はーい。こんにちわー。
元気堂です。
秋が深まり、紅葉・温泉なので少し遠出する事も多いでしょう。
しかし、人によっては旅をしたくても、車酔いなどで悩んでしまう事も・・・。
では、どうして人によって、その違いがでるのでしょうか。
まずは、乗り物酔いが起こる仕組みを知っておきましょう。
乗り物酔いが起こる仕組みとは!?
乗り物酔いの症状としては、冷や汗・生唾・だるさ・吐き気・嘔吐などが伴いますね。
そんな症状が出るまでには3つの段階があると言われます。
■ 第1段階
視覚と聴覚のズレが原因!?
目から入ってくる情報・耳で感知される情報に違いが起こる事で、その違和感により生じます。
例えば、新幹線・飛行機などの乗り物に乗って感じる加速度・揺れ・回転などの刺激で、内耳にある三半規管・耳石器などがその刺激を受け取り、脳へと情報を伝えます。
このズレが大きいと脳が正しい情報を得られないので、乗り物酔いの原因になります。
車に乗っている時に、スマホ・読書・ゲームをすると気持ちが悪くなる事は無いでしょうか??
このような状態は、視覚は固定されますが聴覚は移動している情報が得られるため生じます。
また、自分自身の運転では酔わないのは、視覚・聴覚を共に使い自分自身で運転をコントロールしているのでズレを生じにくいの理由となります。
■ 第2段階
先ほどの情報のズレは、多くの人が経験をしますが、乗り物酔いにならない人もいます。
これはズレが、不快と感じるかが問題です。
過去の経験から不快と感じていると乗り物酔いになりやすくなります。
この理由は、脳へと送られた情報が海馬と呼ばれる記憶を司る器官との記憶と照らし合わせが起きています。
そのため、乗り物酔いになりやすい方は楽しい状況を作り出す事も大切ですね。
■ 第3段階
先ほどの第2段階で不快と判断されると、身体を守るために自律神経が働きます。
この自律神経の異常な興奮により、乗り物酔いの症状が様々な形で生じていきます。
特に、吐き気・嘔吐などは自律神経により胃が不規則に動きます。
胃がギュッと収縮することで、嗚咽から嘔吐などを引き起こしますね。
子供は、自律神経が未熟なので起こりやすい上に、この幼少期の体験から大人になっても酔いやすくなる事も・・・。
また、日頃からの体調管理でも急な乗り物酔いも起こるので、なるべく体調管理もコントロールして起きましょう。
乗り物酔いを防ぐには、何が大事!?
先ほども軽く触れましたが、日常生活の乱れは禁物です。そのため、以下の事を注意しておくと良いでしょう。
・ 前日の睡眠は、充分に!!
・ 腹八分目(満腹は控えて、食事も消化に良い物を)
・ 衣服は、ゆったりとして締め付けが少ない物。
・ 自分が好きな音楽や香りを用意しておく。(リラックス効果を高めよう。)
・ 友人や家族との会話を楽しもう!!
・ 運転席の近くの席に座ろう。(運転手に近いことで、なるべく視覚や聴覚のズレを防ぐ。)
・ 最後に、乗り物酔いに不安があれば酔い止め薬を服用。
脳のズレによる乗り物酔いの原因は、ヒスタミンが原因と考えられています。
そのため、抗ヒスタミン作用のある薬が予防に使われています。
成分的に良く使われるのが、① d-クロルフェニラミンマレイン酸塩 ② スコポラミン臭化水素酸塩水和物となります。
① 嘔吐中枢への刺激を遮断するので、主に症状緩和を目的として配合。
② 自律神経の異常な興奮を抑えるため、乗り物酔いの予防として配合。
多くの乗り物酔いの薬は、このような成分が配合されているので、目的に合わせて選ぶと良いでしょう。基本的には、乗り物に乗る30分ほど前に服用するのが効果的と言われますが、酔ってから飲んでも良いでしょう。
それでも、酔ってしまったら・・・。
なるべく頭が固定されるように、背もたれを倒したり横になって頭を上に向けましょう。
頭が固定されると情報がズレが起きにくくなるので、まずはこれで様子をみましょう。
また、窓などが開けられる状態であれば、換気をしたり、氷を2~3個口に含む方法もあります。
冷たい刺激が自律神経へ作用して異常な興奮を抑えます。
他にも唐辛子・生姜でも同じ効果が期待できると言われます。特に生姜は、漢方薬でも制吐作用・健胃作用があるのでオススメですね。
逆に、胃酸を分泌を促すような梅干し・柑橘類などは注意が必要ですね。
市販薬・化学物質が苦手・・・。そんな時のこそ漢方薬!!
■ 小半夏加茯苓湯
これは、漢方薬でも胃腸の水捌けを良くしてくれます。
めまい・乗り物酔い・つわりなどにも応用される漢方薬です。
生姜・半夏・茯苓というシンプルな構成で、生姜により胃腸を温め消化促進し、半夏により胃腸を余分な水分を乾燥させて吐き気を抑えます。また、茯苓も利水作用をすることで、悪心・嘔吐を改善させます。
これを服用する事で、脾胃の状態を少しでも良くしておくことで、乗り物酔い対策をするのも良いでしょう。
■ 半夏厚朴湯
小半夏加茯苓湯に、厚朴・蘇葉が加わった漢方薬です。
半夏厚朴湯は、厚朴・蘇葉が入る事により精神的なストレスを流す働きを高めます。胃腸症状に加えて、ストレスが強く出る場合には、こちらの方がいいでしょう。
また、厚朴は胃部の緊張を除き、胃の入り口(噴門)出口(幽門)の痙攣を抑えます。蘇葉は、胃腸の蠕動運動を促進することで厚朴と共に小半夏加茯苓湯の効果を高めます。
まとめ
せっかくの旅行をもっと楽しくするために、乗り物酔い対策はしっかり行っておきましょう。
子供だけでなく大人でも体調不良で、急に生じる事はあります。
自分は大丈夫!! このように過信しないで、まずは前日から体調のコントロールを疎かにしない事が対策となります。
日頃から乗り物酔いになりやすい方は、紹介したことを実践してみると少しは改善するかもしれません。
以上、参考になれば幸いです。