ハダカデバネズミから学べ!! 不妊対策にも応用可能か!?

はーい。こんにちわー。

元気堂です。

ハダカデバネズミという動物を知っているでしょうか?? 名前の通りで、毛がほとんど無く、出っ歯なネズミです。しかし、げっ歯類では珍しく、その寿命が30年以上であり最も長生きする特徴があります。大きさは、マウスと同じなのに、その寿命が長いことは、類をみません。

また、羨ましいことにガンになる事がほぼ皆無な上に、痛みを感じる事が無いそうです。これは、別の研究で発がん性物質により強く誘導しても、まったくガン化しなかったようです。

そんなポテンシャルを持つハダカデバネズミで、今回注目されているのが、生涯を通して妊娠が可能という点です。

この研究は、米ピッツバーグ大学のMiguel Brieno-Enriquez氏らによるもので、ハダカデバネズミのこうした妊娠する能力を知る事で、不妊の悩みを抱えている人への新たな治療法として見いだせるかもしれません。

ハダカデバネズミについて知っておこう。

ハダカデバネズミはアフリカ大陸東部に生息し、サバンナの地下でトンネルを作って生活しています。アリのように、女王がおり女王ネズミと働きネズミといった高い社会生活をしています。

そして、先ほども伝えたようにガンに耐性を持ち、また老化耐性・低酸素耐性を持ちます

げっ歯類でも、モルモットやヤマアラシに近いですが、違いは毛が極めて薄い・・・。ネコのヒゲに相当する感覚毛(刺激を感知するセンサーのような役割)が少しある程度で、ほぼ裸です。また、モグラのように地中で生活する事が多いので、目はほぼ見えてはいません。

何故、このような変わった見た目なのか??

それは、生活に必要性がないからです。ほとんどが地中で生活し、その地中も常時30度前後に保たれているために、体温調節する体毛がなくなったと考えられています。
また、出っ歯である理由も、スコップ代わりに地中を掘り進めるため、強く硬くできています。

ハダカデバネズミは、哺乳類の中でも特徴的なのが繁殖しない個体がいるという事です。女王ネズミしか子供を産むことが出来ないので、他のメスはホルモンバランスにより繁殖できないようになっていきます。

しかし、女王ネズミや王様ネズミが死ぬと、コロニー内にいるメスのハダカデバネズミのホルモンバランスが変わり、新たな女王や王が誕生します。

また、女王となると体格も大きくなり下剋上は起こりにくいため、死なない限り、その個体が繁殖を行います。

不妊症とのハダカデバネズミとの関係性は??

基本的な哺乳類は、卵子に分化する生殖細胞の数が生まれたときから決まっています。そのため、いずれは枯渇するのが分かっており、加齢と共に妊娠する力は衰えます。

しかし、ハダカデバネズミは高齢になっても子を生み続けることができる。つまり、不妊になる可能性が低いことが分かっています。

今回の研究報告では、以下の3つの事が判明しているようです。

① 誕生時の生殖細胞数が多い。

生後8日で、平均150万個もの生殖細胞を持ち、メスのマウスの生殖細胞数の約95倍にも相当。

② 生まれたときに持ち合わせている生殖細胞の多くが死滅しない。

生後3カ月の時点で、卵子となり得る生殖細胞が活発に分裂していることが確認。

③ 生まれた後も生殖細胞が作られ続ける。

生まれた後も、新たな生殖細胞が作られ続けることが明らかに。その上、このような生殖細胞は10歳時にも見られていた。

これらの結果から、ハダカデバネズミでは生涯にわたって卵子を形成する可能性が明らかになりました。また、女王でないメスのハダカデバネズミは、ホルモンバランスにより繁殖をコントロールします。

このホルモンバランスが鍵かもしれませんね。

東洋医学での、ホルモンバランスを整えるには??

不妊症の原因には、女性だけでなく男性にも原因があるので、必ずお互いに検査をする事が大切でしょう。

その上で、不妊症の原因は、以下のブログのように1つだけではありません。

不妊症は、6つに分類される! あなたは、どれに当てはまる?? 症状を知れば、不妊予防にも。 – 元気堂 漢方薬 (pet-kanpo.com)

しかし、今回のホルモンバランスを整えることを考えると、瘀血体質を改善する漢方薬がオススメとなります。

代表的な不妊症の漢方薬と言えば、温経湯・当帰芍薬散などでしょう。

最近では、温経湯が合うタイプが多い傾向に感じます。温経湯は名前の通り、経絡を温める漢方であり、子宮を温めて働きを促すだけでなく、滋養強壮を促す人参・地黄・当帰などの補気・補血作用のある生薬も含まれます。

下肢の冷え・月経不順・痩せすぎ・下肢の浮腫・貧血・色白・血流が悪いなどがあれば、まずは温経湯を試してみるのも良いでしょう。

まとめ

今回は、人間に応用とまではいかないけども、これを解き明かせば将来に不妊で悩む事が無くなるかもしれません。

女王ネズミのハダカデバネズミでなくても、メスのハダカデバネズミであれば女王ネズミになれることが判明しています。この事から、ホルモンバランスが大きく関係しているので、不妊で悩んでいる場合には、そこを整えると良いでしょう。

東洋医学も1つの手段です。興味があれば試してみましょう。

以上、参考になれば幸いです。

参考文献:「Nature Communications」2月21日号に発表

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