男は、女の涙に弱い・・・。化学的にも、本当の事だった!!

はーい。こんにちわー。

元気堂です。

昔から男は女性の涙に弱い・・・。
このような言葉を耳にする事でしょう。

実は、この反応については生化学的な観点から説明できるらしいのです。
これは、ワイツマン科学研究所(イスラエル)脳科学部のShani Agron氏らによる研究によるもので、女性の涙には男性の攻撃性を40%以上も抑制する化学物質が含まれていることが示されたようです。

もともと、雌のげっ歯類の涙には、雄の攻撃性を抑制するなどさまざまな効果を持つ社会的化学信号が含まれていることが報告されています。
また、女性の涙にも男性ホルモンであるテストステロンつまり攻撃性を低下させる化学信号が含まれています。
しかし、これが男性の行動に影響をするかどうかは不明なままでした。

今回の研究とは、どんなものなのか!?

 実験1

・ 実験参加者の男性に、マネーゲームをプレイさせて攻撃性を誘発し、女性の涙の匂いを掻くことで攻撃性の変化を検討。
なお、このゲームは、相手の不正により自分のお金を不当に奪われるという怒りを誘発する要素や相手から損得なしにお金を取る復讐的な要素が組み合わさったもの。

また、男性には、女性の頬をつたっていない生理食塩水の匂いを3回かがせた後、感情的な涙と偽の涙をランダムな順で10回、約35秒の間隔をあけてかがせた。

使用した涙】
・ 女性の涙は、22〜25歳の6人の女性がさまざまな感情に対する反応として流した涙(感情的な涙)。
・ 生理食塩水を目から頬に流れるようにして採取した偽の涙。

【実験結果】

男性の攻撃性は、感情的な涙の匂いをかがせたときには43.7%減少することが判明。

■ 実験2

・ 人間の嗅覚系が無臭である涙に含まれるシグナルを処理できるのかどうかの確認。
実験室で62種類の人間の嗅覚受容体をHana3A細胞に発現させ、感情的な涙と偽の涙にさらした後、その活性化の様子をリアルタイムで観察。

実験結果】

4種類の嗅覚受容体が、感情的な涙に用量依存的に反応することが判明。

 実験3

26人の男性(平均年齢27.2±3.3歳)を対象に実験1を行い、感情的な涙と偽の涙の匂いをかいだときの脳の変化を機能的MRIを観察。

実験結果】

攻撃性を誘発するゲームをしている間には、その攻撃性に関した脳領域(左島皮質前部・両側前頭前皮質)が活性化。
しかし、感情的な涙の匂いをかぐことで、これらの領域の活性化が抑制されることが判明。

東洋医学では、イライラ・怒りは肝が関与。

■ 肝は、疏泄を主る。

この疏泄とは、淀みなく綺麗な流れを意味しています。つまり、気の巡りや解毒により身体の中の運行を良くする働きを指します。イメージが沸かない方は、綺麗な川をイメージしましょう。絶えず流れがあり淀みがなく、水が循環しています。反対に、ドブ川はヘドロのようになり、流れが悪くなります。

皆さんの体内は、どちらを選びたいですか?? 勿論、綺麗な川かと思います。

この綺麗な状態を維持するには、この肝の疏泄作用が大切となるのです。

【肝の疏泄作用】

① 気というエネルギーや栄養を全身に運び、調節する。

② 精神的に思い詰めないように、安定させる。塞いだ気持ちも流し、正常な判断が出来るようにする。

③ 胃腸の作用をサポートして、流れを良くし胆汁の分泌をする。

ここで、気が付いた方もいるでしょう。

以上のような働きを持つ肝でも・・・

② 精神的に思い詰めないように、安定させる。塞いだ気持ちも流し、正常な判断が出来るようにする。

これが、大事となります。今回においては、疏泄作用には精神の安定作用が含まれる事だけ覚えて下さい。この働きが悪くなる事があおり運転の始まりかもしれません。

この始まりの状態を、肝気鬱結と呼ばれます。

肝気鬱結は、イライラの根本の原因!!

難しく漢字で書いてありますが、肝の疏泄作用が低下して、気分が塞いでいる状態です。そのため、精神的ストレスから抑うつ感・憂鬱感を起こします。また、ため息する事が多く、疲労感も出てきます。

物事がうまくいかない事で、焦りやイライラ。気分・情緒が変わりやすい。(更年期障害もこれに当てはまります。)この時点で、鬱感よりもイライラが強く出る人は、予備軍になりえます。

その理由は、肝気鬱結という状態が悪化すると【肝火上炎】になってしまうからです。これは、肝気鬱結が長期化したために、熱を帯び始めるか、急激なストレスにより外的に熱(怒り)が加わる事で発症します。

そのため、予備軍の方でも稀に、肝火上炎になってしまうので注意しましょう。
また、この肝火上炎は過度のお酒などでも、助長させます。身体に熱が籠もるような辛い食べ物もよくありません。

肝気鬱結だと思ったら、漢方薬で予防しよう。

■ 気分が晴れない・怒りやすい・頭が沸騰しているような感じ・イライラしがち場合。

肝を滋養しつつ、怒りという熱を外に追い出すと良いでしょう。加味逍遙散・抑肝散陳皮半夏などがファーストチョイスとなります。
使いやすいのは、個人的にですが加味逍遥散でしょう。
女性だけでなく男性にもよく使う漢方薬です。

まとめ

本能的に、女性の涙には男性は敵わないのかもしれませんね。
将来的に、イライラが止まらない男性には、女性の涙の香りを模した商品が出る事がオススメかもしれません。

まだ、そのような商品はないですが、その代わりに漢方薬を試してみると良いでしょう。

以上、参考になれば幸いです。

参考文献:「PLOS Biology」に12月21日掲載

漢方専門薬局元気堂(各種生薬、健康食品の通信販売、漢方無料個別相談) (kanpo.co.jp)

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