睡眠時間で、ワクチン(インフルエンザなど)の効果が低下する!? 効果を高める睡眠時間とは??

はーい。こんにちわー。

元気堂です。

ワクチンといえば、コロナ禍からより身近なものとなっています。
毎年、インフルエンザのワクチンをうって予防する方もいるでしょう。しかし、ワクチンを打っても症状が重い、罹患しやすい・・・。

もしかしたら、あなたの睡眠時間が影響している可能性があります。
このような研究が米シカゴ大学名誉教授のEve Van Cauter氏らによりされており、以下の事が報告されています。

夜間の睡眠不足は、ワクチン接種後の抗体反応を低下させる可能性が!!

あなたの睡眠時間は、何時間でしょうか?? もしかして・・・6時間未満でしょうか。

今回の研究では、ワクチン接種前後の睡眠時間が6時間未満の人では、7時間以上の人に比べると、作り出される抗体の量が少ない!!

また、ワクチンの持続時間も短くなり、抗体減少の早さは新型コロナウイルス感染症のワクチンと同程度とされています。
ワクチン接種って、こんなに短期間にしないといけないの?? このように思った方も多いかと思います。
睡眠によって、抗体を失う早さも変化するようですね。

以上の事から、十分な睡眠をとれば、ワクチンの効果を高めるだけでなく、持続期間も延ばす事が可能だと考えられるています。

実は、2002年にも睡眠とワクチン接種の関係については報告されている。

今よりも約20年前にも、今回の研究報告をしているVan Cauter氏は、論文の筆頭著者であるフランス国立衛生医学研究所のKarine Spiegel氏とともに、睡眠がインフルエンザワクチンへの影響に関する研究を発表しています。

睡眠時間が制限された人では、ワクチン接種後10日目の抗体レベルが対照群の約半分になることが明らかに・・・。

また、他のウイルス感染症(インフルエンザ、A型・B型肝炎)のワクチンによる抗体反応と睡眠時間についても研究を行っています。

・ 18~85歳の504人を対象。

・ 不十分な睡眠を6時間未満とし、ワクチン接種後の抗体反応の低下を検討。

その結果でも、6時間未満の睡眠時間とワクチン接種後の免疫反応の低下との間に強い関連が明らかに。
しかし、性別によりそのような反応が出たのは男性のみで、女性では認められなかったそうです。

これは、女性ホルモンが大きく関与していると考えられています。性ホルモンが免疫系に影響があることは分かっており、生理周期・閉経・ピルなど避妊薬などによる影響があるとされます。

睡眠時間が少ない方は、自律神経を整えよう!!

自律神経を整えるには、まずは何をすべきか・・・。
それは、生活の乱れを正すことです。簡単にできる自律神経の整え方とは??

■ 朝日を浴びよう。

日の光を浴びる事は、幸せホルモンであるセロトニンの分泌が促進!!セロトニンは、ストレスの軽減に働くため、自律神経の切り替えをスムーズにさせます。

また、朝日を浴びる事がオススメな理由は、セロトニンの分泌が増えやすいからです。その他にも、朝は体温が低い場合も多いので、身体を温めますし、生活リズムが整い、自律神経の乱れにも良いとされます。

その上、夜間の睡眠に関係するメラトニンというホルモンの分泌にも影響があるため、朝日を浴びると良いでしょう。

 適度な運動を始めよう。

運動をすることにより、適度な疲労が睡眠へ入りやすくします。
また、海外の研究でも筋トレを行うと、有酸素運動よりも睡眠の質がよくなるという報告もあります。
これは、筋トレにより筋肉を成長させるホルモンの放出を促し、それが睡眠へ誘う可能性があると見られています。

また、筋力トレの方が、他の運動よりも筋肉のダメージが大きいため、その回復するのにより長い休息を必要とするからかもしれません。

■ お風呂につかろう。

入浴することで、身も心も温まります。温める事で、血行が促進されるため、全身のリラックス効果も高まり、デトックスにも良いでしょう。
そのため、自律神経も整えます。最近、流行っているサウナもオススメです。

リラックスできるように、お湯の温度39~40℃ほどのぬるめに設定し、10分ほど半身浴をするのがおすすめとなります。

時間がない方は、首を温めましょう。首には太い血管が通っているため、首を温めると首肩こりも改善され、冷え症改善にも良いでしょう。

東洋医学で対策をするには、漢方薬がいい。

色々と試して駄目なら、漢方薬も1つの手段です。特に、この時期は、脾胃が弱り易く、それが原因にも・・・。

脾胃を元気にしつつ、不眠にも効果があるのが帰脾湯!!
身も心も弱り、不眠や不安を訴える方によい漢方薬です。

帰脾湯の「脾」とは、漢方医学では概ね消化器系のことを意味します。「脾」は、飲食物の消化吸収をし、吸収した栄養を運用もするため、身体の機能を維持する働きがあります。

そのため、「脾」が弱ると言うことは、血液やエネルギーを吸収が上手くいかなくなります。
そうすると、エネルギー不足になるので、疲労感や動悸・貧血などの身体的な不調が現れます。身体が弱るために自律神経の乱れが起きて不眠や精神不安といった精神・神経症状も生じるようになります。

帰脾湯は、弱った「脾」の働きを改善して元気を回復する「四君子湯」がベースとなっています。
それに、血を補う当帰・竜眼肉と精神を安定させる酸棗仁・竜眼肉・遠志・大棗を配合することで、心身のバランスを整える漢方薬です。

食欲不振や胃腸虚弱など消化器症状を伴う方、疲れて元気がない方の不眠、神経症、精神不安、貧血におすすめです。

まとめ

睡眠時間が、ワクチンの効果に影響がある事は、あまり知られていないでしょう。

せっかく痛い思いをして注射をするのであれば、効果を充分に発揮して持続してくれる方がいいに決まっています。

少なくともワクチン接種をする数日から睡眠時間にも注意して行くと良いでしょう。
また、日頃からの生活習慣を見直すことで、睡眠の質も変わっていきます。気が付かないうちに、自律神経失調症にもならないように、睡眠時間を確保しておくと良いかと思います。

最低でも7時間を確保する方が良く、子午流注(しごるちゅう)という東洋の考えでは、23時~7時の睡眠がオススメです。

以上、参考になれば幸いです。

参考文献:「Current Biology」に3月13日掲載

漢方専門薬局元気堂(各種生薬、健康食品の通信販売、漢方無料個別相談) (kanpo.co.jp)

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