はーい。こんにちわー。
元気堂です。
12月にもなると、寒さのあまり身を縮めてしまう事はないでしょうか?? 冷たい風が吹けば、一層身体を丸めてしまう事でしょう。このような事は、身体の中でも起こっています。
それは、血管です。自分自身の体温を冷やさないようにするために、流れている血液量を少なくする必要があります。こうすることで、寒さで冷えやすい四肢への血液の流入が減り、身体を過度に冷やさないように働きます。
しかし、その一方で血管を収縮つまり狭めるために、冬場は血圧が高くなりやすい傾向があります。冬場に、脳梗塞・脳卒中などが増えるのも急な血圧の上昇が関与しているのです。
このように、自然環境により血圧は変動しやすい特徴があります。その他にも、対人関係・仕事のストレス・年末に多い暴飲暴食・過労などの要因でも、血圧は高くなります。
まずは、身近な所から生活習慣を整えていくことが大切でしょう。
冬場からでも取り入れるべき、生活スタイル!!
■ 食事の偏りに注意。
年末と言えば、酒量が増える行事が多くなります。ハロウィン・クリスマス・忘年会・大晦日・正月など、酒飲みにとっては飲む口実が増えているでしょう。それに伴い、味付けの濃いつまみ・脂っこい食べ物も食べる回数が増える傾向にあります。
このような事が続けば、血圧が高くなるのは想像できるかと思います。そのため、日頃からの食事のバランスをよく考えましょう。
食塩(ナトリウム)などの摂取を控える事は知っているかと思います。そのため、他のアプローチとしてカリウムを多く含む食材を取る事をオススメします。カリウムは、ナトリウムを排泄してくれる働きがあるので、野菜や海藻などを食べるように心がけましょう。
■ 運動は適度に。
ジョギングやウォーキングなど、軽く息がはずむ程度の運動を習慣化しましょう。血液循環や新陳代謝もあがるので、血圧などの生活習慣病の対策にはオススメです。
■ ストレスの溜めすぎ・睡眠に注意。
ストレスを溜め込むと、交感神経が優位となり血管を収縮する方に働きます。そのため、上手に息抜きする必要があります。睡眠の質にも関与すると、交感神経が優位な状態⇒副交感神経が優位つなる切り替えが下手になります。
こうなると、不眠症・自律神経失調症を生じるので、早めの対処が必要です。
副交感神経が優位になると、血管が拡張するため、血液の圧力が低下するので血圧が下がります。
東洋医学において、高血圧の原因は、1つじゃない!!
同病異治という言葉があるように、治療にも個人差があるのが東洋医学となります。高血圧においても、寒さで血圧が高いのか? 血がドロドロだったり、動脈瘤のような状態で血圧が高いのか??
このような場合では、治療方法が異なる事がイメージできるかと思います。
今回は、大きく4つのタイプを紹介していきます。原因が1つではなく、複数の場合もあります。そのため、全部に当てはまる・・・。このような場合にもあります。
■ ストレス蓄積タイプ(肝気鬱結)
ストレスが長く続いて自律神経が緊張している状態です。めまいや耳なりをともなうこともあり、ひどくなると筋肉のひきつりやけいれんも起きやすくなります。また、ため息をつきやすく、胸脇部の詰まり感・張るような痛み、情緒の不安定なども生じます。
このような場合には、基本方剤として四逆散・逍遥散などが使われます。気の巡りを改善することで、肝の気が詰まりにくくします。
■ ストレス炎上タイプ(肝火上炎)
ストレスや過度の緊張から身体に余分な熱がこもるようになり、症状が出やすくなります。激しい怒りによって興奮状態となり、突然血圧が上がることもあります。そのため、イライラ、じっとしていられない、口渇、目が血走る、激しい頭痛なども伴う事もあります。
このような場合には、加味逍遥散、龍胆瀉肝湯、抑肝散陳皮半夏などが使用されます。肝の熱を抑えることで、まずは症状を抑えることが大切でしょう。
まずは、加味逍遥散から始める事が良いでしょう。それでも、治まらない場合には、他の2剤を試してみると良いかと思います。
■ 慢性疲労・加齢タイプ(気虚・陰虚など)
疲労や加齢が影響して血液の栄養も不足気味となり、血管の柔軟性も低下することなどから、血圧の調整が不安定になっている状態です。
身体が疲れていたり、加齢により調節する能力が落ちるために起こります。このような場合には、補法が用います。代表的な漢方薬では、補中益気湯、七物降下湯、六味地黄丸などがあります。
■ 瘀血タイプ
いらないものが身体に溜まりやすくなり、血液の流れが滞っている状態です。内臓脂肪が多い方や血糖値の高い方に多く見られる傾向があります。活血作用のある漢方薬を服用する事が多いため、妊娠している場合には、服用はしてはいけません。
折衝飲・丹心方・通導散・桂枝茯苓丸・桃紅四物湯などがあります。
血圧に関しては、丹心方を試してみると良いでしょう。首肩こり・頭痛・めまい・動悸にも用いられます。
まとめ
高血圧という病気の1つを見ても、アプローチ方法は個人で変わっていきます。これが、瘀血+肝気鬱結タイプという複合的になる場合には、両方を改善する漢方薬だったり、症状が重い方を優先したりします。
もし、悩んでいる方がいれば、まず自分の体質を確認することが重要でしょう。
それを知る事により、生活スタイルの改善・自分に合う治療法が見えてくるかと思います。
以上、参考になれば幸いです。