
はーい。こんにちわー。
元気堂です。
東洋医学で春は、筋を傷つける季節でもあります。
これは、春には肝が弱るからです。肝は、筋や目を滋養する血の保管庫であり、負担がかかるとこの保管庫にも影響が出るからです。
また、冬で冷え固まった筋肉を動かし始めるので、過度に運動をすると怪我を起こしやすいのも理由の1つでしょう。
近年ではスマホ・パソコンの普及により、多くの方が簡単にインターネットを楽しめる時代になりました。しかし、便利になった代わりに、首肩こりが増えている傾向があります。
特に、スマホを四六時中使っている事で、その症状が強く出ているようです。鍼灸治療に来る方でも訴えている症状には、頭痛・肩こり・首凝り・眼の疲れ・眼の奥が痛いなどが以前よりも増えた感覚があります。
そのような方の治療で、首肩こりが改善すると、頭への血流改善などから首方の患部だけでなく、眼の症状も改善する事が良くあります。
今回は、多くの人が悩んでいる首肩こりについて話していこうと思います。
■ なんで、首肩こりを感じるのか??
生活をしていると、自分の頭を重く感じる事はないかと思います。しかし、一般的な頭の重さは、5~6㎏もあるのです。イメージが沸かない方は、ダンベルやお米を持ってみると、重さにびっくりするかもしれませんね。
この重さを首・肩の筋肉で支えていると思うと、凝ってしまうのは分かりやすいかと思います。寝ている以外では、頭の位置を維持するために常に筋肉が働いてくれています。その上に、スマホ・パソコンを使う際には、まっすぐ視線を見て使う人は少ないでしょう。
大概の人は、やや斜め下付近で操作をするので、支える筋肉にもより負担が増えています。また、日本人である事も、首肩こりの症状に拍車をかけています。
日本人しか、肩こりを起こさない!! このような言葉を耳にした事はないでしょうか??
100%がその通り!! とは言えませんが、的を得ている言葉でもあります。この理由としては、日本人の骨格・筋肉が関係しています。
欧米人と比べると、頭が大きい割に、首から肩の骨格・筋肉が華奢であるためです。これでは、欧米人よりも肩こりを訴えるのも頷けるでしょう。
しかし、日本人でも首肩こりを感じる人と感じない人もいます。この違いは、何なのでしょうか。
■ 首肩こりを誘発する原因とは??
原因を追及すると、人により異なっていきます。
例えば、過度のストレスだったり、運動不足、眼精疲労などがあります。最近では、スマホの普及に伴い、無意識に同じ姿勢でいる事で首肩こりが生じてます。
東洋医学でも、同じ事が言えます。首肩こりの原因には、瘀血・寒邪・気滞などの原因が多く、血や気の巡りに低下により生じています。また、秋から春にかけては、寒さにより身体が縮こまりやすく、筋肉も固くなり易い事も原因となっていきます。
予防としては、小まめに休憩を挟み、ストレッチをすることです。これだけでも、凝り固まりが減ったり、眼精疲労対策になります。また、集中しているとまばたきが少なくなっていることがあるので、意識的に瞬きをするように心がけましょう。
オススメは、肩甲骨の内側を意識して動かすことです。あまり首をぐりぐりと回すのは痛める原因となるので、気をつけましょう。目安は、最低でも1時間に1度くらいは取り組みと良いと思います。
■ 首肩こりを改善させると、眼が楽になる理由は??
首肩こりがあると、眼精疲労も生じやすくなるのは、血流が低下するため、新鮮な栄養や酸素を運びにくくなるからです。自分の筋肉で、首を絞めているような状態となります。
首が締まっている状態なら、頭に栄養がいかない上に、ブルーライトなどで直接的に影響がある眼に疲労が蓄積しやすくなります。
そのため、首肩こりを改善するだけでも眼精疲労は、だいぶ改善されていきます。
予防としては、身体が温まる程度の運動(散歩・ウォーキングなど)の軽めな物が良いでしょう。ふくらはぎは第2に心臓と呼ばれるため、足を使うと全身の血流が高まります。
また、運動は気分転換にもなるので、血だけでなく気の巡りにも良い行動です。首肩こりを持っている方は、自律神経の乱れも起きている事があり、そのような方には軽い運動を取り入れる方が早く改善しやすいでしょう。
ストレスからくる首肩こりは、ホルモンが乱れやすい女性に多い傾向です。また、冷え症により全身も寒くなり易いのも女性が多いので、足を使う運動は予防にも良いでしょう。男性と違い、足を出す服装も多いので冷えには十分に注意する事も大切です。
■ 首肩こりを漢方薬で改善するには??
