬱を高めます。肝の疏泄作用を働き、気のうっ滞を治療する意味です。また、白芍と当帰は、補血作用により血液や栄養を補います。生姜・白朮・茯苓・甘草は、脾胃の機能を高めたり、水分代謝も良くします。

薄荷も疏肝解鬱に効果があり、その香りでもストレスを流してくれます。牡丹皮は、血の巡りを良くし、山梔子は熱を取ってくれます。

加味逍遥散は、このような生薬が組み合った漢方薬です。

主に、精神が不安定で、イライラがあり、性格はせっかちな人が多い。寝付きが悪く、眠る前に色々考えてしまう。血の巡りや過度の緊張で、首肩が張った痛みを伴い、頭痛も出る事がある。ストレス性の耳鳴りや神経性の胃炎・乳腺炎などに使用されます。

■ まとめ

東洋医学の考えも述べておきましょう。

東洋医学において更年期は、五臓六腑の腎が弱り、そこに貯蓄していた腎精が低下します。そのため、女性ホルモンの低下・生殖能力の低下が起こり、身体のバランスが崩れます。これが、更年期障害の原因です。

東洋医学の治療方針は、補腎が第一と考えられ、その他に瘀血体質・ストレス・冷えなども加味して治療して行くことになるでしょう。

補腎となる食材を取り入れるのもおすすめです。主に、豆類・貝類・栗などがあります。冬は腎の季節も呼ばれ、弱る季節なので、今のうちから改善することがオススメです。

以上、参考になれば幸いです。

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