熱中症による白内障リスクを東洋医学の視点から考えよう!! 東洋医学から見えてくる原因とは!?

はーい。こんにちわー。

元気堂です。

熱中症に罹ってから5年後の白内障の発症リスクが、熱中症に罹っていない人と比べると約4倍近く高まるというニュースを耳にした事でしょう。

熱中症でさえ重篤になれば、生命の危機にも至るうえに、その5年後に白内障になるなんて考えられない事でしょう。

では、何故このような事が起きてしまうのでしょうか??
今回は、東洋医学で考えられる原因を話して行きましょう。

まずは、簡単に熱中症の症状についておさらいをしましょう。

熱中症は、軽度の段階で気が付こう!!

熱中症は、状態によって危険度と対処法が変わってきます。
つまり、対応は早いほど良いって事ですね。
熱中症は、体温が上がりすぎて、自分自身で調節できない状態まで追い込まれた状態を指します。

東洋医学的にも、陰の力つまり潤す作用が低下・消耗が過多になる事が起因しています。まずは、熱中症の3段階を学んでいきましょう。

【軽度】 足がつる・めまい・筋肉痛

身体を冷やす作用である血・陰液が、消耗すると上記の症状が現れ始めます。血液をイメージすると良いでしょう。これが少なくなると、各部位への栄養が低下し、巡りが悪くなるために起こります。

実は、この時点で冷却と水分補給は必須となります。ここで、予防するかしないかで、万が一の大事に繋がります。

しかし、日常的にも症状がある人は、気が付くのが遅い場合もあるので注意が必要です。

夏場に身体の異変は、まずは日陰で休息する事を念頭に入れて下さい。若いから大丈夫と思っていると、一気に重度になる恐れがあります。特に、スポーツをしていれば、筋肉痛・足のつりも出やすくなるため、きちんと身体がSOSを出している事を考えましょう。

【中程度】 頭痛・吐き気・嘔吐・倦怠感

すでに、身体が赤信号を出しています。夏バテと区別が付かない場合は、早めに病院へかかりましょう。どちらにせよ、身体がまいっている方が多いでしょう。

特に、しばらく冷却・休息・水分補給で良くならない場合は、病院にかかって下さい。

【重度】 意識朦朧・けいれん・高体温

救急車をすぐ呼んで下さい。

このような段階で症状が重くなるために、軽度の段階で気が付く事が重要となります。

次に、東洋医学からみる熱中症・白内障の原因とは!?

熱中症は、とにかく身体の陰陽のバランスを崩します。
そのため、基本的には陰虚(虚熱)になる傾向でしょう。

白内障の多くの原因は、肝腎陰虚となります。
腎陰虚は老化現象であり、肝陰虚(肝血虚)は眼疾患に関与します。この2つが伴って起こるのが、肝腎陰虚です。

特に、老化ではなくても生じる可能性があるのが、肝による影響でしょう。肝は、目を滋養するために、肝に血を保管しています。この肝血は、陰に属するものであり潤す作用もあります。

熱中症は、身体の中の陰を酷く消耗させるため、この肝血の消耗を促している可能性も考えられますね。
その上、腎陰虚といった加齢に伴い、潤す力はさらに低下します。

これらの原因から熱中症に罹ると、5年後に白内障になりやすくなるのではないでしょうか。

まずは、熱中症の予防策を考えよう。

熱中症にならなければ、白内障のリスクが少なくとも4倍にはならないため、まずは予防をする事が良いでしょう。

オススメは清暑益気湯!!

生脈散(麦門冬・五味子・人参)から分岐した漢方薬となります。生脈散と大きく違う点は、胃を健康にして元気を得るような生薬が配合されている所となります。

清暑益気湯は、生脈散に補中益気湯を合わせたような処方であり、夏バテ防止としても応用されますね。

脱水が強がつよく、身体の機能の低下が見られる場合には、この清暑益気湯を選ぶ方が良いでしょう。
また、元々この漢方薬は、夏の感冒にかかりやすい虚弱体質の方に作られたものとなります。

熱中症関係なく、白内障の予防には!?

このファーストチョイスとなるのが杞菊地黄丸ですね。
先ほどの肝腎陰虚かつ眼疾患があれば、まずは選択される漢方薬でしょう。

肝腎陰虚というのは、簡単に言えば老化現象ですが、じつは発育不全などにも使われます。
先天性・後天性はありますが、歩行や運動の遅れ・言語や歯の発育の遅れだったり、記憶力の減退・聴力低下・白髪・脱毛・失禁・足腰の弱りなどにも応用されますね。

また、陰虚により身体を冷やす力・潤す力の低下が起こるため、身体の熱感・手足のほてり・のぼせ・不眠・口渇・寝汗などの症状が起きます。これらの症状に加え、眼疾患である視力低下・白内障・かすみ目・疲れ目・目の充血などがある場合には、この杞菊地黄丸がおすすめ。

30代過ぎてからは、老化予防と視力の低下予防に、服用しておくのも良いでしょう。

まとめ

今回は熱中症から起こる可能性がある白内障について、東洋医学から考えてみました。

このような可能性を考えると、白内障だけでなく様々な疾患に原因にもなる可能性があります。
例えば、肝血不足であれば、筋肉の障害・肝障害も考えられるし、陰虚の時点で多くの部位が潤せないために、皮膚炎・喘息など潤いがないと敏感な部位の影響も大きいでしょう。

このような事にならないように、熱中症予防をしっかりする事が大切だと身に染みますね。

以上、参考になれば幸いです。

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