はーい。こんにちわー。
元気堂です。
夏が過ぎても、倦怠感・食欲が沸かないなど夏バテを秋にまで持ち越してはいませんか??
そのような状態で秋を迎えると、健康に大きな影響を及ぼすことは簡単にイメージしやすいでしょう。
夏バテのような症状は、東洋医学では気虚に該当する事が多いかと思います。
では、この気虚についてまず知る事が、秋を過ごす上での大切となっていきます。
気虚とは、どんな症状を指すのか??
言葉の通り、気が不足した状態を指します。つまり、体内での気の働きが上手くいっていない状態となります。
まず、気には役割により気の名前がついています。
① 元気
これは、皆さんもイメージしやすいかと思います。元気は、臓腑の働きを助け、身体の機能を発揮させます。生命力の源であり、真気・原気とも呼ばれます。
不足すれば、様々な機能の低下が起きてしまいます。疲れたとき・身体が動かないのも、気の不足が原因ですね。
② 宗気
宗気とは、肺と心に関与します。肺とともに、呼吸を行い、心とともに血液の循環を助けてくれます。この宗気は、その役割から胸中に存在していると言われます。また、呼吸から得られた空気(清気)と食事(水穀の精微)から作られます。
子供の時に、喘息が多いのも、宗気不足が関係しています。
③ 営気
営気とは、栄養する気と言っていいでしょう。食事(水穀の精微)から作られて、全身を血液(血)とともに栄養します。そのため、営血とも呼ばれます。
④ 衛気
衛気とは、防衛のための気と思うと分かりやすいです。これも、食事(水穀の精微)から作られ、体内体外を絶えず流れています。そのため、身体の表面を守り、風邪(外邪)が体内へ入るのを防衛します。
また、体内の管理もし、体温の維持を促し、皮膚・筋肉・組織などを温めます。
⑤ 臓腑の気
臓腑の気は、その名の通り、臓腑を機能に作用するものです。食事(水穀の精微)・空気(清気)・元気と父母からもらったもの(腎精)により作られます。
⑥ 経絡の気
臓腑の気と同じで、名の通り、経絡に作用する気であり、作られ方も同じです。
以上、この六種類の気の総称が【気】と言います。これを読んで思うのが、気の不足は、全身に問題を起こすという事でしょう。そして、食事・空気・親からの受け継いだもので作られています。
このように、気には種類があり、これが不足することが気虚となります。次に、気の働きについて、細かく話したいと思います。
気の働きを知って、自分自身の原因を知ろう。
① 推動作用
この働きは、歩いたり、走ったり、話すなどの全ての行動に関与します。
■ 気は、血液(血)・水(津液)・排泄物を押し流す。
全身に水分や血液が行き渡す作用・身体の老廃物や排泄物を体外に出す作用も、この推動作用が関与します。
■ 気は臓腑に働きかける。
動きに関与するので、内臓の作用にも勿論、関与します。行動する為には、必要な作用ぐらいで覚えておきましょう。
② 温煦作用
体温の維持に関与する作用です。種類で言えば、陽気が関与しています。
人間は、身体が冷えると死んでしまうので、重要な作用です。
③ 防衛作用
④ 固摂作用
これは、維持・保持作用や漏れないようにする作用といえます。
内臓が下垂しないように保ったり(脱肛・子宮脱・胃下垂防止)、血管から組織へ水分が漏れ出ないようにする作用です(浮腫防止)。また、多汗・尿漏れ・月経が早くなるのを防いだりします。
⑤ 気化作用
気の力で、物を変化させる作用です。食事(水穀の精微)から血液(血)・水分(津液)などを作りだし、体内に不要な水分を尿・汗に変化させます。
⑥ 営養作用
結局の所、気虚になると身体の運行が上手くいかない!!
気虚になると、元気不足であり食欲低下・ヤル気低下・動きたく無い・栄養不足になり身体が冷える・水分代謝も低下し浮腫・尿漏れ・生理不順・気の巡りも悪くなり抑うつ感など様々な症状へと発展していきます。
この状態で、風邪なども流行始める秋に入ると、身体を守る事が出来ません。
しょっちゅう風邪を引いてしまうという悪循環となります。
こうならないためにも、対策としては滋養強壮!! 身体を労る事が必要となります。
夏バテの漢方薬でも耳にする清暑益気湯を試してみましょう。
秋でも使える清暑益気湯の効能・効果とは??
■ 清暑益気湯
名前の通り、夏の暑さを清めて、気を補う漢方薬です。身体への滋養強壮作用が優れており、夏バテの防止・改善に用いられます。しかし、何も夏バテだけでなく、身体が虚弱体質だったり、慢性的な疲労感を伴う方にも良いでしょう。
滋陰作用も優れており、秋冬の乾燥にも対応してくれているので、虚弱ぎみであれば年間を通しても服用してもいいかもしれませんね。
まとめ
東洋医学で最も根本的な原因は気虚となります。
誰でも経験したことがある元気不足での病ですね。
西洋医学では、まだ病気と診断される前の状態でもあります。
ちょっとした食欲不振・ヤル気がでないのも身体が悲鳴を上げているサインです。
この時に迅速な対応する事が、1番の養生法でしょう。この秋を楽しく健康的に過ごせるように、自分自身の健康状態を把握していきましょう。
以上、参考になれば幸いです。