はーい。こんにちわー。
元気堂です。
今年の梅雨は、肌寒い!! 皆さんも、Tシャツ1枚では、過ごせないのでは??
雨に濡れて、そのまま冷える事で風邪を引かないように注意が必要ですね。
普段の暑い梅雨は、湿熱という病邪が猛威を振るいますが、今年は寒湿になっています。
寒湿という言葉は、耳慣れない言葉です。そのため、今回は寒湿について話したいと思います。
寒湿とは??
まず、寒湿とは、寒さによる原因と湿度による原因により起こる病気です。この2つの性質の事を言います。
■ 寒さという病邪の特徴
① 冷やす。
全身・局所の冷えの症状を起こす。手足の冷え・寒気だけでなく、鼻水が水っ鼻・尿も透明になりやすい。
② 凝滞性・収斂性を持つ。
こわばり・運動制限・激しい痛みだったり、引きつる・縮こまる特徴をもちます。
冷たい物で、腹痛を起こす時のようなイメージです。
■ 湿度という病邪の特徴
① 沈重性・加工性を持つ。
粘り気があり、下に沈みやすい性質があります。ベトベト・ジメジメで、下半身が重怠い・下半身がむくみ易いなどです。
② 定着性がある。
粘り気があるので、それを取り除くのは難しいです。
酸化した油をイメージすると分かりやすいと思います。さらさらの場合は、掃除がとても簡単ですが、換気扇の掃除はベトベトで大変です。
③ 脾胃の状態を壊しやすい。
胃腸の障害が出やすくなります。この時期に、食欲の低下・吐き気・嘔吐・関節が痛みやすいのは、湿度が悪さをしています。
この2つの邪気がタッグを組んで、身体へ影響を及ぼします。寒湿は、冷たくてドロドロしているイメージを持っておいて下さい。アイスクリームが近いイメージかもしれません。
寒湿が起こす身体への影響とは??
■ 寒湿困脾
寒湿が脾を困らせるという病態です。食欲不振・吐気・嘔吐・口の粘り・お腹の膨満感・腹痛・下痢・身体の重だるさ、・むくみなどの症状が起きます。
冷えによる胃腸障害で、身体が弱った状態です。そのため、治療には寒湿の除去と脾胃の機能を高める事が良いでしょう。
■ 寒湿阻肺
寒湿が肺の機能を阻害するという状態です。熱は低め(発熱がない場合もある)で、空咳・痰が少ない・倦怠感・ゲップが出やすいなどの症状に加えて、冷えや倦怠感などが加わります。
上記と比べて、呼吸器系の症状に、寒湿の症状が出た状態です。
この治療も同じく、寒湿の除去と肺を補うようにする事が大切となります。
寒湿を除去をするには、小青竜湯!!
■ 小青竜湯
消化器・呼吸器系の働きが低下しており、水分代謝が悪いタイプに使います。ゾクっとする風邪を引いたり、咳や痰・水っぽい透明な鼻水がダラダラ出たり・花粉症のようなアレルギー性鼻炎などに使います。
小青竜湯には、麻黄と桂枝が入っており、これが身体を発汗させて寒さを飛ばします。芍薬と甘草は、麻黄や桂枝の働きをサポートし、特に芍薬は、鎮痙作用もあり腹痛にも効果があります。乾姜、細辛、五味子、半夏が身体を温めつつ、水分代謝を良くします。そのため、寒湿にはもってこいの漢方薬と思われます。
まとめ
寒湿の病邪には、小青竜湯をおすすめしました。しかし、もし脾胃の状態や呼吸器系の状態が強く出ているのであれば、大建中湯・人参湯・補中益気湯・麦門冬湯など考慮に入れる場合があります。
もし、分からない場合は、当店に相談してもらえたら嬉しいです。
以上、参考になれば幸いです。