尋常性白斑(しろなまず)には、東洋医学がもってこい!! 使うべき漢方薬とは!?

はーい。こんにちわー。

元気堂です。

皆さんは、しろなまずと呼ばれる尋常性白斑について知っているでしょうか!?
海外の有名なモデルだけでなく、日本では奥菜恵さんも経験している疾患となります。
あまり、認知度が高い疾患ではないかもしれませんが、日本で白斑の症状を持つ人は人口の1~2%程度であり100人中1または2人と意外にも多いでしょう。

尋常性白斑とは、皮膚のメラニン色素が何らかの理由で失われたために脱色斑となります。
皮膚の一部の色が抜けてしまうので、白い斑点が大小できるのが特徴です。

メラノサイトが上手く働かないと、紫外線を吸収するためのメラニン色素が作られないので皮膚の色が抜けたようになります。
先天性・後天性がありますが、尋常性白斑は後天性に当てはまります。
好発年齢は、小学生くらい~30代までの比較的若い世代ですが、老人性白斑もあるため年齢を問わず、発症します。

症状としては、痛みも痒みもないですが、見た目に現れるので気にしてしまう方が多い疾患でしょう。
そんな白斑も、大きく分けて非分節型・分節型があります。

■ 非分節型

神経が支配する領域と関係なく症状が出るタイプです。顔や手足の指が中心の指趾顔面型(ししがんめんがた)・混合型・全身に拡がっていく汎発型(はんぱつがた)などが含まれます。

汎発型は、自分の白血球がメラノサイトを攻撃してしまうために、メラニン色素が少なくなる自己免疫疾患です。
そのため放置すれば、身体全体に広がる可能性があります。

■ 分節型
症状は突然に・・・。神経の走行に沿って白斑が生じる疾患です。
多くは若い時に一定期間に生じ、ある程度まで拡大します。基本時には、その後は軽快傾向と言われます。

その他にも、未分類型があります。
これは、限定された1箇所にだけ白斑が生じるタイプで、初期の症状としての限局型と、一病変だけの粘膜型が含まれます。

尋常性白斑の中でも非分節型が一番多い型となります。
神経が支配する領域とは関係ないのが特徴!!
また、身体の両側に対称的だったり、全身に拡がっていくことも・・・。特に、皮脂腺が発達している脂漏部位・外からの刺激を受けやすい顔・首・手足などに出やすい傾向があります。

何故、急に白斑が生じるのか!? 原因とは!?

実は根本的な原因はまだ明らかになっていません。
何故、メラノサイトが減少するのか!? これには多くの要因が存在しています。

例えば、自己免疫の異常・ストレス(環境・対人・紫外線など)・感染症などの他の病気から発症(バセドウ病・甲状腺機能低下症・糖尿病など)

この中でもストレスによるものを厄介・・・。
米国・Incyte CorporationのKristen Bibeau氏らによる研究報告では、17ヵ国の白斑患者を対象に、白斑とQOL・メンタルヘルス(精神的健康)との関連性を調べています。
その結果、世界的に白斑患者は、感情的幸福感・日常生活・心理社会的健康に大きな影響を受けていることが判明!!
また、その影響は白斑の症状が大きいと、より影響を受けています。
例えば、体表面積5%を超える白斑・肌の色が濃い患者・顔や手など目立つ部位に白斑がある患者。

治療方法としては!?

今のところ白斑を根本的に治す方法は確立されていませんが、早めに治療を開始すれば症状を目立ちにくくしたり、進行を遅らせたりすることができる可能性があると言われます。

尋常性白斑には、漢方薬が良い!!

基本的は、東洋医学では血虚が始めに疑いがもたれます!!
そのため、根本治療の基としては、補血がメインとなります。

次に、その人に合わせた症状であるストレス・虚弱体質・瘀血などの多くの原因が考えられます。

今回は症例として、1つ挙げていきましょう!!

【症例】

相談内容として、尋常性白斑(2年前より発症、だんだん拡大)の訴え。
脈は浮・舌の色が淡・痩せ型・食欲は少ない・解毒体質・仕事を始めてから症状が強く出ている。

頭部・顔に症状が出ているので、それによるストレスも強い!!

これらに対して、まずは体質改善の目的で 四物湯 合 帰耆建中湯 合 柴胡加竜骨牡蠣湯
を処方!!

服用開始して、1ヶ月で徐々に白斑の拡大が収まり、徐々に縮小傾向へ。
これを、引き続き継続3ヶ月程度で以下のように大部分が治まってきました。

今回の処方では、補血の基本である四物湯に加え、帰耆建中湯により大きな体質改善が認められたと考えます。
帰耆建中湯により、補血に加え補気作用・胃腸の機能を高める事でも、免疫細胞の正常化も促していると思われます。

腸内には、免疫細胞のおおよそ70%が存在しているので、それを整える意味でも重要でしょう。
また、痩せ型であり食欲面においても改善をもたらします。
これにより、不足していた気血を補うように促せたかと考えます。

そして、柴胡加竜骨牡蠣湯というストレスを流すような柴胡・不安などの気持ちを落ち着かせる竜骨・牡蠣によりストレスの軽減が功を奏しました。

まとめ

尋常性白斑は、個人差もあり治りにくい方も多くいます。
病院での治療であまり効果が見受けられない場合には、東洋医学の出番でしょう。

今回は、東洋医学でも漢方薬という方法で改善をもたらした事例の1つです。

治療でお悩みの方は、試しに始めて見ると良いでしょう。

以上、参考になれば幸いです。

参考文献:JAMA Dermatology誌オンライン版2023年8月30日号掲載

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