犬の嗅覚は、人のストレスも嗅ぎ分けられる!? 犬の嗅覚により、病気の早期発見も近いかも・・・。【ペット漢方】

はーい。こんにちわー。

元気堂です。

犬の嗅覚は、人の何倍などよく耳にするワードかと思います。実際に、犬は人と比べて、臭いを情報処理する脳(嗅球)が発達しています。また、臭いを感じ取る部分(嗅上皮にある嗅細胞)も、人が3〜4㎠に対し、犬は18〜150㎠となります。

そのため、人と比べると嗅覚は数千倍~1億倍優れているといわれています。これは、臭いを強く感じるという意味ではなく、人が嗅げる限界から数千倍~1億倍ほど臭いが薄くても嗅ぐことが可能という意味となります。

その中でも、酢酸と吉草酸の臭いが特に嗅ぎ分けられると言われます。(酢酸は人の1億倍、吉草酸は人の170万倍)

酢酸は、食用の酢の主成分であったり、人の汗にも含まれています。また、吉草酸もかなり身近にあります。それは、足裏の臭いです。

これらの臭いで、飼い主を嗅ぎ分けをしているといも言われます。そんな嗅覚が鋭い犬には、人が吐いた息・汗に含まれるストレスも嗅ぎ取っている事が判明したそうです。(これは、英クイーンズ大学ベルファストのClara Wilson氏らの研究から明らかになりました。)

今までも、血糖値の変動など人の体内で起きている変化に対して、臭いのみで嗅ぎ分ける事ができる能力が犬にはある事が判明しています。ガン・パーキンソン病・新型コロナウイルス感染症(COVID-19)でさえ、嗅ぎ分けられることが分かっているので、驚くべき嗅覚でしょう。

あまりイメージできない方は、例えば糖尿病で起こる臭いを考えてみましょう。

糖尿病は、糖であるエネルギーを細胞に取り込む事が出来なくなる疾患です。その取り込む際に、必要なインスリンが不足したり、感受性の低下などが原因となります。そのため、糖が身体に回収されずに尿へ出るために糖尿病と名前が付いています。

糖尿病になると、エネルギー不足になるため、身体の他の部位でエネルギーを作り出します。その他の部位の1つである肝臓で中性脂肪 ⇒ 脂肪酸 ⇒ ケトン体というエネルギーを作り出します。このケトン体は、甘酸っぱく、果物が腐ったような臭いがするため、この量が増えることで、汗などに臭いが混じってきます。

これらの臭いから、身体の異変を嗅ぎ取ってくれる事が判明しているのです。

しかし、精神的なストレスも嗅ぎ取る事は知られていませんでした。今回の研究結果では、不安や心的外傷後ストレス障害(PTSD)などの患者への介助として犬も活用できる可能性があるとされています。

東洋医学観点から考えてみると・・・

五行説という考えでは、五臭という臭いに関しての分類がされています。

肝は、脂臭い・ムカムカする臭い。

心は、焦げるな臭い。

脾は、香ばしい臭い。

肺は、生臭い臭い。

腎は、腐った臭い。

このように、身体の異変も臭いで判断する事も東洋医学では行っています。この中では、ストレスは特に肝が関与しています。汗や尿などに酢酸・吉草酸が含まれる事で犬は感じ取っているかもしれません。

特に酢酸は冒頭でも話しように。お酢にも含まれており、酸味を感じさせます。この酸味というも五味という分類が行われます。そこで、肝が関与するのが酸味となります。

もしかしたら、人のストレスを酢酸の酸味で感じ取っているかもしれません。精神的にストレスが溜まると、緊張のあまり発汗が促されることも1つの要因と考えられます。

まとめ

まだまだ、犬が何の臭いに反応しているかは判明していませんが、東洋医学の五味・五臭が関与している可能性もあります。

良きパートナーとして、犬の嗅覚に助かる日が近いかもしれません。

以上、参考になれば幸いです。

参考文献:「PLOS ONE」9月28日号に発表

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