糖尿病の方が歯を欠損すると、認知症になりやすいかもしれない!? その理由とは?

はーい。こんにちわー。

元気堂です。

循環器系疾患が認知機能への影響があることは、よく耳にしますが、また新しい研究報告がされています。
以前にも、肥満などが認知症リスクを高めること可能性があるなどの研究報告もありました。

その際は、内臓脂肪容積が大きく体脂肪率が高いほど、認知機能が低くくなるという結果が明らかになっていました。
今回は、糖尿病患者での歯の欠損が関係しているようです。

肥満は、循環器疾患だけに影響が止まらない!? 認知症にも、影響があるかもしれない!? – 元気堂 漢方薬 (pet-kanpo.com)

これは、米ニューヨーク大学ローリーマイヤーズ看護学部のBei Wu氏らの研究結果で、完全には因果関係は証明できないが、かなり大きな関連性は認められているようです。

先ほどの話したように、循環器疾患の1つである糖尿病は、認知症の発症リスクとして知られています。
また、残存する歯の数が少ないほど、認知症になりやすい事も良く耳にする事実でしょう。

しかし、糖尿病を経てからの歯の欠損でより認知症が高まるのか・・・。これについては、まだ明らかになってはいませんでした。

どのような研究を行ったのか??

今回の研究は、就労・定年退職と健康に関する研究(Health and Retirement Study;HRS)のデータを用いて検討されております。

■ 対象は、2006~2018年にHRSに参加登録された高齢者9,948人(65~74歳5,440人、75~84歳3,300人、85歳以上1,208人)。

■ この研究参加者は、開始時・2年ごとに認知機能が評価。糖尿病の有無および無歯症(歯が全くない状態)に該当するか否かでグループ分けされています。

研究開始時において、糖尿病と無歯症がある84歳以下の高齢者は、一つも該当しない同じ年齢層の高齢者よりも、認知機能が大きく低下していること判明。

同様に、糖尿病と無歯症がある65~74歳の高齢者も同じ結果が得られています。
糖尿病のみが該当する65~74歳では、認知機能が低下する速度が該当しないグループよりも早く、無歯症のみが該当する65~74歳でも、同じ結果となりました。

しかし、85歳以上では、糖尿病と無歯症の併存による認知機能への有意な影響は観察されなかった。これは、この年齢以前にどちらも罹患している方は、80歳前半で無くなっていることが挙げられています。

特に、歯の欠損は食事の摂取量が減るので、栄養不良になりやすい・・・。つまり、身体のエネルギー不足を起こします。そのため、身体に様々な症状をもたらし、認知機能に影響を及ぼす可能性もあると考えられています。

東洋医学から考えてみると、どうか・・・。

まず、歯など欠損は骨が関与します。そのため、五行説である腎に分類されます。
この腎が弱る事で、骨への影響が考えられます。

また、糖尿病の原因の1つにも、腎虚があります。
この腎虚というのは、老化現象を表すことも多く、足腰が良くなったり、脱毛・痛風・糖尿病・白髪・難聴などを引き起こします。

この腎虚が進む = 老化も進むため、認知症のリスクも高まります。

⑪ 【臓腑弁証・腎・膀胱証】 東洋医学って、少し興味あるけど、難しそう・・・。分かりやすく解説。 – 元気堂 漢方薬 (pet-kanpo.com)

また、この腎を補うには食事からの栄養【後天の精】が大切です。歯が欠損する事で、これらにも影響が出るのは先ほども話したのでイメージしやすいでしょう。

そのうえ糖尿病も細胞・臓器への糖(エネルギー)を取り入れるインスリンの働きが悪くなるので、栄養不足を起こします。そのため、どちらも症状がある方が認知症リスクが高まるのも分かる気がしますね。

腎虚には、補腎薬を飲もう!! 高齢者には、八味地黄丸。

八味地黄丸は、高齢者の聖薬とか老化防止の妙薬とも言われています。老化からの病気なら、まず検討すべき漢方薬でしょう。

それでも、どんな薬かは、知っておくと良いと思います。

八味地黄丸を説明する前に、基礎となる六味地黄丸の説明をさせて頂きます。

六味地黄丸の構成生薬:熟地黄・山茱萸・山薬・牡丹皮・茯苓・沢瀉

名前の通り、六という事は、後でお伝えする八味地黄丸の由来も予想がつきますね。
この六味地黄丸は、高齢者の八味地黄丸に対して、子供の発達不良に対しての薬となります。

適応は、肝腎陰虚という症状になります。肝腎陰虚とは、頭がぼーっとする・ふらつく・めまい・耳鳴り・難聴・足腰の倦怠・夜間に口渇・遺精・尿が濃い・性欲減退や成長が未発達のような症状に適します。

熟地黄・山茱萸・山薬は、タンパク質・デンプン・脂肪・ビタミンといった豊富な栄養物を含み、身体の滋養強壮に用いられます。また、熟地黄は強心作用・抗アナフィラキシー作用があり、山茱萸は副交感神経に作用します。山薬は消化酵素を含み、吸収作用にも効果があります。

牡丹皮は、鎮静・解熱・抗菌作用をもち、交感神経を静め、血管拡張によって血流を促進します。沢瀉はも交感神経を静め、水の代謝に関与します。茯苓は、利尿作用があります。

他にも、血糖降下作用・血圧降下作用などの効果があります。

この六味地黄丸に、身体を温める働きがある附子・桂枝の2つが加わる事で6+2=8で、八味地黄丸です。

肝腎陽虚に使用します・陽虚とは、身体を温める力が落ちている方の事をさします。

よく言われるのが、50歳を過ぎたら性別関係なく服用するといいと言われます。地黄丸系は、どれも補腎薬という薬で、若さを保ったり、老化防止として使用されます。そのため、白髪や性欲の減退・脱毛など加齢によるものにも使用されます。

まとめ

認知症は、いずれなる可能性を秘めていますが、なるべく予防したい事柄かと思います。

そのため、生活習慣病をなるべく未然に防ぐことも大切でしょう。
まだ、若いから大丈夫と思っていると、その付けが溜まっていくことになるので、日常生活に乱れを薄々感じている場合は、返るきっかけになったら嬉しく思います。

以上、参考になれば幸いです。

参考文献:「Journal of Dental Research」に3月12日掲載

漢方専門薬局元気堂(各種生薬、健康食品の通信販売、漢方無料個別相談) (kanpo.co.jp)

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