ステロイド剤は、糖尿病の発症に関与!? 薬と上手に付き合うためにステロイド剤のリスクも知っておこう。

はーい。こんにちわー。

元気堂です。

病院で処方される薬の中でも、強い効果があるとイメージされるのがステロイド剤!!

しかし、このステロイド剤は、体内で作られるステロイドホルモンに似せて作られています。
体内のどこで、作っているのかというと副腎という器官です。腎臓の上に、ひょっこっと乗っています。

この副腎では、多くのホルモンを作っており、その1つがステロイドホルモンとなります。また、そんな副腎も部位により出来るホルモンが変わります。

ちょっと、よく分からない方は、フードコートをイメージして下さい。

食事を出すところでも、ラーメン・ステーキ・たこやき・ハンバーガーなど種類が変わりますよね!?
これと同じで、副腎でも部位(皮質・髄質)で、作られるホルモンの種類が変わっていきます。

その中で、副腎皮質から出される糖質コルチコイド(別名コルチゾール)が良く耳にするステロイドとなります。

■ このステロイドホルモンは、一体どんな役割があるのでしょうか??

多くの栄養素を代謝するのを促進するため、脳や身体のエネルギーを作り出すのを助けます。
そのため、血糖値の上昇・水分の保持・気分を高揚させるなどの役割があります。

もちろん、薬の効果でもある抗炎症作用・免疫抑制作用もあります。そのため、身体には無くてはならない作用となります。

しかし、問題なのがステロイドを長期継続する事です。
長期服用により、ステロイドホルモンが自分で作らなくても体内にある事で、脳が錯覚しステロイドホルモンをきちんと作らなくなることです。

そのため、上手に使う薬である事は間違いないでしょう。

もう1つの問題となったのが、急な脱ステロイド!!

アトピーなどの肌荒れに対して、ステロイドを長期使用する事は、皮膚が弱くなったり、薄くなることがあります。これにより、皮膚の防衛機能が低下するのは、当たり前でしょう。

ステロイドを使用して状態を保っている場合には、ステロイドを止めれば悪化してしまいます。

それだと、ステロイド依存になるのでは?? 薬に頼りたくないんだ・・・。
このような考えを持つ方もいるでしょう。

まずは、ステロイドを使用する場合は、正しく使うことが大切です。

多くの方は、見た目が良くなると強い薬だから使うのを止めようと考えてしまいます。これだと、また症状悪化する恐れがあります。

例えば、火事と同じで、少しでも火種が残るとまた再燃してしまうからです。きちんと、消化する事が大切となります。
中途半端は良くないですね。薬は、毒にも薬にもなるという言葉は、昔からある事が身にしみるようです。

症状が安定してから、減薬だったり、ステロイドでも強さが弱いものに切り替えていき治療することが大切となります。

そんなステロイド剤により糖尿病リスクが増加!?

今回は、ステロイド剤の全身投与により糖尿病の発症リスクが2倍以上高くなるというデータが報告されました。

ステロイド剤は、抗炎症作用が強く、喘息・リウマチ・強い咽頭炎などの風邪にも使われ子供~大人まで使用されています。
先ほども軽く触れましたがステロイドホルモンの役割の1つに、血糖値の上昇があるので、糖尿病リスクが高まる恐れがあります。
今回は、全身投与つまり内服または注射などで投与されると、そのリスクが2倍以上になることが判明したようです。

この研究では、2013年1月~2023年10月にオックスフォード大学病院に入院した成人患者45万1606人(年齢中央値52歳、女性55%、白人69%)が対象。
この患者群のうち1万7258人(3.8%)に対して、入院中にステロイド薬の全身投与が行われ、そのうち316人(1.8%)が、入院中に糖尿病を発症が判明。

年齢と性別の影響を調整後、ステロイド薬の全身投与を受けた患者の糖尿病発症リスクは2.6倍高いことが明らかになったようです。

まとめ

ステロイド剤は、薬として効果も高いことから様々な症状に使われます。
しかし、そのデメリットとして副作用も多い事もっておきましょう。

東洋医学では、陰陽の考えがありステロイドを使っている方は、陽(熱産生)が強い傾向です。
そのため、陰を補う補陰剤を服用すると予後や体質改善に良いと考えられます。

病院の薬などの対症療法で症状が落ち着いている場合には、補陰剤で改善を考えるのも1つの手段でしょう。

以上、参考になれば幸いです。

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参考文献:英オックスフォード大学のRajna Golubic氏らが、欧州糖尿病学会(EASD 2024、9月9~13日、スペイン・マドリード)

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