朝食をきちんと食べないと、2型糖尿病になりやすい!? また、自律神経失調症の原因にも・・・。

はーい。こんにちわー。

元気堂です。

東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科国際健康推進医学分野の藤原武男氏らの研究によるもで、以下のことが判明したようです。

それは・・・

朝食を食べない成人は、2型糖尿病のリスクが高い!!

朝の食事を抜いてしまうことで、糖尿病になりやすくなるのは、ちょっと意外な話ですね。
しかし、これは成人だけでなく、子供でも起こりうるかもしれません・・・。

2型糖尿病といえば、生活習慣病の1つでもあり、急に発症するというよりは日々の不摂生の蓄積が原因でもあります。そのため、毎年の健康検査などでも、血糖値を検査することもあるでしょう。

基本的には、血糖値が糖尿病の診断に至るほどではないものの基準値より高い状態が見られるので、糖尿病の予備軍として発見しやすいでしょう。

2型糖尿病の原因には、家族歴・運動不足などもありますが、食生活の乱れがあります。
この食生活でも、朝食を食べないという行為が問題とされています。

朝食を食べないことで、遊離脂肪酸が高くなります。この遊離脂肪酸とは、脂肪細胞から血液中にエネルギーとなる脂肪酸を放出された存在です。

つまり、血液中に遊離脂肪酸が多いためエネルギーが豊富となります。
インスリンにより血液中のエネルギーは細胞へ渡すことができますが、エネルギー過多となると、それが上手くいかないために、インスリンの抵抗性が増えます。
また、ブドウ糖と合成することで、皆さんが嫌いな中性脂肪として身体に蓄えられます。

インスリン抵抗性が強くなると、うまく細胞へエネルギーを渡せないために、消費エネルギー量の低下・概日リズムの乱れなどを起こし、糖代謝に悪影響となり2型糖尿病へと発展していきます。

ここまでを簡単にまとめると・・・

朝食を食べないと、糖代謝が落ちて太りやすく、糖尿病にもなりやすい!!

朝食を食べないと、嫌なことばかりが起きてしまうことはイメージしやすいでしょう。

実際の研究において糖尿病予備軍は、朝食を毎日食べるグループと食べないグループでは、約2倍近くなりやすいことも明らかになっています。


※ 朝食を食べても、もちろん糖尿病予備軍になります。その反対に食べないグループでも、糖尿病予備軍に該当しない場合もあります。
あくまで、この2グループを比較すると、糖尿病予備軍になりやすいのは朝食を取らない方という意味です。

また、朝食を食べないグループに多く見られたのが、起床時間が遅い・睡眠時間も長い・運動をする機会が少ないなどの傾向が・・・。

これらの結果から、日々の食生活をきちんと癖付けるためにも、中学生よりも前には毎朝の食事をするように保護者は気をつけないといけないと考えられています。

朝食は、子供の精神面にも大きな影響が!?

起きた直前は、ぼーっとしたり寝ぼけている経験はないでしょうか?? このような状態は、脳・神経・内臓の働きが低下していたり、血糖値が低くなっていることから生じます。

運動もしていないのに、糖が不足しているのは不思議ですね。
実は、脳は年中無休であり寝ている間も働いています。そして脳は、エネルギーとしてブドウ糖を使用するため、起きる頃には低血糖ぎみになりやすくなります。

そのため、朝食を摂取しないと、脳が働くためのエネルギー不足となり、集中力の低下や記憶力の低下を引き起こしてしまうのです。
その他にも、内臓を動かしたり、体温をあげることで、生活リズムを整えることにも関与します。

基本的に、人というはエネルギー不足になると、イライラしがちになります。
これは、赤ちゃんを見ていると、イメージしやすいかと思います。お腹が空けば鬼の如く泣きわめくでしょう。しかし、逆にそれさえする気が起きないと、不安・動悸・やる気の低下・倦怠感などを生じます。

つまり、朝食を抜くことでエネルギー不足となり、それが原因で情緒の不安定(イライラ・不安・やる気の低下など)が生じます。

余談ですが、ダイエットをしているなら、朝食は食べた方が良い!!

朝食でタンパク質をとると、胃で分泌される食欲刺激ホルモンが減り、腸で分泌される食欲抑制ホルモンが多くなるため日中の食欲が抑えられます。

つまり、タンパク質を朝食べる事で食欲をコントロールしやすくなる。という事です。食事制限をしている場合は、朝食だけは必ず取ると良いでしょう。

東洋医学では、エネルギー不足は、気虚・血虚症に・・・。

きちんと食事を食べていてもエネルギー不足になっている場合があります。

そのような方は、疲労感・朝起きれない・食欲がないなど、元気に過ごせない状態に・・・。
これが続くようであれば、気虚と判断する事が多いでしょう。これが進むと、食事から血が作られる事も減ります。

血が不足すると、貧血・乾燥肌・顔色が悪い・色白・不眠症などにも関わってきます。

気血が不足していると、身体を上手く活動させる機能つまり自律神経の乱れにも繋がります。車でいうガソリン・バッテリー・オイル不足のようなものですね。

そのため、このようなタイプには補法という治療を試す必要があります。基本的には、上記と同じで生活習慣を見直すことで治るでしょう。しかし、あまりに元気がない場合には、運動しろ!!バランスの取れたご飯を食べろ!! これは、ちょっと難しいかもしれません。

そのため、まず普通の生活習慣ができるレベルまで押し上げる事が大切です。

オススメなのが、十全大補湯という漢方薬です。

気血を補う漢方薬であり、身体が弱い虚弱体質・手術後の体力の低下を改善する際に用いられます。

四君子湯(補気薬の基本処方) + 四物湯(補血薬の基本処方) + 黄耆 + 桂皮により構成されています。四君子湯に黄耆が入る事で、一層の補気作用を高め、桂皮による身体を温める働きで、気血の流れを良くします。これにより、全身の機能を高めることで、体力アップ・免疫力向上・消化吸収力を高めます。

つまり、身体を滋養することで、身体を元気な状態へ戻します。

まとめ

今回は、朝食を食べないことで、2型糖尿病になりやすいという話でした。

しかし、もっとも身近な体重コントロールにも朝食が大事でしょう。遊離脂肪酸を増やすと、ブドウ糖と合体して中性脂肪が付きやすい・・・。

ダイエットにも朝食を取る方が良いかと思います。

以上、参考になれば幸いです。

参考文献:「Frontiers in Endocrinology」に2月22日掲載

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