はーい。こんにちわー。
元気堂です。
肥満と腸内細菌叢は、深い関連がある事が知られています。
特定の腸内細菌が多い事で、肥満にもなりにくかったり、腸内細菌の種類により身体へのエネルギー吸収率も異なる事が分かっています。
特定の腸内細菌は、皆さんも知っているビフィズス菌・乳酸菌といった身近な細菌でもあります。
これらの細菌は、母乳を栄養とする乳幼児期から腸内の消化を助けてくれます。
また腸内で、身体に必要な短鎖脂肪酸などの物質を人体に供給する働きがあり、身体の成長を促してくれます。
この細菌の中でも、身体の脂質代謝に影響を与えて、過度の脂肪を蓄積させないように働く細菌が見つかっています。
しかし、日々のストレス・食事が、この菌群に影響を与えるので、日頃の生活が要となるでしょう。
特に、膵臓からのインシュリン分泌に関与する菌群・ミトコンドリアでATPというエネルギーを作るのに関与する菌群は、代謝に関係してくるので肥満防止には重要となります。
結局の所、腸内環境が整っていることが大切!!
これに限りますね。
腸内細菌叢の状態を良くするには、ダイエット・断続的断食が良い!?
実はどちらも3カ月の介入では、同程度に腸内細菌叢の多様性を高まる事が判明!!
まず、腸内細菌叢とは、腸に生息している細菌の集まりのことを言います。
これらが、代謝や免疫機能などの健康維持に対して、重要な役割があると言われます。
そして、この腸内細菌叢は、遺伝・健康状態・ストレス・薬剤・食事など多くの原因で、変化していきます。
では、腸内細菌叢の多様性とは??
基本的に、多様性が大きいほど、健康にも良いと考えられています。
また、野菜・豆や穀物・魚・ヨーグルトやキムチなどの発酵食品などの食事により、腸内細菌叢の多様性を高まると言われます。これは、食物繊維が豊富だったり、不飽和脂肪酸なども関与しているでしょう。
今回は、この腸内細菌叢の状態が① カロリー制限 ② 断続的断食で、どのような変化が起こるのかが確認されました。
①では、1週間の総摂取エネルギー量を最大34%減らすように指示。
②では、1週間のうち非連続の3日は摂取エネルギー量を25%として、他の4日は自由に摂取して良い事に設定。
例えば、月・水・金・日は自由な食事であり、火・木・金は軽めの断食となります。
計算上は、②も1週間の摂取エネルギー量がほぼ-34%となると予測。
この介入により、摂取エネルギー量が低下した上に、摂取エネルギー量に占める脂質の割合も低下・タンパク質の割合は増加と変化。
食物繊維の摂取量は減少・炭水化物はほとんど変化がなかった事が判明。
つまり、摂取カロリーが減るので、ゆっくりとダイエットできている事になりますね。
腸内細菌叢の状態は、どちらも有意に高くなっているので、健康的にダイエットに良い事も分かります。
腸内細菌叢の状態が良好なメリットとは??
■ 便秘・下痢が改善
悪玉菌による腸の蠕動運動の低下を抑えられます。腸内環境が良くなることで、善玉菌の割合が増えますので、腸の働きが正常化します。また、食べ物を運ぶためにも、蠕動運動は必須となります。
つまり、蠕動運動が正常であれば、食べ物が通過する時間が早くなります。よって、糞便中のエネルギー密度も多くなるので、過度のエネルギー摂取の予防にもなります。
■ 免疫力が向上
腸管の免疫系は、免疫細胞の70%が存在しているといわれています。そのため、腸内環境を整える=免疫力の向上が考えられます。
■ 動脈硬化を予防
善玉菌により、脂肪細胞を燃焼させて血清コレステロールを低下させる働きがあります。血管の壁に付着した悪玉コレステロールにも働いてくれるため、動脈硬化を予防できるため、心筋梗塞や脳梗塞の予防にも良いでしょう。
■ 脳や心には、腸内環境が関係している。
実は、腸の働きによって作られている物質には、セロトニン・GABAというものがあります。
セロト・・GABA??? 急に難しく思えるかもしれませんが、この成分が脳と心に関係しています。
セロトニンは、気持ちを安定させる作用があるホルモンであり、GABAは脳による認知機能・学習機能・心の安定に作用します。腸内環境が良くなることは、情緒の安定にも繋がっています。
まとめ
やはり、腸内細菌叢の状態つまり腸内環境が良い状態にする事は、健康には良いでしょう。
肥満などの生活習慣病の予防には、運動と同じくらい体内も重要です。
運動が苦手な方は、まずはこちらから開始し始めても良いでしょう。
余談として、肥満と腸内細菌叢の状態に以下のような話があります。
それは、風邪の時に処方してもらう抗生物質です。これは、良いも悪い関係なく細菌への影響を与えます。
そのため、良い菌が少なくなるのは、困りますよね?
そんな抗生物質を肥料として家畜に与えると、大きく育ちやすいという話があります。これは、まさしく肥満と腸内環境が関係している事を示唆していますね。
そのため、抗生物質も風邪・怪我の時には助かりますが、あまり常用することはしない方が良いでしょう。
基本的な、自分自身の抵抗力を高めておく事が1番かと思います。
以上、参考になれば幸いです。
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参考文献:「Nutrients」に8月16日掲載