残暑の疲れで、睡眠障害に・・・。秋の不眠対策には何をすべきか!? 【秋の養生法】

はーい。こんにちわー。

元気堂です。

夏バテ・秋バテを経て、寝付きが悪いなど睡眠の質が落ちてはいないでしょうか?
秋は、寒暖差・気圧差などもあり自律神経が乱れやすい傾向でもありますね。

特に、夏から体調が戻らない・うまく滋養できないような方は、注意が必要でしょう。

秋は、1年の中でも成熟・成長が開花する時期でもあり、芸術の秋・スポーツの秋・食欲の秋などと呼ばれています。
人の成長だけでなく、多くの食べ物が実り成熟するため、これらの栄養豊富な食材を取る事で身体を滋養しやすい時期となります。

今回は、秋バテからの食欲不振・秋の暴飲暴食などで脾胃の乱れから起こる睡眠障害について紹介していきましょう。

皆さんは、加味帰脾湯という漢方薬はご存じでしょうか??

加味帰脾湯は、身も心も弱り、不眠や不安を訴える方によい漢方薬です。

加味帰脾湯の「脾」とは、漢方医学では概ね消化器系のことを意味します。「脾」は、飲食物の消化吸収をし、吸収した栄養を運用もするため、身体の機能を維持する働きがあります。

そのため、「脾」が弱ると言うことは、血液やエネルギーを吸収が上手くいかなくなります。
そうすると、エネルギー不足になるので、疲労感や動悸・貧血などの身体的な不調が現れます。

これがより悪化すると、自律神経の乱れを引き起こし不眠や精神不安といった精神・神経症状も生じるようになります。

今回の加味帰脾湯という漢方薬は、弱った「脾」の働きを改善して元気を回復する「四君子湯」がベースとなっています。

それに、血を補う当帰・竜眼肉と精神を安定させる酸棗仁・竜眼肉・遠志・大棗を配合することで、心身のバランスを整える漢方薬です。

食欲不振や胃腸虚弱など消化器症状を伴う方、疲れて元気がない方の不眠、神経症、精神不安、貧血におすすめですね。
また、加味帰脾湯は、帰脾湯という漢方薬に柴胡・山梔子・牡丹皮が加わったものであり、柴胡で疏肝解鬱・山梔子で清熱作用・牡丹皮で血の巡りも高めています。
気血を補うだけでなく、それを上手に流す働きやイライラなどの熱を抑えるような構成でしょう。

イライラ・モヤモヤでの入眠障害には、加味逍遙散が合うかもしれない。

加味帰脾湯は、基本的には脾胃の疾患を伴って起きます。
しかし、その状態とは違う精神的な高ぶりから不眠になる事があります。

加味帰脾湯は、元気が無いために眠るための副交感神経の働きが鈍っている状態です。そのため、エネルギーを補充する四君子湯ベースとなります。

では、加味逍遥散はどのようなタイプでしょうか??

交感神経が興奮気味のタイプです。そのため、目のギラつき・せっかち・イライラ・眠る前にモヤモヤするような症状が伴います。この場合は、交感神経を静める方が先決となります。

加味逍遥散は、心に籠もっているストレスを流し、鎮静作用を有すために不眠症・精神不安に使われます。
一般的には、更年期障害などで使われるイメージがありますが、逍遙散というストレスを流したり、自律神経を整える漢方薬がベースとなっています。

そこに、イライラ・もやもや・神経質気味を抑えるために牡丹皮・山梔子が加味されています。

まとめ

今回は、脾胃の虚弱・自律神経の乱れから起こる不眠症・精神不安などでした。

加味帰脾湯は、副交感神経の働きが鈍い時・加味逍遥散は、交感神経の働きが優位な時に使用してみて下さい。
交感神経・副交感神経はシーソーや天秤のような関係性です。

そのため、構成生薬は重複する場合はありますが、どちらも併用する場合にもあります。

秋は、身体を滋養するにはオススメの時期でもあります。
きちんとした生活習慣にするだけでも、充分に健康な状態へ戻せる時期でしょう。

以上、参考になれば幸いです。

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