はーい。こんにちわー。
元気堂です。
今回は、秋に赤い実がなる山茱萸(さんしゅゆ・やまぐみ)です。グミのような赤い実をつけることから、観賞用としても植える方が多い植物です。
多くの方は、実はなっても活用しないで放っておきますが、色々と使い道があるので、話していきたいと思います。
まずは、山茱萸の効果って何??
山茱萸は、10月~11月に果実が赤く成熟します。それを摘み取り果肉を取り出し、弱火で焙り、日干しした物が生薬となります。生薬として大事な処置があります。酒に浸すか、蒸す事です。この作業により、生薬としての補陰益精という作用を増強します。
つまり、滋養強壮作用も含まれると言われます。
ただ、この生薬は固渋薬として分類されます。漢方薬の固渋作用とは、漏れ出ているのを固く締めるといった意味です。
例えば、尿漏れなどポタポタと蛇口が緩んで漏れているのような場合、このような固渋作用を持つ物で元栓をしっかり閉めて治すような働きがあります。
山茱萸は、このような作用も含むことから滋養強壮・固精・止汗に効果があります。
■ 八味地黄丸・六味丸・杞菊地黄丸などの滋養強壮作用がある漢方薬に含まれます。
良く老化による症状に用いられる漢方薬です。加齢による症状は腎虚と呼ばれます。この腎虚を補充して治すのが、これらの補腎薬です。
■ 来復湯という虚弱・自律神経の乱れによる多汗に対して、黄耆・人参・白朮に対しても用いられます。
止汗に対しては、黄耆の方が良く使われる生薬とも言えます。
■ 不正出血などの生理の出血を止める場合は、田七末・芎帰膠艾湯・山茱萸を大量に用いるなどの方法があります。
おすすめは、田七末が使いやすいかと思います。
生薬以外の使い方とは??
■ カレーに使うようなスプーン1杯の山茱萸を、熱湯をかけることで山茱萸茶。
■ 山茱萸酒
お酒が好きな方は、果実酒と同じように漬ける事が出来ます。ホワイトリカーと氷砂糖を入れるだけで出来上がります。
■ 山茱萸も果実なので、ジャムとしても使えます。この場合は、生の山茱萸がいいでしょう。綺麗に洗い、煮詰めてから種や皮を取り、裏ごしすることで美味しく出来上がるかと思います。
■ 山茱萸の枝を温めた牛乳に、1日中放置することで、ヨーグルトもどきが出来上がります。
これは、乳酸菌によるものか分からないそうですが、似たようなものが出来上がります。興味があれば、実験してみても良いでしょう。
注意点は、どれも口に入れる物なので、きちんと管理して下さい。瓶の煮沸など細菌などにも気をつけて作りましょう。
まとめ
今回は、今が旬を迎える山茱萸についてでした。公園や山で見かける事も多いので、鑑賞として楽しんで下さい。
ちょっとした知識があると、普段の公園も面白い物となるでしょう。
以上、参考になれば幸いです。.