
はーい。こんにちわー。
元気堂です。
湿度が高いと身体を重くする時期でもあります。
これは、体重が増えるというよりも、動きたく無い・気怠い・浮腫・胃もたれ・吐き気・嘔吐など湿の邪気が身体へ入るために起こります。
そんな時に使われるのが、五苓散!!
あまり耳にした事が無い方には、どんな漢方薬かも分かりませんね。
まず、五苓散とは、水分代謝を改善する代表的な漢方薬の一つです。
茯苓・猪苓・沢瀉・白朮・桂枝の五種類で構成されているので、五という名前が付いています。
ちなみに、漢方薬には四君子湯・十全大補湯など生薬の数を名前に入れる事が多くありますね。
今回の五苓散は、水湿という水分代謝障害による症状の緩和に用いられます。
例えば、胃腸炎・浮腫・二日酔い・腎炎・腹水などにも使用されています。特に、嘔吐などを引き起こす胃腸炎・二日酔いの漢方薬のイメージがあるかもしれませんね。
五苓散の生薬は、茯苓・猪苓・白朮・沢瀉は、いずれも利尿作用があり、排泄を促します。残る桂枝は、血管を拡張して血行促進・吸収を高め利尿効果をサポートしてくれます。
消化管・組織にある余分な水分を、血中に戻し利尿する事で、水湿による病状を改善します。
基本的に健康な人であれば、汗や尿などで余分な水分を排泄するため、五苓散は必要ないでしょう。
■ 五苓散を上手く使用するには!?
五苓散は、とにかく余分な水分を出す漢方薬です。
以前にも、触れた漢方薬で、利水剤として優れているが無理に水分を追い出す可能性が低いことです。
これは、科学的に証明されており、アクアポリンという水分の通り道を調節する役割があります。
イメージしやすくいえば、水道の蛇口ですね。
身体に過度の水分があるなら排出し、とくに排出する水分がなければ抑制もしない事が判っています。
そんな五苓散をより上手く使うには、体質改善しつつ服用をすることです。
例えば、冷え症・浮腫などが強いのであれば、当帰芍薬散・温経湯+と五苓散。
強い倦怠感・ヤル気が出ないなど気虚(元気不足)であれば、補中益気湯などの補気薬+五苓散。
加齢による症状に浮腫・冷えなどが加われば、八味地黄丸などの補腎薬+五苓散。
このように、五苓散を使う際には、根本的な原因を改善しつつ水分代謝障害の症状を抑える五苓散の服用がオススメですね。
■ 五苓散を単独で使うポイントとは!?
五苓散は、傷寒論という本には、感染症による急性熱性病の治療に用いられます。
風邪の発熱により、汗が大量に出ても体内にまだ熱が残っている時に使うとされています。
その際には、口渇感が強く、落ち着かないなどの症状が伴うために水分を摂取しながら五苓散を服用することで、排熱を促すための処方と考えられます。
お酒を飲まない方はイメージしにくいですが、二日酔いに使われるのが、この理由ですね。
基本的に、湿熱が溜まった状態が二日酔いであり熱症状を薄めて身体から早く出す事を目的としています。
では、どんな時に使いやすいのか!?
・ 夏場の熱中症
・ 二日酔い
とにかく水分を取り、熱を排出して身体を循環させることが大切ですね。
・ 胃腸炎
・ 乗り物酔い
下痢・嘔吐で水分が取れない場合にも用いられます。
嘔吐が続く場合は、脱水症状になりやすいために、五苓散で症状を改善しつつ水分を少しずつ服用すると良いでしょう。
脱水に症状においては、点滴などを考慮に入れるのも忘れずに!!
また、車酔い・船酔いなどにも応用できるために酔いやすい方は、乗る前に服用しておくと良いでしょう。
まとめ
五苓散を使う際には、急性症状か慢性病で少し変わります。
急性症状である脱水・発熱・嘔吐・下痢などがある場合には、水分を取りつつ身体の余分な熱などの異物を排泄を促しましょう。
慢性病である浮腫・目眩などは体質改善しつつ、症状を軽減するために五苓散というイメージですね。
この場合は、水分を身体に溜めてしまう原因を改善しないといけませんので、注意しましょう。
梅雨時期は、環境要因で身体へ水分が溜まりやすいので、この時期だけ水分代謝が落ちていれば、頓服服用でも良いかと思います。
以上、参考になれば幸いです。