はーい。こんにちわー。
元気堂です。
ペットを飼うことで、子どもの呼吸器アレルギーの発症リスクが低下することは、研究で明らかになっています。そして、今回は食物アレルギーのリスクも低下する可能性があると報告されてます。
この研究は日本で行われており、以下のような食物アレルギーを発症しにくい結果が出ています。
・ 犬を飼っている家の子ども:卵・牛乳・ナッツ類
・ 猫を飼っている家の子ども:卵・小麦・大豆
これは、福島県立医科大学医学部小児科学講座の岡部永生氏らによる研究となります。
どんな研究により、明らかになったのか??
「子どもの健康と環境に関する全国調査(エコチル調査)」を基に、6万6,215人のデータの解析を実施。
その結果が・・・
・ 胎児期または幼児期初期に、室内飼いの犬・猫に曝露することで3歳までに食物アレルギーを発症するリスクが低下することが明らかになった。
これらの事実は、完全にアレルギーを抑制する訳ではなく、あくまで予防する可能性があると考えられています。
何故、アレルギーの発症リスクが低下するのか??
あくまで仮説ですが、衛生仮説が考えられています。
現代は、昔と比べて生活環境などが清潔になった事により、アレルギーを引き起こす原因と接触する機会が減り、アレルギーになりやすくなっています。
また現代の治療には、減感作療法というのがあります。
減感作療法とは、なにか??
この治療は、アレルギーとなる物質を、意図的に体内に投与することで、アレルギー反応を生じさせます。
これを繰り返すことで、段々と身体を慣れさせて、症状を緩和していく治療法です。
つまり、少量を服用することで耐性を付けていく治療ですね。最近では、スギ花粉などで治療を行っている方も目にしますね。治療期間は長く3年くらいかかるので、根気が要る治療法となります。
心理的なストレスが原因の可能性も・・・。
ストレスには、先ほどのアレルギ―となる物質の他にも、気圧・寒暖差・対人・紫外線・ダニなど多岐にわたります。
これらのストレスが塵に詰もって、免疫が過剰に働きアレルギー反応にも関与します。
そのため、ペットを飼うことで、精神的なストレスが緩和する可能性も考えられます。アニマルセラピーとも呼ばれ、社会的コミュニケーション能力の改善・ストレス緩和の効果があります。
東洋医学でも当てはまる事実だった!!
アレルギーが起こりやすい体質を解毒体質と表すこともあります。つまり、解毒がうまく出来ない体質で、日本人に多く喘息・アトピー性皮膚炎・花粉症などを生じます。
解毒と言えば、体内では肝が関与することイメージするかと思いますが、この肝は様々なストレスにより弱くなりやすい性質を持ちます。
例えば、台風が近づくと、喘息・蕁麻疹などのアレルギー反応がでやすくなります。気圧というストレスが身体に負担をかけているからですね。
そのため、なるべくストレスフリーな生活をすることが、アレルギー反応を抑えると考えられています。
漢方薬でも、喘息の治療にストレスを流す神秘湯が使われたり、皮膚炎などに加味逍遥散が使われ、両方とも柴胡と呼ばれる生薬が入り、疏肝解鬱という効果を期待されています。疏肝解鬱とは、肝の働きをよくして抑うつ気分を解消する働きがあります。
まとめ
今回は、ペットを飼うことで食物アレルギーの発症リスクが低下するかもしれないというお話でした。
この可能性は、まだあくまで可能性ですが、衛生仮説・ストレスによることを考えると可能性はありそうだと、個人的は感じています。
人には恒常性(ホメオスタシス)という身体を正常に保つようにする働きがあります。
基本的に、慢性疲労・ストレス・病気などにより、これが乱れることで様々な症状が現れます。そのため、日頃からの生活習慣がキーポイントです。
あまりアレルギーがない方でも、違うところに影響が出ることがあるので、まずは生活を見直しましょう。
以上、参考になれば幸いです。
参考文献:「PLOS ONE」に3月29日掲載