ドライアイが歯周病と大きな関係が!? 東洋医学の観点から考えよう!!

はーい。こんにちわー。

元気堂です。

コンタクトレンズ・スマホなどの普及により、ドライアイの罹患率は多くなっています。
いまや現代病の1つかと思います。
もちろん、自己免疫疾患や加齢なども関わってくるでしょう。

今回、そんなドライアイの診断を受けたことがある人ほど、歯周病の罹患率が高いことが判明したようです。
しかも、日本人成人を対象とする大規模な研究が新潟大学大学院医歯学総合研究科予防歯科学分野の小川祐司氏らによって行われました。

ちなみに歯周病とは、歯の周囲の病気の事を指し細菌感染によって、歯が赤く腫れたり抜けたりする病気です。
世界的に罹患率が高く、日本人が歯を失う原因の第1位となっています。

今回の研究で何故、ドライアイと歯周病に焦点が上がったのかというと、歯周病の人は口内細菌により長期の全身炎症が生じ、全身疾患のリスクが上昇する可能性がある点・ドライアイ、炎症との関連を指摘する研究が報告されている点があり、関連性があるかもしれないという事で行われました。

以前にも、以下のような研究が行われています。
あなたの病気は、歯周病が関係しているかも・・・。歯周病と慢性疾患には因果関係がある!? – 元気堂 漢方薬 (pet-kanpo.com)

東洋医学的には、陰虚(肝腎陰虚)が原因かも・・・。

まず、腎は肝の母であり、腎のエネルギーを肝へ分け与える関係性にあります。
また、腎は骨に関与しており、歯周病である歯にも影響します。

そして、肝は眼・筋肉を滋養します。
肝は血の貯蔵庫として役割があり、各部位を潤したり、冷やしたり、栄養する働きがあります。
ちなみに、この血を不足した症状を血虚といい、さらに津液も不足した場合を陰虚と言います。

これらにより、肝腎陰虚の疑いが持てます。

また先ほども触れましたが、東洋医学において肝は、筋肉を調節したり、眼に関与しています。
歯を支える歯ぐきもある意味、骨を支える筋肉と考えられます。

肝血が不足すると、目や筋肉を滋養出来なくなるために、ドライアイ・筋肉のけいれん・こむら返り・目がかすむ・視力の低下などを引き起こします。

この事から、肝血虚の可能性も浮上していきますね。

しかし、今回のドライアイも歯周病も、潤す力が低下し生じる事が多いでしょう。
眼であれば涙・口内であれば唾液が不足するのは、陰虚(ちなみに、陰虚の中には血虚も含まれます。)に該当します。

東洋医学では、これを滋養するために補陰薬を使用する事が多いでしょう。

オススメの漢方薬2剤を紹介!!

■ 杞菊地黄丸

加齢により人は、腎精を不足していきます。これを補う漢方薬には六味地黄丸があり、この六味地黄丸に枸杞子・菊花を加えた物が杞菊地黄丸となります。

杞菊地黄丸は、加齢による眼疾患のファーストチョイスとなります。

ドライアイ・白内障・視力の低下・老眼には、まずはこちらを試しましょう。しかし、杞菊地黄丸には六味地黄丸が含まれることから、老化の予防・発育促進にも使えます。

そのため、子供でも目が悪かったり、視力の低下が進んでいる時には服用してもかまいません。

今回の場合であれば、特にドライアイの症状が強い場合は、こちらがオススメとなります。

■ 甘露飲

歯周病は、唾液量が減る事で増加傾向となります。
そのため、口内を潤す漢方薬が重要となっていきます。

甘露飲は、歯を磨くと血が出る、歯茎が腫れる、口が粘る、口臭がするなどの症状がある方には、おすすめです。

また、粘膜に潤いを与える石斛(セッコク)、麦門冬、天門冬、地黄。
腫れや痛みを改善する黄岑、枇杷葉、茵陳が配合されています。
繰り返す口内炎や、歯周炎、舌の荒れや痛みなど、口腔トラブルを体の中から改善することができる漢方薬です。

まとめ

ドライアイも歯周病も、基本は陰虚が問題かと考えられます。

潤す力が無いと、陰陽のバランスが崩れ炎症といった熱症状を引き起こします。
イメージで言えば、乾燥した木々は燃えやすいでしょう。
しかし、若木のような潤いがある木々はなかなか燃えないかと思います。

このように、身近な所にも陰陽があり、このバランスが身体の異変を生じさせます。

基本的に、東洋医学は病院と違い、身体を滋養して治す治療方法です。
なかなか治らない症状であれば、身体が弱っているサインでしょう。早めに、相談してもらえると幸いです。

以上、参考になれば嬉しく思います。

参考文献:「BMC Oral Health」に1月8日掲載

漢方専門薬局元気堂(各種生薬、健康食品の通信販売、漢方無料個別相談) (kanpo.co.jp)

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