はーい。こんにちわー。
元気堂です。
秋の七草の1つである桔梗(ききょう)は、青紫色・白色・ピンク色など多くの花の色があります。
また、6月くらいから咲くため、長い間楽しめるお花でしょう。
そんな桔梗は根の部分が生薬としても知られています。
この桔梗の根にはサポニン・イヌリンなどの有効成分が含まれ、鎮咳・去痰作用・整腸作用があるといわれています。
■ サポニン
咳痰・咽頭炎などに効果があるとされ、漢方薬でも比較的有名な働きを持ちます。
例えば、桔梗石膏・小柴胡湯加桔梗石膏などでしょう。どちらも清熱解毒作用があるため、扁桃腺の腫れ・喉の痛みなどの用途に使われます。
秋冬は、特に乾燥時期であるため桔梗の薬効は助かるかと思います。
常備薬としても、小柴胡湯加桔梗石膏は使いやすい漢方薬です。
■ イヌリン
イヌリンは水溶性食物繊維の一種であり腸内環境を整える働きがあります。また、コレステロールを体外に排出させたり、他の糖の吸収を抑える働きもあります。
そのため、生活習慣病の予防にもオススメの成分でしょう。
実は、イヌリンは砂糖などの糖の1つでもあります。しかし、イヌリンを分解する酵素を人は持っていないため、食べてもほとんど吸収されません。他の糖の吸収を阻害するので、血糖値の上昇を抑えることができると言われます。
また、水溶性食物繊維は、腸内で水分を含みゲル状となることで、有害な成分を吸着して排出させます。身体に悪い物を押し出すので、解毒作用としても期待できます。
桔梗が配合されている漢方薬とは!?
■ 桔梗湯
桔梗・甘草の2つでできたシンプルな漢方薬です。
喉の痛み・扁桃の晴れ・痰・咳・化膿などの風邪に効果があります。2つの生薬とも熱を冷ます働きがあり、喉の違和感がある際には、早めに使うと良いでしょう。
■ 小柴胡湯加桔梗石膏
小柴胡湯+桔梗石膏という漢方薬です。
小柴胡湯は、肝胆の経絡である側頭部・脇~胸の痛みなどにも応用されます。特に、胆経は耳下腺や耳周りを通ります。
そこに、消炎作用のある桔梗石膏で、腫れを鎮めるような処方となっています。
簡単に言えば、小柴胡湯よりも清熱解毒の効果が高まった処方です。
■ 十味敗毒湯
十味敗毒湯とは、炎症・化膿がある皮膚疾患の初期に使われる漢方薬です。止痒・清熱解毒・水の代謝を良くする生薬で作られています。
防風・荊芥は止痒・鎮痛・消炎作用に働き、独活は鎮静・鎮痛作用を示します。柴胡・桜皮は抗菌・抗ウイルス作用により解熱鎮痛をし、柴胡は甘草と自律神経を整えます。
桔梗・生甘草も消炎作用・川芎は鎮痛作用、茯苓は利尿作用により腫れを軽減し、炎症性の物質を流します。
生姜は、胃液の分泌を促して、吸収を促します。
まとめると、 皮膚炎・湿疹・蕁麻疹・ニキビなどの化膿性・アレルギー性がある皮膚疾患に効きます。
■ 排膿散及湯
化膿性疾患であるリンパ腺の腫れ・蓄膿症・歯槽膿漏・中耳炎・乳腺炎などには、排膿散及湯もオススメです。
名前の通り、膿みを排出する解毒作用に優れます。
そのため、咽頭炎だけでなく皮膚疾患などにも応用できるので使いやすい漢方薬となります。
十味敗毒湯よりも生薬構成がシンプルで排毒作用に特化した漢方薬となります。
まとめ
目を楽しませてくる桔梗は、これからの風邪対策にもオススメです。
漢方薬では整腸作用よりも清熱解毒での目的で使う事の方が多いでしょう。そのため、桔梗と言えばノドの薬というイメージもあるかもしれませんね。
乾燥し始める時期のため、予防薬として桔梗を知っておくと良いかと思います。
以上、参考になれば幸いです。