はーい。こんにちわー。
元気堂です。
元々、日本は自殺者が多い国ですが、春は電車への飛び込みなどが多い気がします。
東洋医学では、春は最もストレスの影響が出る季節でもあります。
なにかと春は仕事・学校なども含めて、スタートの季節も影響している事でしょう。
では、春先にノイローゼやうつ病が多くなる要因とは!?
まず、どうして、春に関与するのかを詳しく話していきたいと思います。
人間の身体は、冬の間に栄養を五臓六腑の腎で蓄えると言われています。腎は腎臓だけでなく、生命エネルギーや老化防止・成長を高めるような機能をもつ部位となります。
それが蓄えた栄養を、春になると肝という部位が働き始めます。この五臓六腑の肝というのは、春先に失調を受けやすい部位となります。
現代では、冬に休息という考えは無くなり、身体の栄養も不十分になりがちです。そのため、肝も栄養不足となり十分な機能を発揮しないのです。肝は、疏泄を司ると言われております。この疏泄という機能は、気血の流れ(つまり、元気を保ち、ストレスを促したり、血液の流れなど)を良くする作用があります。
この不調が、イライラや不安・動悸といったうつ症状などを引き起こす要因となります。
じゃあ、どうすればいいの?
そんな声が聞こえてきそうです。その事を話す前に、西洋医学の向精神薬の話をしておきましょう。
向精神病薬は、なにを目的に服用するのか!?
基本的に、メンタルクリニックで出される薬は、症状を抑えるようにする。
つまり、解熱剤や痛み止めのような考えに近いと思います。
身体や心が弱っているから症状が出たのに対し、身体と心を労るようには作られていません。ただ、症状を一時的に抑えてくれるので、急性であれば服用は問題ないかと思います。
それを日常的に服用するようになると、薬に頼りっきりとなる事が問題となります。
そのため、日数制限など薬によっては厳重に管理をされています。
しかし、薬に頼りっきりになるその前に、併用しながらも、心と体を癒やすようにする事が大事です。
それが、趣味やスポーツをしたり、休息や休職するなどのアプローチでもかまいません。
それでも、どうしようもない場合は、漢方薬や鍼灸など他の治療も考慮に入れてください。
また、少し話を変えるとトランキライザーなどの向精神薬は、身体を冷やす作用があります。
これが、そう症状などなら一定の効果がありますが、弱っている方には強く症状がでてしまう事があります。
日常で出来る対応策とは!?
① 笑いましょう。
笑うというのは、免疫力を上げたり、気分転換にはもってこいです。好きなことを集中してやるのも良いでしょう。そすると、余計なことを考えなくてもいいからです。
② 低体温であれば36度台に上げましょう。
体温を上げることは、先ほど話した腎のエネルギーを保つことに関係します。35度台ですと、そのエネルギーが失われていくからです。
③ 少しでも外気を感じ、日光浴をしましょう。
■ セロトニンを分泌させる作用を高める。
セロトニンは、神経伝達物質の一つで、別名:幸せホルモンとも呼ばれます。
そのため、精神を安定させるので、ストレス・うつに対しても効果があります。
■ 体温をあげる作用。
これは、説明しなくても分かるかと思います。もし、分からない方は、すぐに日向に出てみて下さい。
この体温をあげる事は、免疫力を高める事に繋がります。体温が1度上がるだけでで、免疫は5-6倍にも上がるとも言われます。
また、血液の循環が良くなり、筋肉がつきやすくなり代謝が良くなります。
最後に、外気や日光浴を感じることは、気分転換になるだけでなく、太陽の陽気をもらえます。
最後に、気持ちを和らげる漢方薬とは!?
漢方薬には、多くの気を巡らす薬があります。
特に、生薬では柴胡・芍薬・枳実・香附子など様々な種類が存在しています。
漢方薬でも、半夏厚朴湯・四逆散・逍遥散・加味逍遥散・龍胆瀉肝湯などなど用途により様々です。
今回は、この中でも加味逍遥散を挙げておきましょう。
更年期障害などの婦人科で使われる事も多いですが、自律神経の乱れを整えたり、イライラを抑えるので精神的なストレスにも対応しています。
加味逍遥散は、肝の疏泄作用つまりストレスを流す効果があります。
春は、この肝に負担がかかるので、逍遙散がオススメでしょう。
では、加味逍遥散がオススメな理由は、現代社会は通年を通して肝に負担がかかっているからです。
そのため、不安・動悸・イライラ・肩こり・ため息が多いなども多く見られ、交感神経が過敏になっています。
加味逍遥散は、その熱を抑える生薬も含まれているので、今回はオススメとしておきます。
次に、体温を高めたり、元気を高める漢方薬などもあります。
これを補気薬と言います。
不定愁訴という言葉を知っているでしょうか??
まず、身体に違和感を感じ、それを口で表現することを愁訴(しゅうそ)といいます。しかし、それを他者へと伝える事が出来ず、本人しか分からない。体調不良を感じて病院で診察・検査を受けても、特に異常は見つからず不調の原因がわからないといった原因が不定・・・。
このような場合、不定愁訴と呼ばれます。
不定愁訴の原因は、自律神経の乱れとも言われますが、そこへ至るには様々な原因があります。
例えば、精神的ストレス・不規則な生活習慣・ホルモンバランスの乱れなど
女性の場合ですと、ホルモンバランスの乱れから起こる事が多く、PMS・更年期障害なども生じることがあります。
また、10代の自律神経の乱れでは起立性調節障害なども起こります。
そんな不定愁訴がある方は、疲れやすい傾向であり、これは東洋医学では気虚という状態に該当します。
そのため、元気不足でも精神的な乱れをもたらすので、補気薬が重要となっていきますね。
そのような場合に、気を補う漢方薬がオススメ。
特に、補中益気湯が良いでしょう。
この漢方薬には、身体を滋養して元気にするだけでなく、柴胡という生薬が含まれています。
この柴胡は、気を巡らし、精神安定を促す作用があります。
そのため、日々のストレス対策にもよく、気の巡りを改善しつつ身体を元気にしてくれるのです。
まとめ
春は、変化が多いために身体の養生も考えなくてはいけません。
さきほど紹介した日常で取り入れる事ができることは実践していきましょう。
また、旬の食材は肝を滋養するので、積極的に食べていきましょう。
それでも、体調不良が改善しない際は東洋医学を試してみると良いでしょう。
死にたいと思う前に、試す価値はあると思います。
以上、参考になれば幸いです。