東洋医学では、病気の原因により治療する方法が異なります。そのため、首肩こりといっても、寒さ・瘀血(血の巡り)・ストレス(気の巡り)・慢性疲労(気虚)など原因は様々・・・。
このような原因がありますが、改善するのにオススメな漢方薬を紹介しておきましょう。
■ 葛根湯
構成生薬:葛根・桂枝・麻黄・白芍・炙甘草・生姜・大棗
麻黄と桂枝は、汗をかくのを促し、熱を下げるように働きかけます。また、麻黄は気管支の筋肉のけいれんを抑え咳を軽くしてくれます。
これにより、蓄熱した熱を外に追い出します。
葛根は、強い解熱作用を持ち、軽く汗をかくように働くだけでなく、滋潤作用により筋肉を潤し首や背中の筋肉をほぐす作用もあります。
つまり、風邪だけでなく首肩の凝りにも効果があります。
身体が冷えて、凝り性の方にはオススメですね。
白芍と大棗は、滋養強壮作用により身体の働きを助け、炙甘草とともに筋肉のけいれんを抑えます。
生姜は、軽度に汗をかかせ、消化吸収を助ける作用を持ちます。
また、麻黄・桂枝・生姜の過度の発汗作用しないように、白芍・大棗・炙甘草が抑えてくれています。
まとめると、発汗を促す事で解熱作用が働き、滋養強壮しながら筋肉のけいれん(呼吸器・首・背中)を緩めてくれる薬となっています。
風邪薬のイメージが強いですが、冷えや寒さによる疾患には、良く使用されます。筋肉を柔らかくする働きもあるので、身体が年中冷えやすく、首肩こりを併発している場合は、葛根湯を試す価値があります。
お風呂など温まると改善する方には、相性が良いかと思います。ただし、妊婦・高血圧の方は注意が必要です。麻黄が昇圧作用があるので、高血圧を助長させるかもしれません。逆に、低血圧の方は、オススメでもあります。
■ 丹心方
構成生薬:丹参 川芎 芍薬 紅花 木香 香附子
活血化瘀:丹参 川芎 芍薬 紅花
理気止痛:木香 香附子
心臓の瘀血の改善に使われる漢方薬です。
つまり、心臓の血液循環に障害が出ているときに使用します。
この漢方薬は、血液循環や血液を綺麗にする生薬で構成されており、頭痛や肩こり・めまい・動悸などにも使用されます。そのため、心臓だけでなく、更年期障害や高血圧などにも良いでしょう。
特徴は、丹参という生薬です。血管の若返りとして使用する生薬として、有名でしょう。
簡単に言えば、血の巡りを良くし、血のうっ滞を取り除く働きがあります。また、ストレスの流れも良くする香附子なども配合されています。
高血圧・頭重・動悸などにも働き、特に丹参という生薬は、血管拡張させて血圧降下・抗炎症作用・鎮痛作用などがあります。高血圧が気になっている首肩こり持ちは、こちらの丹心方の方が安全に使用できるでしょう。
■ 加味逍遥散
加味逍遥散といえば、更年期障害など婦人科疾患の漢方薬のイメージがあるかもしれません。
しかし、肝の疏泄作用を改善したり、イライラなどの熱を鎮めるので男女関係なく使えます。
構成生薬:柴胡・白朮・薄荷・当帰・牡丹皮・白芍・茯苓・甘草・生姜・山梔子
柴胡・白芍のペアは、疏肝解鬱を高めます。肝の疏泄作用を働き、気のうっ滞を治療する意味です。また、白芍と当帰は、補血作用により血液や栄養を補います。生姜・白朮・茯苓・甘草は、脾胃の機能を高めたり、水分代謝も良くします。
薄荷も疏肝解鬱に効果があり、その香りでもストレスを流してくれます。牡丹皮は、血の巡りを良くし、山梔子は熱を取ってくれます。
加味逍遥散は、このような生薬が組み合った漢方薬です。
主に、精神が不安定で、イライラがあり、性格はせっかちな人が多い。寝付きが悪く、眠る前に色々考えてしまう。血の巡りや過度の緊張で、首肩が張った痛みを伴い、頭痛も出る事がある。ストレス性の耳鳴りや神経性の胃炎・乳腺炎などに使用されます。
■ まとめ
日本人は、骨格・筋肉量から首肩こりになりやすい事が判明しています。また、気持ちも心に秘めがちな人種も、症状を助長させているでしょう。
そのような時には、患部を暖めたり、運動などを取り込んでいくといいかもしれませんね。
また、紹介した漢方薬は、比較的始めやすいものです。他の事を試しても改善が見られない場合には、試してみると良いでしょう。
以上、参考になれば幸いです。