はーい。こんにちわー。
元気堂です。
最近のニュースで、イギリスが冬虫夏草を使った薬を開発したというのがありました。
冬虫夏草の成分であるコルジセピンを使った抗がん剤【NUC-7738】といった新薬です。
このコルジセピンは、自然界に存在する抗がん・抗酸化・抗炎症作用を持った物質です。中医学において冬虫夏草は、歴史のある生薬で、がん・炎症によく使われています。
今回は、細かく話すと難しいので、ギュッとまとめてお話ししたいと思います。
歴史が古いのに、何で今まで薬として開発されなかったのか??
実は、この有効成分であるコルジセピンには問題がありました。
■ がん細胞へきちんと運ぶ必要性。
■ 身体の中の酵素によって、コルジセピンを抗がん作用のある物質に変化させる必要性。
■ すぐに、血液中で分解されるのを防ぐ必要性。
この3つの問題を解決しなければなりませんでした。
そして、今回のイギリスでの新薬開発は、この問題を解決に至ったようです。
そのため、元々の抗がん作用があった冬虫夏草の7倍~40倍の効力が発揮される事となりました。
まだ、治験段階なので、日本で承認されるのは時間がかかりますが、未来の抗がん剤として期待を持てるニュースかと思います。
冬虫夏草について、もっと知ろう!!
東洋医学的には、非常に興味深いニュースでした。しかし、まだ治験段階です。実質、手には入らないのが現状です。
それなら、今ある冬虫夏草について知りたいとは思いませんか??
まず、冬虫夏草は聞いたことあるけど、どんなものかを話しましょう。
冬虫夏草とは、虫に寄生した真菌類(きのこ)の事を言います。名前の由来は、冬では虫だったのが、夏になると草(きのこ)になっている事から、冬虫夏草と呼ばれます。
よく漢方薬で使われる冬虫夏草は、コウモリガの幼虫に寄生したものを使用しています。
虫のイメージがついて、少し難色を示すかもしれませんが、あくまでキノコだと思って下さい。
皆さんが食べている鳥や魚も、昆虫から栄養を取っているので同じ事だと思ってくれると助かります。
冬虫夏草って、どんな効果があるのか??
ガン効く・免疫力を上げるなど想像しやすいかと思います。ここからは、その他にもどのような使い道があるのかを話したいと思います。
東洋医学では、補気薬に分類されます。つまり、元気を身体に与えてくれる生薬です。中でも、陽気という身体を温める作用があります。
また、肺を潤しつつ労るので、鎮咳作用に優れます。その他にも、腎機能を高め、精力にも効くとされます。
まとめると、肺や腎の機能を高めて身体に元気を与え、滋養強壮作用があります。そのため、免疫力を高めるので、抗がん・抗炎症・鎮咳・鎮痛・抗菌作用の働きがあります。
まとめ
冬虫夏草の使い方として、風邪を引きやすい虚弱体質の方・喘息持ちの方・腎臓病がある方にもおすすめの生薬です。もちろん、いくら身体の中で、コルジセピンという成分が代謝されたとしても、抗がん作用はあります。
近い将来は、新薬によって冬虫夏草が、身近な治療薬になるかもしれません。
それまでは、既存の冬虫夏草を使って健康を維持して貰えたら嬉しいです。
以上、参考になれば幸いです。