【ペット漢方】皮膚がカサカサなら、乾燥時期になる前に対処がオススメ。 秋冬に悪化する皮膚炎に、オススメ漢方薬とは??

はーい。こんにちわー。

元気堂です。

この時期に意外と多くなるのが、アトピーなどの皮膚炎となります。人もペットも、季節の変わり目・乾燥時期には肌荒れが起こしやすくなります。

これからの時期は、乾燥との闘いになるので、より予防が重要でしょう。また、夏の間に身体を潤す力である陰作用が消耗している場合は、この時期に治療しておくと、過ごしやすい生活になるかと思います。

基本的に、ステロイドや免疫抑制剤・抗アレルギー薬を服用して症状を抑えている場合には、身体の中の陰陽のバランスが崩れている事が多く感じます。

皮膚が真っ赤・カサカサ・皮が剥がれやすい・湿疹など症状は様々ですが、原因は虚熱にある傾向です。虚熱とは、何かが不足する事で熱である炎症が起きている場合を指します。では、その不足しているものとは・・・? 不足しているのは、先ほども話した陰作用の事を言い、東洋医学では血や津液などになります。

血は、血液や栄養などイメージで、津液は水分のイメージで、大方の問題はありません。特に、血が不足して起こるものを血虚といい、皮膚疾患の多くの原因にもなります。そのため、これを補充する補血薬である四物湯がベースとなっています。

ペットの皮膚疾患で試すべき漢方薬とは??

台湾の林獣医師や日本の獣医師さんと話して、漢方薬の1番の強みというのが、補剤となります。症状を抑える清熱剤(ステロイド・免疫抑制剤)などは、西洋の治療では多くあるためです。しかし、身体を元気にしたり、滋養強壮にする薬は、ほとんどありません。

そのため、補剤というのは漢方薬において、1番の強みとなっています。補剤には、補気薬・補血薬・補陰薬など様々の種類があるので、状態に合ったものを選ぶ必要性があります。

今回は、血虚による皮膚炎などに焦点を合わしているので、それに応じた漢方薬を紹介しましょう。実際に、頻繁に使っている漢方薬なので、それなりに試す価値があるかと思います。

■ 消風散

風邪(ふうじゃ)という痒みを引きおこす原因を消す漢方薬です。湿疹(分泌液あり)・痒みが強く、皮膚の発赤や熱感があるもので、患部も移動しやすく、全身の症状の傾向があります。蕁麻疹・あせもなどにも使われ、湿疹症状のファーストチョイスとも呼ばれます。

痒みを止める作用(防風・荊芥・蝉退・牛蒡子)・抗炎症作用(石膏・苦参・知母)・炎症を外に流す利湿作用(蒼朮・木通)補血・乾燥を潤す作用(胡麻・当帰・地黄)の4つの作用が強い痒みや湿疹などの皮膚炎を鎮めます。

■ 温清飲

四物湯に黄連解毒湯の合わさった漢方薬であり、補血作用と清熱作用を有します。一貫堂医学の解毒体質の基本となった処方です。消炎・解毒・鎮静・鎮痛作用に、滋養強壮・血液循環も改善するように作られています。

肌つやが悪く、かさつき・のぼせに効果があり、午後や夕方に悪化・精神的な興奮が強い方や落ち着きがない方にオススメです。

■ 荊芥連翹湯

先ほどの温清飲から派生したのが荊芥連翹湯です。皮膚や粘膜が過敏なために慢性鼻炎・慢性の皮膚疾患・呼吸器系の病気に使われます。温清飲よりも、痒みを抑える生薬・排膿を促す生薬・ストレスを流す生薬が加わる事で、アレルギー性の疾患に強くした漢方薬です。

■ その他(十全大補湯・知柏地黄丸など)

まずは、上記に漢方薬が皮膚疾患には、メインに使われる事が多いでしょう。その他には十全大補湯は気血両虚で、身体がとにかく虚弱体質だったり、入院後・病後に悪化した場合にはオススメです。

また、知柏地黄丸は主に腎精不足つまり老化により起きた時には、こちらも検討してみると良いでしょう。

まとめ

病院で、ステロイドや免疫抑制剤で、症状が改善しない場合は血虚という症状を伴っているかもしれません。そのような場合には、漢方薬の出番です。病院との薬とは、基本的な併用も可能です。

困っている際には、相談してもらえたら嬉しく思います。症状や年齢により、その子にあった漢方薬を提供したいと思っています。

日頃にケアとしては、食事や外用剤なども併用すると緩和も早いかと思います。ただし、必ず体質改善が重要な事は念頭に入れておくと良いでしょう。

以上、参考になれば幸いです。

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