通年を通して、乾燥体質は今から注意が必要!? 10月の乾燥対策で風邪に負けない身体を手に入れよう!!

はーい。こんにちわー。

元気堂です。

10月にもなると秋が深まり、乾燥が気になる季節でもありますね。
つまり、身体への影響も出てくる事かと思います。では、身体が乾燥すると、どのような事が起きるのか?
それを未然に防ぐことの大事さを伝えていきたいと思います。

乾燥といえば、秋冬のイメージですが、夏でも春でも、目や鼻、皮膚などの乾燥する方もいるでしょう。
このような方は特にこれからの季節は注意が必要ですね。

では、日頃から乾燥が起きている方は、体内でどのような事が起こっているのでしょう。

乾燥が体内で起きている原因とは??

環境・気温・気圧などにより、普通に生活しているだけで、様々なストレスに晒されています。
それが、体外だけでなく身体の中でも影響するために、様々な乾燥状態が生じます。そのような方の身体には、潤いを与える栄養が不足している(血虚・陰虚)事が多いのです。

東洋医学的には、特に津液(水分)が関与しています。これは、身体に必要な働きをする水分を指します。
浮腫などの余分な水分は除外されます。

その他にも、血(血液)・腎精(腎に蓄えられている栄養と、今回は思っていてください。)
※津液・血・腎精については、別の記事にまとめてあるので、気になる方は、そちらを参照してください。
この3つが少ないと、夏でも乾燥状態を引き起こします。

例えば、目の乾燥が強い場合、東洋医学では肝が関与します。
口の乾燥には、胃が関与し、皮膚は肺に関与していきますね。

東洋医学では、一つに乾燥と言っても、影響している部位により弱っている部位が違うのが、特徴的ですね。

最近では、ドライシンドロームという言葉があります。これは、乾燥症候群という意味です。

目・口・鼻・肌・膣などの粘膜が潤いが無くなり、乾燥を引き起こします。粘膜がないというのは、風邪の侵入が容易になり、感冒にかかりやすくなります。

意外と、年中風邪引いている人は、もしかしたら粘膜不足が原因になっている可能性があります。

原因により症状が異なるので、そこを改善しよう!!

東洋医学では、さきほど津液・血・腎精の不足について述べてきました。

これらは、陰陽でいう陰に属します。陰というのは、身体を冷やしたり潤す作用があります。
つまり、陰の力が不足している陰虚という症状を治すことを考えるのが、大切となります。

例えば、治療において以下のように漢方薬も異なっていきます。

・ 目の乾き(ドライアイ)・・・六味地黄丸・逍遥散・杞菊地黄丸などがおすすめ。
特に、杞菊地黄丸がファーストチョイスですね。これは、菊花・枸杞子が腎だけでなく肝も補います。
これにより、肝血により目を潤すように働いたり栄養を与えてくれます。

それに、腎陰虚を改善する六味地黄丸が配合された処方です。
腎陰虚は、加齢などにより潤す力が低下した状態で、陽の作用が勝っている状態です。
目の乾き以外にも、口渇感・ほてり・寝汗などの熱(虚熱)の症状を伴います。

・ 口の渇き(ドライマウス)・・・生脈散・沙参麦門冬湯・甘露飲などがおすすめ。

この中では、甘露飲がオススメです。
歯を磨くと血が出る、歯茎が腫れる、口が粘る、口臭がするなどの症状がある方には、特にオススメでしょう。

また、甘露飲には、粘膜に潤いを与える石斛(セッコク)、麦門冬、天門冬、地黄。腫れや痛みを改善する黄岑、枇杷葉、茵陳が配合されています。

そのため、繰り返す口内炎・歯周炎・舌の荒れや痛みなど、口腔トラブルを体の中から改善することができる漢方薬です。
潤すだけでなく、炎症を抑えるため、体質改善にも使いやすい漢方薬となります。

・ 皮膚の乾き・・・四物湯系列がおすすめ。温清飲・当帰飲子・清肝散・消風散など。

ファーストチョイスとしては、温清飲となります。
これは、四物湯+黄連解毒湯という構成であり、基本となる処方です。
四物湯は、補血薬の根本的な処方であり、黄連解毒湯も清熱解毒において根本的な処方となります。

皮膚疾患において、基本が温清飲となり、これらの派生が多くの処方に繋がっているからです。
そのため、始めるなら温清飲からが無難とも言えましょう。

その他にも、よく使う漢方薬としては、消風散・荊芥連翹湯・清肝散がありますね。

・ 膣の乾燥・・・六味地黄丸系・温経湯・当帰芍薬散などがおすすめ。

これも基本となる漢方薬であり、特に腎を補います。
この腎は生殖器官に関与するため、そこを補うとすれば六味地黄丸が良いでしょう。

しかし、生殖器官はホルモンバランスの乱れも関与するのため、日頃から婦人科疾患(生理不順・生理痛が重い・無月経など)もあれば、ホルモンバランスを整える事から始める良いでしょう。

その場合にオススメできるのは、温経湯でしょう。

温経湯は、気血不足(元気がなく・血液も少ない状態)を補い、血の巡りを良くするので主薬となります。
また、下肢から経絡を温めるので、子宮を温めてくれます。

これにより、子宮の動きも良くするので冷え症持ちもあるなら尚更試す方が良いでしょう。

まとめ

10月は、乾燥が強くなり始める時期でもあります。

今のうちに、乾燥しやすい方は対策をしていきましょう。
これにより、日々の体調の悪さを改善するだけでなく、風邪予防になっていきます。

身体を潤す陰は、粘膜に作用するので異物の排除にも重要な働きがあるからです。

紹介した漢方薬は、補剤という身体に栄養を補充して治すものばかりです。
日頃の生活習慣・飲食物も見直す事でも、補う事ができるので生活の乱れを感じているなら見直してみてはいかがでしょうか?

以上、参考になれば幸いです。

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