
はーい。こんにちわー。
元気堂です。
アレルギー性鼻炎から慢性的に蓄膿症になっている方が、多く見られます。
蓄膿症になると、なかなか治らないと話を聞くことがあります。今回は、そんな時に東洋医学的な治療やアプローチを話していきたいと思います。
■ 蓄膿症・副鼻腔炎とは
【副鼻腔炎】
空気の通り道となる鼻の中の空洞を、専門的には鼻腔といいます。
副鼻腔とは、その鼻腔の周りにある空洞のことです。
副鼻腔炎は、副鼻腔にウイルスや細菌が感染し、粘膜に炎症が起こる病気です。
炎症が起きると粘膜が腫れ、鼻腔と副鼻腔をつなぐ穴の通りが悪くなったり、完全にふさがってしまいます。
そのため、副鼻腔の中に炎症による膿がたまってしまいます。
副鼻腔炎は大人にも子どもにも起こりますが、子どもの副鼻腔炎は大人とは異なる特徴をもっています。
子どもは免疫が完備されていないため、細菌などに感染しやすく、症状がよくなったり悪くなったりを繰り返します。また子どもは、のどの奥にある咽頭扁桃(アデノイド)が肥大し、アデノイド増殖症(咽頭扁桃肥大症)になりやすいという特徴があります。
アデノイド増殖症になると、鼻腔と副鼻腔の通気が悪くなり、副鼻腔炎を引き起こしやすくなります。
ただし、咽頭扁桃は、6~7歳頃になると退宿するため、副鼻腔炎が自然治癒するケースもあります。
最近の子どもは昔の子どもと比べて、副鼻腔炎の発症時期や症状がかなり変化してきています。
最近の子どもの副鼻腔炎の特徴は、以下のとうりです。
1)軽症化している
早期発見、食生活(タンパク質増加)、などにより、かつてのような重症の副鼻腔炎は少なくなっています。
2)アレルギーが関係した例が増えた
アレルギー性鼻炎の増加によって、アレルギー症状を併せ持った副鼻腔炎が増加しています。そのため治療が難しくなってきています。
3)低年齢化している
昔は小学生に多かったのですが、最近幼稚園や保育園にかよう年齢に多くなっています。
■ 症状
副鼻腔炎の特徴的な症状は、
・粘りけのある鼻汁と鼻づまり です。
これは、副鼻腔の粘膜が炎症を起こしているためで、鼻汁には膿が混じり、黄色っぽくなることもあります。
鼻づまりは、両側に起こります。鼻がつまると、口で呼吸するようになります。
また鼻汁がのどの方に落ちるため、副鼻腔炎にかかると、咳や咳払いをするようになります。
急性副鼻腔炎は、適切に処置すれば、2週間程度で治まりますが、 症状を繰り返し、3ヶ月以上続く場合は、慢性副鼻腔炎になります。
最近はアレルギー性鼻炎もよくみられ、その症状は、
・鼻水、くしゃみ、鼻づまり です。
水っぽいサラサラした鼻水が、副鼻腔炎と異なるところです。
アレルギー性鼻炎と副鼻腔炎が合併した場合、鼻づまりに伴い、水っぽい鼻汁と粘りけのある鼻水が交互に繰り返されます。
副鼻腔炎のため、炎症を起こした粘膜がポリープを形成することもあります。(鼻茸)
■ 結局、治し方とは!? どんな漢方薬がいいのか。
そろそろ、そんな声が聞こえてきそうです。それでは、おすすめの漢方薬を話していきたいと思います。
■ 黄色い鼻水(濃が混じった物)がある場合
荊防排毒散・荊芥連翹湯・千金内托散・鼻療などの抗菌作用と鼻の通りを良くする漢方薬を服用するのが、おすすめです。
特に、金銀花といった生薬が入っていると、抗菌作用が強いので、おすすめ。

金銀花
抗菌作用の強い生薬。
■ 鼻詰まりが酷い場合
葛根湯加辛夷川芎湯・蒼耳散などのより通りを良くする漢方薬を加えるがおすすめです。

辛夷
通鼻作用が高い生薬。
他にも、蒼耳という生薬もおすすめです。
■ それでも、まだ膿が多く症状が重い場合
黄連解毒湯・桔梗石膏などの炎症を抑える漢方薬を足していくと良いでしょう。
■ 鼻づまりが強く、中耳炎にまで症状が発展している場合
小柴胡湯加桔梗石膏がおすすめです。
症状や状態により、すこし漢方薬も変わりますが、試されるなら上記を参考にしてみてください。
■ まとめ
東洋医学では、同病異治という同じ病気でも治し方が異なる考えがあります。
そのため、自分にあう漢方薬を選ぶ必要があるでしょう。
基本的には。荊防敗毒散などが一般的なため、とりあえず試すならここから始めてみるのもいいでしょう。
以上、参考になれば幸いです。
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