はーい。こんにちわー。
元気堂です。
季節の変わり目で、気圧や体力が落ちたときにも出る頭痛ですが、特に厄介なのが偏頭痛です。
偏頭痛持ちの方・そこまでじゃなくても頭痛が起きやすい方に、質問です!!
どんな時に、頭痛が起こりやすいでしょうか??
精神的に疲れているときでしょうか??
イライラが止まらない時に頭痛が悪化していませんか?
または、雨の日や台風などで湿気が増えて、起きていたりしませんか??
人によって、起きる頻度や原因が異なる事があります。そして、治療も様々です。
東洋医学では、これを同病異治と呼びます。
同じ病でも、その人によって治療方法が一人一人異なる事を意味しています。
今回は、偏頭痛という病に対して、どのように東洋医学はアプローチするのかを話していきたいと思います。
偏頭痛が起きる3つのタイプとは??
■ 肝陽上亢
この病態というのは、ストレスが溜まり爆発した状態になります。ストレスを流す作用(疏泄作用)が低下する事によって、段々と気持ちを静めることができなくなります(陰液の低下⇒陰虚)。
つまり、炎上した状態です。
炎上したものを抑えるのに、必要なものは皆さんも分かるかと思います。
水分ですね。東洋医学では、身体の中の水分を陰液と言い、またこれが不足した状態を陰虚と言います。
治療は、これを補う事が大切となります。基本は、補充して治すのは大事となりますが、あまりに火力が強い場合は、これを抑えなければいけません。
そのため、肝の炎症を抑えて、陰液を補充するという養陰平肝という治療になります。
【代表的な漢方薬】
釣藤散・抑肝散・加味逍遥散・抑肝散陳皮半夏など
【特徴的な症状】
張るような痛み・イライラなどの感情・カッカしているので眠りが浅い・耳鳴り・目の異物感・身体が炎上しているので、口渇感・顔が紅潮ぎみ・舌が紅色・脈も細かく速いなどの症状を伴います。
■ 瘀血
瘀血とは、血の巡りの悪い場合におこります。
また、上記の肝の疏泄作用には、淀み無く流れを良くする意味もあります。そのため、この疏泄作用の低下も原因にもなります。
治療としては、流れを良くする事を第一に考えます。そのため、活血通絡という治療になります。
【代表的な漢方薬】
丹心方・桂枝茯苓丸・桃紅四物湯・折衝飲などの活血化瘀薬
【特徴的な症状】
流れが悪いので、固定した場所に起こる痛み・刺すような鋭い痛み・舌や唇が紫暗などが起こる事もあります。
ちびまる子ちゃんの藤木くんの唇が、イメージに近いと思います。
■ 寒飲
寒飲とは、冷えにより水の代謝が悪くなって起こり、また経絡の流れを低下させます。
脾陽虚という胃腸の冷えを伴うために、水分代謝の低下症状が特徴的です。
治療としては、胃腸を温めて、上層部の症状を下ろすという温中降逆となります。
【代表的な漢方薬】
当帰四逆加呉茱萸生姜湯・当帰芍薬散・人参湯・六君子湯など
【特徴的な症状】
無駄な水分が身体があるので、重怠い痛み・頭や身体が重い・悪心・嘔吐・冷えによる胃痛・四肢の冷えがあります。
ちょっと、難しくて見分けがつかない!!簡単な方法はないの??
こんな声も聞こえるかと思います。そのため、東洋医学での見分け方をお伝えします。
■ 肝陽上亢 による偏頭痛
ストレスで悪化し、身体が炎上しているので、温めても悪化します。冷やすと症状の緩和し、ストレスが無くなると緩和。
■ 寒飲による偏頭痛
温めると症状が和らぐ・冷えると悪化。
■ 瘀血による偏頭痛
ストレスでも、冷えても悪化します。血の巡りの低下が原因のため、貧血・肩こりなどの筋肉痛でも悪化します。
女性であれば、生理不順・生理痛がひどいなどの症状も出てきます。
まとめ
今回は、偏頭痛を大きく3つのタイプの分類でした。しかし、注意点もあります。
これが、混ざって起こる事もあります。
例えば、瘀血+寒飲による偏頭痛だったり、3つとも混ざったような偏頭痛もあります。
初めにも申し上げた通り、同病異治とはこのためです。症状は、一人一人違うので、それに対応した治療が望ましいかと思います。
以上、参考になれば幸いです。