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元気堂です。
夏バテから秋バテとなり、身体にダメージが蓄積していると、自律神経が乱れます。その上、季節の変わり目であり、台風の季節でもあります。このような環境下では、より体力が落ちやすくなるでしょう。
このように、体力・やる気などが低下して、倦怠感や食欲不振などが起こる事を気虚と言います。この気虚により、様々なストレスへの抵抗力が低下します。そのため、身体を微調整してくれる自律神経も乱れやすくもなるのです。
このような状態を、そのまま秋冬に持ち越してしまうと、風邪に負けてしまうため、改善するなら今のうちが良いかと思います。
今回は、自律神経も整えて、補気作用のある漢方薬を紹介しましょう。
帰脾湯という漢方薬は、ご存じでしょうか??
帰脾湯は、身も心も弱り、不眠や不安を訴える方によい漢方薬です。
帰脾湯の「脾」とは、漢方医学では概ね消化器系のことを意味します。「脾」は、飲食物の消化吸収をし、吸収した栄養を運用もするため、身体の機能を維持する働きがあります。そのため、「脾」が弱ると言うことは、血液やエネルギーを吸収が上手くいかなくなります。
そうすると、エネルギー不足になるので、疲労感や動悸・貧血などの身体的な不調が現れます。すると、自律神経の乱れから不眠や精神不安といった精神・神経症状も生じるようになります。
このような状態を改善するのが帰脾湯という漢方薬となります。また、帰脾湯というのは、「四君子湯」という補気薬の基本がベースとなっています。これにより、弱った「脾」の働きを改善してくるれために、脾の機能が帰ってくるという意味で、帰脾湯と呼ばれます。
それに伴い、血を補う当帰・竜眼肉と精神を安定させる酸棗仁・竜眼肉・遠志・大棗を配合することで、心身のバランスを整える漢方薬です。このように、バランスが良く作られています。
イライラ・モヤモヤなどの自律神経の乱れには、加味逍遥散が合う。
帰脾湯は、基本的には脾胃の疾患を伴って起きます。しかし、その状態とは違う精神的な高ぶり、つまり交感神経が優位となる事があります。
帰脾湯は、元気が無いために眠るための副交感神経の働きが鈍っている状態です。そのため、エネルギーを補充する四君子湯ベースとなります。
では、加味逍遥散はどのようなタイプでしょうか??
交感神経が興奮気味のタイプです。そのため、目のギラつき・せっかち・イライラ・眠る前にモヤモヤするような症状が伴います。この場合は、交感神経を静める方が先決となります。加味逍遥散は、心に籠もっているストレスを流し、鎮静作用を有すために不眠症・精神不安に使われます。
この時期でも、夏バテ防止の漢方薬がおすすめ:清暑益気湯
■ 清暑益気湯
名前の通り、夏の暑さを清めて、気を補う漢方薬です。身体への滋養強壮作用が優れており、夏バテの防止・改善に用いられます。しかし、何も夏バテだけでなく、身体が虚弱体質だったり、慢性的な疲労感を伴う方にも良いでしょう。
滋陰作用も優れており、秋冬の乾燥にも対応してくれているので、意外とこちらもおすすめとなります。帰脾湯・加味逍遥散との違いは、身体の潤いや元気を補う事に特化している所でしょう。
まとめ
今回は、夏バテから身体の機能が低下した時に試してみるべき漢方薬を紹介しました。帰脾湯と加味逍遥散でのアプローチの違いを理解しいて頂けたら嬉しいです。
また、夏バテ・食欲不振から慢性的な虚弱を感じていれば、清暑益気湯も良いでしょう。この3つの漢方薬は、基本的に身体を滋養してくれます。どれも、試してみて副作用はないかと思います。
その他にも、日頃の生活習慣を見直すことも大切です。ちょっと、心当たりがある方は、それを正すだけでも変わってくるでしょう。
以上、参考になれば幸いです。