イソフラボンで、閉経後に起こる頭痛を改善しよう。 イソフラボンの効能・効果を東洋医学的に考えよう。

はーい。こんにちわー。

元気堂です。

東京医科歯科大学(東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科茨城県地域産科婦人科学講座の寺内公一氏ら)の研究で、面白い結果が報告されました。それは・・・。

なんと、イソフラボンの摂取量が多い女性は、閉経後の頭痛が少ない!!という事が判明したのです。

イソフラボンと言えば、豆類に多く含まれているのが有名でしょう。日本人にとっては、かなり身近な食材です。味噌や醤油・豆腐などあらゆる所に使われているので、摂取も容易でしょう。この研究結果は、かなり朗報のため詳しく紹介していきましょう。

まず、イソフラボンって聞いた事があるけど、何者??

イソフラボンは、抗酸化作用と女性ホルモンであるエストロゲンに似た作用を持ち、植物性エストロゲンと呼ばれる事もあります。抗酸化作用といえば、老化防止や若返り作用があり、ガン予防にもなります。そして、女性には嬉しいエストロゲンに似た作用があるので、特に閉経後の女性にはオススメとなります。

つまり、更年期障害やホルモンバランスが崩れている方には、このイソフラボンはピッタリと言えるのです。そして、その中でも女性に多い疾患である頭痛に効果があるという結果が分かりました。

東洋医学的には、頭痛でも治療法が多数あり!!

同病異治という言葉があり、同じ病気でも異なる治療となる。そのような意味があります。そのため、頭痛と言っても、鎮痛剤という考えにはなりません。根本的な原因の排除による治療が大切となります。

では、その原因には、どのようなものがあるのでしょうか??

 外感風寒外感風熱・外感風湿

これらは、主に外感つまり風邪(かぜ)などの外部ストレスから起こります。それが、風邪+寒邪で起こるのか、風邪+熱邪または風邪+湿邪の違いとなります。風邪に対しての治療が根本となりますが、寒・熱・湿により、何を排除するのかを見極める必要があります。

■ 肝陽上亢

イライラ・うつ感などの情緒の不安定により、身体の中に熱が籠もって起こる症状です。そのため、怒りによって増悪し、めまい・ふらつき・目がチカチカするなどの症状も伴います。(肝陰虚により、肝陽が頭に上がり症状を起こします。)

更年期障害・閉経後に起こる頭痛は、これが原因かと考えられます。

■ 気虚・血虚

虚弱体質で起こる症状で、それが気(元気・栄養)が乏しいのか、血(血液・栄養)が乏しいかの違いが起こります。気血の両方が乏しくて起こる場合もありますが、治療としては身体を滋養しないといけません。

■ 瘀血・痰濁上蒙

瘀血という血の巡りが悪いか、痰濁という水分代謝で起こるのかで原因が分かれます。どちらも身体の中での巡りが悪いために身体に影響を及ぼします。首肩こりが酷くて、頭痛になる方は瘀血の可能性があります。また、二日酔いや浮腫みやすいなど、身体の中に余分な水分が多い方は痰濁が原因で、排尿や嘔吐で症状が軽くなる傾向があります。

肝陽上亢による頭痛には、イソフラボンが良い理由とは??

イソフラボンと言えば、大豆などの豆類です。豆類は、補陰薬に分類され滋養強壮に良いとされます。つまり、肝腎陰虚という症状に効果があり、肝陽上亢の肝陰不足を改善させる作用があります。そのため、今回の研究結果においても、閉経後による頭痛の低下に繋がったと考えられます。

この考えによると、食材でも補陰薬に分類されるものを積極的に取っておくと予防に繋がるでしょう。

【補陰薬となる食材】

■ ネバネバ作用のある食材

山芋・オクラなどネバネバした物は、身体を潤す働きがあります。ネバネバが大切となるので、山芋・とろろ芋などは、生に近い状態がおすすめです。陰虚は、乾燥している状態のため、瑞々しさがポイントとなります。

■ ナッツ類

アーモンド・落花生などのナッツ類は、油分が豊富で潤す作用があります。腸の乾燥による便秘におすすめとされ、便に潤いを持たせ、潤滑油のような役割を果たします。

■ フルーツ類

夏秋は、陰液を消耗しやすく、その時期に取れるフルーツ類は、身体を潤すにはピッタリとなります。

多くの食材には、滋陰作用があるため、下記に示しておきましょう。

やまいも はちみつ アーモンド 銀杏 さんざし 松の実 落花生 クレソン くわい 白きくらげ ゆり根 蓮根 杏 いちじく オレンジ 柿 かぼす すだち バナナ びわ 干し柿 みかん りんご 白魚 豆乳 豆腐 オリーブ なつめ アスパラガス オクラ キュウリ ズッキーニ 冬瓜 トマト 蓮根 いちじく 梅 カリン ココナッツ シークワーサー すもも 梨 びわ マンゴー みかん メロン 桃 ヤマモモ ライチ りんご レモン 牛乳 ヨーグルト やまいも 黒豆 エリンギ ほれんそうなど。

肝陽上亢に使われる漢方薬とは??

食材を紹介させるよりも、もっと簡単な方法が知りたい!! そんな方には、漢方薬を紹介しておきましょう。

肝陽上亢を改善する漢方薬には釣藤散(ちょうとうさん)・杞菊地黄丸(こきくじおうがん)・七物降下湯(しちもつこうかとう)・加味逍遥散(かみしょうようさん)などが代表的です。

どれも素晴らしい漢方薬ですが、今回は七物降下湯について説明しましょう。

■ 七物降下湯

肝陽上亢(肝陰虚)の高血圧症・頭痛のために作られた処方となります。大塚敬節 先生自身が自分の病気のために創り出しました。疲れやすくて、最低血圧が高く、腎硬化症・腎炎による高血圧症などにも応用されます。

特徴としては、疲れやすく、イライラすると血圧が上がる方(頭痛・のぼせ・肩こり・耳鳴り・頭重などを伴う)に効果を発揮します。滋養強壮(補血作用)の四物湯に、消化吸収や全身の機能を高める黄耆・自律神経の緊張を緩め、筋肉の張りや振るえを抑える釣藤鈎・脳の充血を軽くし、イライラなどの興奮状態を抑える黄柏で構成されます。

まとめ

最新の研究で、イソフラボンが閉経後の女性に良い事が判明されました。経験医学である東洋医学でも、同じ事が言えるかと思います。大豆や黒豆などの豆類を取る事で、閉経後の症状が軽くし、予後が良いかもしれません。

食事に取り入れてみては、いかがだったでしょうか?? また、補陰作用のある食材は、多くあるので豆類が苦手な方は、そちらで養生すると良いでしょう。医食同源と言う言葉があるので、まずは食事を見直しが必要かと思います。

以上、参考になれば幸いです。

参考文献:「Nutrients」に3月14日掲載

漢方専門薬局元気堂(各種生薬、健康食品の通信販売、漢方無料個別相談) (kanpo.co.jp)

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