はーい。こんにちわー。
元気堂です。
五月後半になると、次に来る気候と言えば、梅雨となります。ジメジメとして嫌な季節でしょう。洗濯物が生乾きなど臭いの問題も出てきます。
こんな時期は、身体にも湿気・熱が籠もりやすくなります。
湿気が籠もる?? と不思議に思うかもしれませんが、人間も自然の1つです。空気と同じく、環境の変化で湿気を取り込んでしまいます。
例えば、冬になれば、乾燥しやすく、肌荒れや喉が枯れるなどの症状あります。日本には、四季があり、それに応じた症状が出る特徴があります。
これからの梅雨に向けて、現在の体調は万全ですか?? GW開けから疲労感が続いているなら、注意が必要でしょう。身体が慢性的に疲れていると、身体を正常に保つ力が落ちているので、気候変化により体調悪化の要因になります。
まずは、梅雨に起こりやすい湿熱の邪気について知っていきましょう。
湿熱には、気をつけろとは!?
梅雨の環境は、モヤモヤと蒸していて、暑い・・・。そんな環境が、身体の中でも起こります。では、なんでそのような症状が生じてしまうのでしょうか・・・。
健康な人は、発汗や排尿排泄・代謝などで、その湿熱を体外へ排出しています。しかし、それを上手く出来なければ、何が起こるのでしょうか?
先ほどの話しました通り、身体の中に熱が籠もるために、様々な健康被害をきたします。
あまりイメージが上手くいかない方は、スマホ・パソコンを使いまくって下さい。そうして、熱が籠もっている状態にすると、機能が低下して使い辛くなる事が分かるでしょう。
人体も同じく、湿熱が籠もると、身体の働きが低下します。
湿熱による代表的な健康被害とは??
■ 内臓の機能低下
・ 胃腸
東洋医学では、脾胃などの消化器官は湿気を嫌う傾向にあります。そのため、胃もたれ・食欲不振・胃炎などの症状や腹痛・吐き気・嘔吐の症状も出やすくなります。慢性的な胃炎・逆流性食道炎も近いものがあります。
このような症状には、胃腸散(半夏瀉心湯)がおすすめでしょう。
また、胃腸の機能が落ちると、水分代謝も低下するため、吐き気・嘔吐・目眩なども起こします。このような場合は、まずは余分な水分を出すと症状緩和されます。
適度な運動などで汗をかくと症状が楽になる場合には、水分を過度に保持しているかもしれませんね。漢方薬では、五苓散などの水捌けを良くするものがファーストチョイスでしょう。
・ 肝臓・膵臓
ストレス・暴飲暴食が出る頃でもあります。そうすると、肝臓・膵臓に負担がかかるようになります。暑い季節には、冷たいビールが飲みたい方もいるでしょう。環境だけで無く、飲食物でも湿熱が籠もりやすくなります。
放っておくと、二日酔い・イライラ・肝炎・膵炎などの症状が現れます。このような場合は、茵陳五苓散がおすすめです。上記の五苓散に、茵ちん蒿湯が足された処方で、水捌けを良くし、身体の余分な熱も鎮めるような構成です。
お酒を良く飲む方は、このような状態に陥り易いため、気をつけていきましょう。
■ 皮膚病
身体に熱が籠もるという事は、本来あるはずの潤す力が、徐々に低下しやすくなります。熱という火事に対して、体内の水分を費やすからですね。
もともと、アトピー体質であれば、痒みなどが出やすくなるでしょう。アトピーで無くても、汗が溜まる膝の裏、股、脇などに痒みが出る場合は注意が必要です。
この場合は、温清飲・清肝散・消風散・荊芥連翹湯などの漢方薬がおすすめです。
■ 関節の痛み
湿熱は、関節にも溜まります。この時期は、リウマチ・痛風の症状が出やすく、処方薬で普段抑えている方でも急に発症する可能性も・・・。
このような関節に停滞した湿熱を除去するには、茵陳五苓散・尿濁や排尿痛など泌尿器科で使う竜胆瀉肝湯も漢方薬では使用します。どちらも、清熱解毒・利水作用があるからです。
つまり、熱を冷ましながら、利尿によって体外に排出する事が大切となります。また、このような方は瘀血といった血の巡りが悪い方が多いでしょう。桂枝茯苓丸のような駆瘀血剤も併用して服用すると良いでしょう。
まとめ
湿熱の邪気が引き起こす症状は、一人一人違います。それは、各々の体質が異なるからです。しかし、この時期は身体が重怠く、ヤル気がでない・・・。
このような症状は、胃腸の弱り始めているかもしれないので、要注意でしょう。
今回は、湿熱により身体に起こる症状に対して、代表的な漢方薬も紹介しています。心当たりがある際には、試してみるといいでしょう。
以上、参考になれば幸いです。