【ペット漢方】 ステロイド・免疫抑制剤を止めると、また症状が・・・。繰り返す際は、体質改善を試みよう。

はーい。こんにちわー。

元気堂です。

ペット漢方の相談で、よくあるのが病院の薬を止めると再発するということです。
これは、動物だけで無く人間にも言えることです。

基本的に、身体が元気な時であれば、抗炎症作用のあるような薬で抑えるだけでも治るかもしれません。

しかし、身体の機能が落ちている場合・加齢が進んでいる場合などは、抑えるだけでは治ることは難しいでしょう。
なぜなら、自分自身で症状を抑えている訳で無く、薬に頼っているからです。

<case 1> 皮膚病

皮膚病で多いのが、カサカサで痒みが強く、脱毛などの症状です。ステロイドなどで炎症を抑えて痒みを取れている場合で、休薬すると症状がぶり返すといったものです。

東洋医学では、この場合は陰虚からの虚熱を、まず疑うでしょう。

この陰とは、身体を冷やす作用・潤す作用を指し、これが低下することで、身体を冷やす事が出来ずに炎症という熱が現れている状態です。

漢方薬では、この陰の力を補う薬があります。そうすることで、根本的な原因を治療する事が出来ます。
特に、皮膚病の場合には補血作用が基本。(加齢性の場合には、補陰作用も考慮。)

補血の基本薬剤は、四物湯です。

では、四物湯はどんな漢方薬なのか!?

補血薬の基本となる処方で、顔色が悪い・皮膚がカサカサ・爪や唇の色が悪い・目がかすむ・動悸・ふらつき・筋肉の痙攣・女性においては貧血・月経不順にも用いられます。

四物湯の主薬は、熟地黄であり、当帰と芍薬は糖・タンパク質・脂質・ビタミンと豊富な栄養が含まれます。そのため、滋養強壮に働き、全身の栄養状態の改善・内分泌機能・神経機能にも作用するといわれます。

当帰・川芎は活血という血の巡りにも作用します。そのため、血管拡張作用を通じて栄養を各所に運びます。

芍薬は、鎮痙作用があり、芍薬・当帰・川芎は鎮静作用も示します。
当帰には、ビタミンB12・ニコチン酸・葉酸なども含まれるので、貧血にもおすすめです。

また、当帰の精油成分には子宮の収縮を抑制し、非精油成分には子宮収縮を強めるという両方に作用します。そのため、婦人科疾患において使いやすい漢方薬となります。

その他にも、解毒作用の低下から起こる皮膚病であれば、それに対応した漢方薬を服用するのも良いでしょう。

東洋医学では、疾患から処方という考えでは無く、症状に対しての処方が重要視されます。
例えば、同じ皮膚炎でも、それがジュクジュクとしていたり、化膿していたり、カサカサといった症状など様々です。

このような場合において、同じ漢方薬で治すという事はありません。
他の症状も考慮に入れて漢方薬を選ぶ必要があります。

例えば、十味敗毒湯・荊防排毒散・消風散・荊芥連翹湯・温清飲などなど・・・。

また、元気や食欲がない、軟便ぎみなどの気虚という症状があれば、補気薬も併用する可能性もあり、使う漢方薬は一つでない場合も出てきます。

色々言われても、どうすべきか分からない・・・・。

漢方薬を検討する必要な症状とは

■ 病院で、症状が緩和しない

■ 薬を貰っても、一時的で症状が繰り返す

■ 高齢で、使える薬がない

このような状態であれば、検討の余地ありです。

先ほども記述しましたが、漢方薬には補法という考えがあります。これは、西洋医学では、ほとんどありません。

補法とは、身体の何らかの機能が低下した時に現れる症状を、補い治すような治療法です。
簡単なイメージで考えれば、自転車のチェーンです。

汚れやさびを除去するのは、それを除去するスプレーをし拭き取れば可能です。
しかし、これだけだと再び繰り返しやすくなります。これが、まさにステロイドや免疫抑制剤です。

このチェーンに油・さび防止剤などを使用することで、同じ状態になりにくくしたり、予防するのが補法という手段です。

まとめ

これは、東洋医学の一部の考えです。その他にも、一貫堂医学や五行論などの考え取り入れて、より良い治療を考えるのが一番でしょう。

その子に何が足りないか・何が原因かを見つけると、ぶり返さない身体となり本当の健康な状態へ持っていけるかと思います。

以上、参考になれば幸いです。

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