はーい。こんにちわー。
元気堂です。
肝機能のサインは、ASTやALTなどだけでなく、皮膚の状態にも出る可能性が・・・。肝臓の状態が悪いと、腕などに痒み・痛みのない赤い斑点が現れるクモ状血管腫が出ているかもしれません。
クモ状血管腫は、肝疾患・肝硬変がある方に見られる症状が、斑点が点のような大きさ~1cm程度大きさとなり、そこからクモの足のように毛細血管が広がったものとなります。顔面~胸部・上腕などの上半身で見られる傾向があります。
指で押して圧をかけると、赤い色が消失する特徴もあります。
また、手掌紅斑も共に見られる事があります。これらの原因は、もちろん肝臓にありますが、肝臓が悪くなることでホルモンのバランスも崩れることで生じます。特に、エストロゲンの代謝異常により、それに伴い血管が拡張することで生じます。
しかし、女性ホルモンと男性ホルモンの比率が問題と言われます。そのため、単純にエストロゲンが高いから起こるわけでもありません。
※ 手掌紅斑とは、手のひらの親指付け根・小指付け根が赤くなる症状です。
クモ状血管腫の特徴をまとめると・・・
毛細血管がクモの足のように、放射状に浮かび上がっている。 上半身に起こりやすい。 基本的に、痛みやかゆみを伴わない。 徐々に大きくなっていく傾向。
まず、普通の皮膚炎と違い、痒みなどがない事が大きな特徴とも言えましょう。
さらに、なりやすい人というのは、成人男性に多くみられる傾向があります。これは、女性よりも男性の方がお酒を多く飲む傾向があるからとも言われます。そのため、原因としては、アルコールの過剰摂取・脂肪分が多い食事・運動不足があります。
また、クモ状血管腫の原因となる肝硬変は、ウイルス感染によって発症することが多いでしょう。そのため、血液・体液に触れる機会が多い・輸血経験・血液製剤の投与経験・血液透析・ボディピアスや刺青などがリスクを高めます。
他にも、先天的な疾患や自己免疫疾患なども挙げられます。クモ状血管腫の症状の他に出やすいのは、やはり黄疸でしょう。
その他にも、尿が紅茶のような色になったり、浮腫・腹水・膨満感・血が止まりにくいなど肝臓の異常による所見も生じます。
東洋医学でも、肝を元気にする根本治療からアプローチが重要。
肝は血の貯蔵庫だったり、身体の解毒器官として重要な役割を担っています。まずは、そこを補う事が第1選択となります。そこに、現在出ている症状を解消していくような漢方薬を考えていくと良いでしょう。
東洋医学では肝を元気にする薬と言えば、牛黄・熊胆・田七・逍遙散・養肝丸など多くあります。もちろん、同じ病気でも人により症状も異なったり、原因も異なるので、それに対するアプローチも大切でしょう。
しかし、共通なのが肝に損傷が出ているため、まずは修復する事をオススメします。
漢方薬でオススメするとしたら、片仔廣(へんしこう)となります。
■ 片仔廣(へんしこう)
この薬は、中国明代の御典医が、宮廷に伝わる秘法を用いて作り上げた漢方薬と言われ、多くの病から救ったといわれています。
主な効能は消炎、解毒ですが、肝炎・肝硬変などの肝臓病の特効薬として、広く知られています。片仔廣は、田七人参・蛇肝・麝香・牛黄などで構成されています。
これらの生薬により、体内・外のあらゆる炎症を抑えたり、肝臓機能の回復・肝臓機能障害・急性または慢性肝炎・B型やC型肝炎・脂肪肝・劇症肝炎・アルコ-ル性肝障害など肝臓に対する漢方薬となります。
基本的な構成成分は、田七人参85%・舵胆7%・天然牛黄5%・天然麝香3%となります。麝香は、もう手に入らないですが、田七人参と牛黄は最低でも必要でしょう。
よくネットに、片仔廣(へんしこう)という名前での商品がありますが、必ず成分を確認する事が大切です。中身がまったく異なるものもあります。
まとめ
春は、肝が弱り易い季節です。暴飲暴食やストレスのため込みは禁物となります。また、23時~3時は、肝胆を休める時間のため、この時に睡眠をきちんと取る事も必要となります。
今回は、肝機能の低下により生じるクモ状血管腫という皮膚症状でした。肝臓は、気が付かないうちにダメージを負いがちのため、少しでも気が付ける皮膚症状を知っておきましょう。
以上、参考になれば幸いです。