はーい。こんにちわー。
元気堂です。
普段、何気なく吸っている空気が、どうやら関節リウマチの発症リスクに関係しているようです。これは、スウェーデンのBowen Tang氏らが実施した研究によるもです。
職場での蒸気・ガス・溶剤などから生じる粉じん・ヒューム（煙霧、揮発性粒子など）にさらされる事で、関節リウマチになりやすい事が判明したのです。遺伝的に関節リウマチがある方は、これらの暴露により発症しやすい可能性もあるとされています。
このような事例としては、アスベストなどで肺がん・肺炎を引き起こす事は、耳にした事があるかと思います。確かに、喫煙においては以前から関節リウマチを発症するリスクを高める事が明らかになっています。しかし、職場での粉塵・ヒュームも同じくリスクを高めるとは知られてはいませんでした。
やはり、アスベスト・石英粉じん・ディーゼル排ガス・ガソリン排ガス・一酸化炭素・防カビ剤などは発症リスクと強い関連性が認められています。特に、殺虫剤で68倍、ガソリン排ガスで45倍、石英粉じんで32倍、ディーゼル排ガスで28倍であったようです。
かなり身近な物なので、職場だけ私生活でも注意したい所でしょう。
関節リウマチは、春に悪化しやすい？？
まず、関節リウマチとは、関節にある滑膜の炎症が続いてしまい、クッションが減ることで関節を壊してしまう疾患です。手の疾患のイメージがあるかもしれませんが、全身性の自己免疫疾患となります。そんな関節リウマチは、温度や湿度、日照時間、気圧などの天候も影響する事が知られています。
中でも、冬から春に症状が強くなる傾向にあります。特に、春は悪化傾向に・・・。
東洋医学では、春は肝の季節と呼ばれます。この肝は、筋肉を滋養する肝血を貯蔵しています。そのため、春になると肝に負担が増えることから、筋肉や関節疾患なども増える傾向があります。筋肉が滋養されにくいという事は、硬くなったり動かせにくくなります。関節は、筋肉が作用して動かしまので、影響が出やすいのはイメージしやすいでしょう。
また、春の気候変動が大きく影響しています。三寒四温といわれる言葉があるように急激で不安定な気候変化が、関節リウマチの症状を悪化させます。もともと、天気が悪くなると古傷が疼くのも、気圧の変化が関与しています。
寒くなると、節々の痛みが・・・。古傷の疼痛は、何が原因？？ 取り除く対処法を紹介します。 – 元気堂 漢方薬 (pet-kanpo.com)
その上、春はとにかく風が強く、この風の邪気が悪さを引きおこします。皮膚に悪さをすると、痒み・発疹が生じ、その場所も転々とし、症状が全身を移動しやすく増減も繰り返します。
そして、身体の経絡に停滞した時に、関節のこわばり・筋肉のひきつれ・痺れなども起こします。つまり、春は体内の状態だけでなく、環境の悪影響が増えるので悪化傾向になります。
まとめ
春は、変わりゆく季節です。一層の養生が大切でしょう。冬から春になると、気温の暖かさもあり行動的になります。しかし、まずは身体を慣らしていく季節なので、無理はしないことが重要となります。
意外と、ギックリ腰が増える傾向があるのも春です。いきなり動くことは、注意が必要です。かならず、身体を温めてから運動を心がけましょう。
旬の食材を取り入れた食事に、適度な運動・睡眠をとって、上手に春を過ごしましょう。
以上、参考になれば幸いです。
参考文献：「Annals of the Rheumatic Diseases」に12月6日掲載